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ビジネスシーンで謝罪と感謝の気持ちを伝えるとき、「お手間を取らせて申し訳ございません」や「お手間をおかけして申し訳ございません」といった表現を使うことがあります。
ですが、どちらが正しい敬語表現なのか迷う人も少なくありません。この記事では、「お手間」の意味から、正しい使い方、誤用例、関連語との違い、言い換え例文まで詳しく解説します。
1. 「お手間」の意味とは?
「お手間」とは、相手が何かの作業に費やす時間や労力のことを指します。必ずしも作業の難易度や分量ではなく、「手を煩わせたこと」そのものに焦点を当てた言葉です。
2. 正しいのは「取らせて」?「おかけして」?
表現 | 意味 | 使い方 |
---|---|---|
お手間を取らせて | 相手の時間・労力を取らせてしまった | 時間や手順を割いてもらったことへの謝罪や感謝 |
お手間をおかけして | 実際には誤用(「手数をおかけして」と混同) | 避けるべき表現 |
お手数をおかけして | 面倒や困難な作業を依頼したとき | 再送・再入力・訂正などの依頼に適切 |
つまり、「お手間を取らせて」が正しい敬語表現です。「おかけする」は「手数」「ご足労」「ご迷惑」などの語とセットにしましょう。
3. 「かける」の敬語表現の注意点
- ◯ 正解:お手数をおかけします
- × 誤用:手数をかけします、手数をかけさせます
- △ 注意:お手数をおかけしますは二重敬語ですが口語では容認されることが多い
4. 類似の表現と違い
表現 | 意味・用途 |
---|---|
お手間を取らせて | 相手の時間・労力を奪ってしまったことへの謝罪 |
手数をおかけして | 煩雑・困難な作業を頼んだとき |
お手を煩わせて | 相手に手を動かさせるような依頼のとき |
ご足労をおかけして | わざわざ来てもらったことへの感謝・謝罪 |
面倒をおかけして | 広く手間や苦労をかけてしまったとき |
5. ビジネスでの使用例文
- お忙しい中、お手間を取らせて申し訳ございません。
- 手数をおかけして恐縮ですが、再度ご署名をお願いいたします。
- お手を煩わせて恐縮ですが、こちらの欄にもご記入をお願いします。
- 面倒をお掛けして申し訳ありませんが、念のためご確認ください。
- ご足労をおかけして恐縮ですが、改めてご来社をお願いできますでしょうか。
6. 会話でのリアルな使用例
社内でのやりとり:
A:「この訂正、もう一度お願いしてもいいですか?」
B:「もちろんです。お手間を取らせて申し訳ありません。」
メール例文:
件名:打ち合わせ日程のご調整について
◯◯様
お世話になっております。
先日はお時間をいただき、誠にありがとうございました。
再度の調整でお手間を取らせてしまい申し訳ございません。
添付の日程候補をご確認いただき、可能なお日にちをご教示いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
7. Q&A|よくある疑問
- 「お手間をおかけして」は完全に間違いですか?
- 厳密には誤用ですが、口語では多く使われています。文書では避けた方が無難です。
- 「お手間」と「手数」の使い分けのコツは?
- 「時間を取らせた」なら「お手間」、「作業をお願いした」なら「手数」が基本です。
- 丁寧すぎてくどくなるのが心配です。
- 「お忙しいところ恐れ入ります」など簡潔な表現に言い換えるのもおすすめです。
8. まとめ
- 正しい表現は「お手間を取らせて申し訳ございません」
- 「お手間をおかけして」は「手数をおかけして」との混同による誤用
- シーンによって「お手数」「ご足労」などを使い分けよう
ビジネスで相手に敬意を持って謝罪・感謝を伝えるためには、正しい敬語表現の選び方が大切です。「お手間」「手数」などの違いを理解して、自然でスマートなコミュニケーションを目指しましょう。