法務教官の仕事内容となるための方法 持っているとよい資格 年収

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非行に走った少年たちに矯正教育を実践し、社会復帰をできるようにサポートするのが法務教官です。

低年齢の犯罪化が進み、手口も悪質化されている少年犯罪において、しっかりとした教育を行うのは再犯を防ぐためにも重要といえるでしょう。

ここでは法務教官の仕事内容や採用方法、年収について解説します。

法務教官は矯正施設で厚生を促す仕事

法務教官は、法務総合研究所や少年院・少年鑑別所といった矯正施設に勤務しています。

法務省所属の職員でも法務教官は公安職にあたり、刑務所のような刑務官ではなくあくまでも少年を公正させる目的であるため、少年刑務所では刑務官とともに勤務することになります。

法務教官の少年院での仕事

法務教官は罪を犯した少年が保護処分の審判を受けると、少年院に送致されて共同生活を受け、必要な教育を施すのが法務教官の役目です。集団生活訓練や強化指導を行い、社会復帰できるように更正します。

教科指導といっても一般教員と同じように事務仕事を行いながら、採点や成績を付けていることもあるでしょう。

少年院では少年刑務所と違い、刑務官は在籍せず、法務教官が更正を担当しています。

法務教官の少年鑑別所での仕事

罪を犯した少年が観護措置決定になると、少年鑑別所に送致されます。

法務教官は少年たちに規則正しい生活を送らせながらそれぞれの資質を見極め、法務技官とともに更生の可能性があるか慎重に判断をし、少年審判に必要な資料を作成していきます。

法務教官になるは試験に合格する

法務教官になるには、採用試験に合格しなければなりません。

法務省専門職員(人間科学)採用試験で法務教官区分を受験します。

試験は21歳以上29歳未満と年齢制限があり、30歳を超えていても社会人枠で試験を受けることが可能であるため、40歳未満までなら試験のチャンスがあります。

法務教官になるための資格はない

法務教官になるために必要な資格はなく。学歴も中卒や高卒でも問題ありません。ただし、大卒程度の採用試験が出題されるため、勉強は必須といえるでしょう。

少年犯罪という深い社会問題に対する知識や、臨床心理士のような心理的学に精通した資格を有していると実務経験に役立つといえます。

また、語学を持っていると重宝されるでしょう。
日本語を話せない外国人の少年による犯罪も増えているため、英語や中国語、ポルトガル語(ブラジル系)を話せると活躍の場が増えるでしょう。

法務教官の試験は難しい

法務教官になるための試験は1次試験と2次試験があります。

1次試験は基礎能力試験で一般教養について試されます。専門試験として心理学や教育学などの分野から出題されます。筆記には論文試験もあるため、国家公務員一般試験と同様の難易度といえるでしょう。

2次試験は面接(人物試験と身体検査等)があります。合格率は8倍前後とはいえ、採用枠自体が少ないため、狭き門です。

試験に合格すると法務教官名簿に載ることとなりますが、即採用とはいきません。合格後は採用内定をもらうために、希望管区へハガキを送って、管区面接で内定を勝ち取る必要があります。

法務教官の採用面接での注意点

法務教官は少年の更正を目的としているため、礼儀の伴っていない雰囲気では採用されません。社会復帰をサポートするため、少年たちの模範となるよう、礼儀正しく清潔感を持って面接に臨まなくてはいけません。

また少年たちの心境に変化が生じるため、常に威厳がある態度を取る姿勢が求められます。言葉は自信を持ってハキハキと話すように心がけましょう。

授業には体育もあり、ときには少年たちのケンカなどのトラブルの仲裁に入ったりしなくてはなりません。比較的体力がいる仕事ともいえるでしょう。

スポーツを得意としている場合は、面接の際に忘れずアピールしましょう。

法務教官を志している場合、一度就職・転職エージェントに相談することをおすすめします。

法務教官の年収は平均より高い

法務教官の給料は、国家公務員公安職の俸給表(二)が適用されています。

平均給与も月額で40万円前後であり、一般職員よりも10%程高いです。初任給は20万前後であるため、それほど高くはありませんが、公務員独特の厚い手当が施されています。

法務教官の給与は比較的高めといえるでしょう。

また、施設の近くに寮を無料で借りることもできます。残業時には超過勤務手当や扶養・住宅・通勤といった各種手当はもちろんあるため、ボーナスの勤勉手当を含めると年収はそれなりに高いといえます。

もちろん、仕事内容は特殊であるため、仕事と割が合うかどうかは務めてみないと何ともいえないことは確かです。

その他の職種・自分の平均年収が気になる方はこちらが参考になります。
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法務教は交代勤務

法務教官は交代制で行うため、日勤と夜勤があります。

法務教官の勤務先施設にもよりますが、日勤は更正用の業務がメインであり、夜勤は周辺の不審物や不審者のチェック、在院者の禁止持ち込み物の管理や、巡回が主な業務です。

少年とはいえ、トラブルを起こすことがないとは限りません。在院者同士で争いが行らにいように監視するのも仕事の一環です。

法務教官の特徴は非行少年と向き合う事

法務教官は非行少年と直接向き合います。収容したての頃の少年たちはなかなか心を開かないこともあり、暴力的になる少年もいるでしょう。

家庭環境の影響もありますが、そのような少年たちと真摯に接し、心の闇を見つけて寄り添う姿勢で信頼関係を構築して更正させていくのは、ドラマのようになかなか簡単にできることではありません。

少年たちが無事に社会復帰させることができたときは達成感を感じるでしょう。もちろん、再犯しないために、社会復帰は慎重にサポートをしなくてはなりません。

少年犯罪が減少しているとはいえ、再犯率が一気に下がっているわけでもありません。少年犯罪の再犯率が下がる傾向にあり、少年をサポートしていたことで社会復帰し、再犯も防げて新しい被害者を生まずに済んだということは、世間からは賞賛されなくとも、社会に貢献できたという自身の誇りになるでしょう。

法務教官についてのまとめ

  • 法務教官は学歴を問わずに就ける可能性がありますが、基本的には大卒レベルの学業は必要といえるでしょう。非行に走った少年の更正を目的としており、社会復帰をサポートするのが主な業務です。
  • 非行に走った少年もきちんと反省して更正し、無事に社会復帰できたときのやりがいは大きく、少年犯罪の減少に大きく貢献していける職業といえます。