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この記事ではお見舞いの言葉の基本や留意点、例文について解説いたします。
お見舞いの言葉というと度々見聞きしますが、使い方や意味についても正しく理解しておく必要があります。
なぜなら使い方を誤ると失礼にあたる場合があるからです。
具体的にどんな言葉が使われているか等を通して、理解が深まる契機になれば幸いです。
お見舞いの言葉の基本
「見舞う」という言葉には「元気でいるかどうか案じて訪ねる」や「病気になったり災難に遭った人に対して訪ねたり、あるいは手紙や物を送ったりして慰める」という意味があります。
その為「お見舞いの言葉」は以下のような場合に使います。
- 元気でいるかどうかを案じて使う
- 病気になった人の心身を慮って使う
- 災難に遭った人の心身や境遇を心配して使う
このように、お見舞いの言葉を使うのはいずれにしても先方の身体や境遇を気遣う気持ちからだということが分かります。
その為ビジネス上でお見舞いの言葉をかけられる人は気遣いができる人だと高く評価されることが多々あるでしょう。
よく使われる言葉
お見舞いの言葉は主に次のようなものが挙げられます。
・お大事に
医療機関で診察が終わった時に「お大事に」と声をかけられることは多いです。また具合が悪く学校や職場を早退する人にもこの言葉を使います。
他には「暑い日が続きますので、どうぞお大事になさってください。」等のように他の言葉と繋げて使う場合もあります。
・静養
この言葉単体では使いませんが、以下のように文脈の中で入れて用いられることがあります。
「ゆっくり静養して、また元気になったら顔を出してください。」
行きつけのお店や習い事等、普段通い慣れている先からの言葉です。なお「静養」は「せいよう」と読み、「心身を静かに休めて健康の回復をはかること」という意味があります。
・安静
静養と同じく、文章の中に入れて使います。
「会社の中のことは残っている人たちでカバーしますから、どうか気になさらず安静にしてください。」
上記の例は病気で会社をしばらく離れてしまった人に対しての言葉です。
仕事に穴を開けてしまうことに後ろめたさを感じている人に対し、気にせず治療に専念するよう気遣っていることが分かります。
お見舞いの言葉の留意点
お見舞いの言葉を使う上で、気をつけなければいけないことがあります。これを怠ると大変失礼にあたるので、一つずつ確認しましょう。
・原因や責任に言及しない
例えば事故に遭ってしまった人に対して、なぜその事故が起こったのかや過失割合はどれくらいか等詮索するのはNGです。
その人を心配してのことだとしても、責められていると受け取られてしまう恐れがあります。ゆっくり快方に向かうことができるよう、心労になるような言動は避けましょう。
・忌み言葉は使わない
忌み言葉は「いみことば」と読みます。「その場に相応しくない、縁起が悪い言葉」を意味しています。
忌み言葉には以下のようなものがあります。
・病気の時
終わる、枯れる、四、九、重ねる、たびたび、再び
・災難の時
焼ける、燃える、崩れる、流れる、失う、火、灰
他にもその病気や災難を連想するようなものは禁句です。
お見舞いの言葉の例文
お見舞いの言葉は、手紙等の文面でも使われます。口頭で話す場合と細かい言葉遣いこそ違いますが、伝えたい内容はほとんど同じです。
文語ではどのような例文が考えられるか、ケース別に確認してみましょう。
相手が入院している場合
お見舞いの言葉をかける相手が入院している場合、例えば次のような文章を送ります。
「拝啓 梅雨入りもまもなくですが、初夏の陽気が近づいてきました。
暑い日が続きますが、お身体の調子はいかがでしょうか。この度の事故のことを聞いた時は、たいそう驚き、また弊社一同大いに心配しておりました。
幸い大事には至らなかったと伺い、安堵していたところです。
また一月とかからずに退院することができると伺っていました。お仕事熱心なお人柄ですから仕事のことばかり考えておられるのではと拝察しております。
どうぞ無理をなさらぬよう、万全の体調に戻るまでは安静になさってください。僭越ながら一日も早い退院を祈念しております。
それではお仕事に復帰されましたら、あらためて貴社にお伺いします。その時にお目にかかれることを今から楽しみにしております。 敬具」
まずは頭語と時候の挨拶から始めます。
頭語は拝啓を使い、時候の挨拶はその季節に合ったものを選ぶのが一般的です。
続いて先方の身を案じていることを記載します。長引かないようなら、早く復帰することを喜んでいる旨を追記するとより好印象です。
あとはまた合えることを楽しみにする内容を記し、最後に結語で結びます。
病気の加減やその人との間柄によって内容が変わることはありますが、大まかな構成はこのようにすれば問題ないです。
相手が被災した場合
続いて相手が被災した場合の例文を見てみましょう。
「急呈 この度の火事により多大な苦労を強いられておりますことを伺い、取り急ぎ書中にてお見舞い申し上げます。
ご家族も含め皆様がご無事であったことには心から安堵しました。本来であればすぐにでも伺いたいところですが、遠方の為すぐにはかないません。
ささやかではございますが、お見舞いを同封しております。当座のご用にお使いいただければ幸いでございます。
一日も早い再建と皆様方のご健康を心より祈念しております。 不一」
今回は頭語に「急呈」を使いました。病気の時と違い、時候の挨拶ではなく出だしの挨拶を使うのが一般的です。
ただし被災した場合や緊急時等には挨拶自体を省くことも可能です。
続いて安否を気にかける言葉や、実際に駆けつけることができないもどかしさ等を主文にしています。
また金銭面で何かと出費がかさんでいることを思慮し、お見舞金を包んでいることを伝えます。
最後に結びの挨拶と結語で締めます。この後には日付、差出人、宛名の順に続けます。
なお本来災害見舞いは縦書きが一般的なので注意が必要です。
英語でのお見舞いの言葉
英語でお見舞いの言葉をかける時には、次のようなものが考えられます。
早く良くなりますように。
日本語の「お大事に」のように、相手の快方を願う様子を端的に表現しています。
風邪はいかがですか。どうぞご自愛ください。
風邪を引いた人を見舞った時にかける言葉です。特にこの「take care of yourself」は非常によく使われます。
一刻も早い回復を心よりお祈り申し上げます。
病気になった人に対しての言葉です。「心から」を意味する「sincerely」をつけることで、気持ちの深さを強調しています。
まとめ この記事のおさらい
- お見舞いの言葉は元気でいるかどうか案じたり、病気になったり災難に遭った人を慰めたりする時にかける言葉
- 事故の原因や責任を追求したり、忌み言葉を使ったりするのは厳禁
- 手紙を送る場合、病気の時と被災した時で文章構成を使い分ける