弱り目に祟り目の意味と例文|類義語・対義語、英語表現についても解説

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弱り目に祟り目の意味とは

弱り目に祟り目とは、一言で言うなら、「悪い状況にさらに悪い状況がかさなる」というものです。
弱り目、弱っている、困っている状況に、祟り目、祟りのようなさらに悪いことががかさなるという言葉の組み合わせで出来上がっています。

このことわざで用いられている「目」という字は「今は落ち目の会社」「火力を抑え目にする」といった接尾語で使われるものであり、状況を表すもので、「顔の目」「目玉」といった意味は持っていません。

そのため、弱り目に祟り目と言っても、特に自分や対象の人の目が弱っている、目が祟られているといった意味があるわけではないので、誤って使うことがないよう注意しましょう。

弱り目に祟り目のビジネスシーンでの意味

弱り目に祟り目は、ビジネスシーンでも本来の意味と同じように、仕事が手詰まりになっている、トラブルが発生しているような状況においてさらに問題が起きた時に使われ、ビジネスの場面特有の用法のようなものはありません。

尊敬や謙譲の意味、目上の人に対して失礼な意味はどちらも持っていないので、あまり多用すると問題があるかもしれませんが、上司に対して弱り目に祟り目ですねと言っても、特に言葉の上では問題ありません。

弱り目に祟り目の例文

「会社では仕事が山積みになっているし、家に帰ると親の介護の問題がある、まさに弱り目に祟り目だ。」
「納期をただでさえオーバーしている製品に致命的な欠陥が見つかり、担当は皆弱り目に祟り目で意気消沈してしまった。」
「今朝お財布を無くして焦って探していたら、気づけばスマートフォンもポケットにない、こんな弱り目に祟り目の状況は初めてだ。」

弱り目に祟り目の類似表現

弱り目に祟り目の類似表現は多々ありますが、特によくつかわれるものとしては「踏んだり蹴ったり」、「泣きっ面に蜂」などがあります。

どちらも踏まれた、泣いているという悪い状況に、蹴られる、蜂に刺されるというさらに悪い状況がかさなるという意味で、弱り目に祟り目とほぼ同じ場面で使うことができると考えて大丈夫です。

また、弱り目に祟り目と同じように、状況を表す「目」を含んでいる慣用表現としては、「病む目につき目」「落ち目に祟り目」「鬼は弱り目に乗る」などがあります。
これらを日常生活で耳にすることは少ないかもしれませんが、意味はこちらも弱り目に祟り目と同様です。

英語での表現として、弱り目に祟り目と全く同じものはないものの、「Misfortunes seldom come singly.」(災いは単独ではやってこない)
が似た意味を持った英文となっています。

弱り目に祟り目の対義語

弱り目に祟り目の明確な対義語というのは、辞書などにも掲載されておらず、日本語の中では厳密に規定されていません。

しかしながら、悪い状況にさらに悪い状況が訪れるという意味の逆で、良い状況にさらに良い状況がかさなるという意味で弱り目に祟り目の対義語を考えれば、「盆と正月が一緒に来たよう」「順風満帆」「万事順調」「とんとん拍子」「上り坂」などの言葉があるため、これらを対義表現として使うことが可能です。

また、悪い状況にさらに悪い状況が来るのではなく、悪い状況だったが何とかその状態から逃れられたたという意味で弱り目に祟り目の対義語を探すと、「九死に一生を得る」「首の皮一枚でつながる」「危機一髪」「死線をくぐり抜ける」「大事に至らずにすむ」などがそのような意味を持つため、こちらを使うこともできます。

類似表現と対義語の例文

踏んだり蹴ったりの例文

「会社では上司に怒られ家では妻に怒られ踏んだり蹴ったりだ」

泣きっ面に蜂の例文

「アイスを落としてしまったうえに買いたかった玩具が売り切れで、うちの子はまさに泣きっ面に蜂のような状態になってしまった」

盆と正月が一緒に来たようの例文

「プロジェクトは成功するし子供は生まれるしで、彼は盆と正月が一緒に来たような状態だ」

九死に一生を得るの例文

「納期の一日前にトラブルの原因を見つけることができ、チームは九死に一生を得た」”