ビジネスシーンで使われる「真摯」の意味と使い方、類語の紹介

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何かトラブルが起きた時、テレビの釈明会見などで「今回の件は真摯に受け止めております。」という言葉をよく耳にします。この「真摯」という言葉は、メディアだけでなく一般的なビジネスシーンでもよく使われる非常に便利な言葉です。

この記事では、知っておくと必ず役に立つ「真摯」の意味や使い方について解説します。

「真摯」の使い方と「真面目」「真剣」の意味について

「真摯」という漢字、「しんし」と読みます。「摯」という字は一文字で「誠(まこと)、真面目」ということをあらわし、熟語になると「真面目で熱心なこと」「1つのことにひた向きに取り組むこと」といったの意味合いで使用されます。

「真摯」の使い方

「真摯」はビジネスシーンにおいてとても有効な言葉で、簡単な文章であってもたった一言「真摯」とプラスするだけで、いかにその課題について真面目に、誠実に取り組んでいるかを相手に伝えることができます。

例えば「先日のご指摘を受け、今後の方針を検討しているところです。」は、「先日のご指摘を真摯に受け止め、今後の方針を検討しているところです。」と表現した方が、素直に指摘を受け入れた様子が伝わります。

また「彼は何事にも前向きに取り組む人です。」よりも「彼は何事にも真摯に取り組む人です。」といった方が、より仕事に対する熱心さが伝わります。
「真摯」と似たような意味合いを持つ言葉に「真面目」「真剣」がありますが、それぞれ少しずつニュアンスが異なります。

「真摯」に似た言葉「真面目」の意味

「真面目」には、「嘘やいい加減なところがなく、誠実であること」「誠意のこもっていること」などの意味があります。

どちらかといえば、自身で積極的になにかを行なうというより、いわれたことや与えられた課題に対し、間違いのないようにタスクをこなす、という形で使われます。

「融通が利かない」「冗談が通じない」を表す「生真面目」や「クソ真面目」という言葉があるように、いったん決められた道があれば、そこから逸脱しないよう、いわれた通りに慎重に取り組むという意味で使われています。

「真摯」に似た言葉「真剣」の意味

「真剣」とは、「本気で物事に取り組むさま」「一生懸命に物事をするさま」という意味で使われます。つまり、他のことをもろともせずに、誠心誠意なにかに打ち込むことをさし、目の前にあることに全力投球している事です。あくまでもコントロールしているのは自分自身であり、自身が決めた信念に基づいて行動を起こしている、という自主性を持った意味合いで使用されることがほとんどです。

 「真摯」「真剣」「真面目」3つの違い

「真摯」「真面目」「真剣」の定義に明確な違いはなく、あくまでもニュアンスの問題ですが、分かりやすく表現するとすれば

真摯
ひたむきに、素直に
真面目
間違いなく、指示通りに
真剣
本気で、脇目も振らず

といいかえることができます。

「真摯」の類語

「真摯」の類語としては、前述した3語に加え「一途」「懸命」「熱心」などがあげられます。

「真摯」の英語表現

「真摯」を正確に表す英語表現はありません。英語で表現する時には「Sincere(誠実)」や「serious(真面目)」を使う事が一般的です。

He always had a sincere attitude.
「彼は常に真摯な態度を示しています。」
(直訳:彼はいつも誠実な態度です。)
I seriously accept your criticisms.
「あなたのご意見を真摯に受け止めます。」
(直訳:私はあなたの批判を真面目に受け入れます。)

「真摯」の使い方と意味についてのまとめ

「真摯」とは、1つのことに対してひた向きに取り組むことを意味しています。いつもの文章に一言プラスするだけで、より誠実な表現となる便利なことばです。

類語には「真面目」「真剣」などがあり、「真摯」が「ひた向きに、素直に」ということを意味するのに対し、「真面目」は指示されたことを間違いよう気を付ける、「真剣」は他のことには脇目も振らずまっすぐに行う、といったニュアンスの違いがあります。

英語で表現する場合には「Sincere(誠実)」や「serious(真面目)」が使用されます。