腹白い人とはどういう人をさすのか、腹黒と併せて解説

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腹が黒い人、腹が白い人。なんとなく白い人のほうが好感の持てそうな人物のように思えますが、それぞれの意味を分かっていないといまいちピンとこない言葉ではあります。
この記事では「腹白い人とはどういった人を指すのか?」「腹白・腹黒の意味や由来」について説明していきます。言葉の意味を理解することによって正しく使い分けることができるようになるでしょう。

腹白いという言葉はあるか

一般的に「腹黒い」とは「表情や言葉に出さないものの心の中では意地の悪いことを考えている状態」のことを指し、どちらかというと良くないイメージとして使われる言葉です。
「黒」の対義語は「白」ですので「腹白い」と使うと何やらいつでも清い心を持った人物といった感じがしますが、正確には腹白いという言葉は辞書に載っていません。

辞書にはないが意味は通じる

腹白い自体は辞書に載っていない言葉なのですが、この言葉を使う場合、特に「腹白い人」のように使われることが多いです。この場合の意味は「思ったことを包み隠さずに言う正直な人」となるのが一般的のようです。

腹白い人とは

腹黒いという言葉があるので、腹白い人と聞くと冒頭部のように良いイメージを持たれがちですが必ずしもそうとは限りません。

例えば心の中で悪いことをたくらみ、それを隠さずに言葉にする人のことも腹白い人となります。良いこと・悪いことを考えているかはあまり関係なく、表に出すこと自体を腹白いと表現します。

腹白という言葉自体はある

腹白いという言葉は辞書にありませんが、腹白は辞書に載っています。意味は腹が白いことで正直なさまを表します。また、腹白の対義語は腹黒となります。

少々やっかいではありますが、名詞や形容動詞のかたちで「腹白」「腹白だ」と使うことはできますが、形容詞として「腹白い」と使うことは厳密にいうとできません。

 

腹白、腹黒の意味と例文

まとめますと、腹白は「腹の白いこと。心の内が清く正直なさま」を表し、腹黒は「腹が黒いこと。内に黒々としたものを抱えているさま」を指している言葉ということになります。それでは、実際どのようにして使うのか、いくつか例文を挙げてみたいと思います。

  • あの人は腹白だ。
  • 腹白だからといって良い人とは限らない。
  • 彼は見た目では笑っているが実のところ腹黒だ。
  • 彼女の腹黒な一面を見た気がする

腹白、腹黒の由来

腹黒の由来は一説によると、魚のサヨリからきているといわれています。
サヨリは見た目に美しいイメージがありますが、実際捌くと腹の内側が黒い膜で覆われています。そこから、邪なことを考えていてもそれを表に出さない人のことをサヨリに見立てて「腹黒い人」と使われるようになったそうです。
他には、日本の神話に出てくる女神イザナミが腹の中に黒い雷神を抱えたことに由来するという説もあります。
また、江戸時代の書物「安斎随筆」には「古書に腹黒腹白といふ事あり、心清く正直なるを腹白と云ふなり」との記載があり、「古書」が何の本を指すのかは不明ですが、当時から「腹黒」「腹白」という言葉は認知されていたようです。

腹白いのまとめ

腹黒い人という表現は、例え邪悪なことを考えていたとしてもそれを表に出さない人に対して使われる言葉です。一方、腹白い人は正直な人のことを指す言葉ではありますが、「腹白い」は辞書に載っていないため正しい日本語であるとは言えません。

ただし、腹白・腹黒は辞書にも載っておりそれぞれが対義語の関係にあります。正直なさまを表すために形容詞として「腹白い」と使うことはできませんが、名詞や形容動詞として「腹白」「腹白だ」と使うことはできます。

腹黒の語源については、サヨリの腹のなかが黒い状態や日本神話に出てくる黒い雷神に由来するとされています。また、江戸時代の随筆の中にも腹黒・腹白との記載があり、当時から知られている言葉であったことがうかがえます。