委任状とは自分の権限を他の人に渡すこと

委任とは自分のもっている権限を誰かに任せるという意味です。本来は自分が行うべき手続きを、第3者にお願いするための法的な文書のことを委任状といいます。
委任状というとなんだか堅苦しい感じがしてしまいますが、例えばどうしても仕事で都合がつかないときに、委任状があれば他の人に市役所で代わりに住民票を取ってきてもらうことができます。

様々な委任状が必要な場面

私たちの身近な場面で委任状は使われています。例えば以下のような場合に、委任状を使うことがあります。

・役所で住民票などの書類取得
・銀行の取引手続き
・自治体、会社の総会での決定権
・携帯電話の各種手続き

ただし委任状があればすべての手続きができるわけではありません。本人のみ手続きが可能の手続きもあるので注意しておきましょう。

委任状の基本的な書き方と注意点

実は委任状には、書式や用紙に決まりがありません。中には委任状のフォーマットを用意してくれている場合もありますが、ない場合には自分で作成する必要があります。

基本的な委任状の書き方

委任状には基本的に以下の項目を記載します。

①委任した日付
②委任する人の氏名、住所
③代理人の氏名、住所
④具体的な委任内容
⑤押印
⑥その他(必要な書類や使用目的など)

法令では委任状に有効期限が定められていません。そのため「作成してから3ヵ月以内」と独自に定めている機関が多いようです。

委任状の注意点

委任状には法的に代理権があるので、万が一権限を乱用や悪用されてしまうと危険です。特に機関で有効期限が定められていない場合には、半永久的に相手が代理権を所有することになるので注意しておく必要があります。

委任状の効力を消すために、以下の項目を書いておくと安心です。

・有効期限
・記委任内容完了時点で効力がなくなること

返還されている場合は、相手から委任状を返してもらうといいでしょう。シュレッダーにかければ確実です。

また機関によっては自筆でなければ受け付けてくれない場合があります。最近ではパソコンで委任状を作る人も多いですが、偽造もその分簡単にできてしまうので、本人による署名捺印の確認が重要視されています。

せっかく委任状を書いても受け付けてくれないと困りますから、パソコンで委任状を作る場合は署名が必要かあらかじめ問い合わせるか、最初から名前のみ自筆で記入しておくといいでしょう。

委任状とあわせて、委任者と代理人の本人確認書類が必要となります。忘れると手続きができないので気をつけましょう。

顔写真付きの本人確認書類の場合は1点、顔写真なしの本人確認書類の場合は2点と定めていることが多いです。顔写真入りであっても、学生証や社員証の場合は本人確認書類が2点必要となる場合もあります。

【顔写真入りの本人確認書類例】
官公署が発行した免許証や証明書・運転免許証※有効期限内のもの
・パスポート
・マイナンバーカード
・住民基本台帳カード
・身体障害者手帳
・外国人登録証
・宅地建物取引士証
その他、国や地方公共団体が発行した免許証や証明書など
【顔写真なしの本人確認書類例】
官公署が発行した氏名、生年月日などの確認ができる書類・健康保険証
・住民票
・印鑑登録証明書
・国民年金手帳
その他、社員証や学生証、各種会員証、消印入りの本人宛の郵便物など

機関によって本人確認書類として認めている書類が異なります。事前にどの本人確認書類であれば問題ないか確認しておくようにしましょう。

役所や銀行 委任状が必要な場面でのポイント

基本的な書き方はどこも同じですが、各場面で重要なポイントが異なります。
委任状の差し戻しがないように、しっかりと書けるようにしておきましょう。

役所での書類取得

委任状のフォーマットの有無は、各役所によって異なるようです。特に指定がなければ便せんやコピー用紙などでも問題ありません。役所の場合にはパソコンで名前を記名すると委任状と認められないケースが多いので、自筆で書くようにしておきましょう。
役所で証明書を発行してもらう場合には、何の請求書が何通必要かを必ず委任状に書く必要があります。入っていないと委任状として認められません。

証明書を請求する際に本籍や生年月日、筆頭者情報が必要になります。代行してもらう場合にはメモなどに書いて渡すようにしましょう。また役所によっては詳しく委任者と代理人の関係性を聞かれることがあります。
マイナンバーカードの受領など委任状があっても代行できない手続きもあるので、心配であれば事前に確認をしておくと安心です。