老獪とは|意味・使い方・類義語・対義語・英語表現を解説

※本サイトはプロモーションを含んでいます。

この記事では、「老獪」の意味や使い方、類語や対義語、英語表現について考察します。

「老獪」という言葉をご存じですか?難しい漢字で、読みや意味を正しく言えるか少し不安になるかもしれません。

「老獪」は、一般社会でも使われる言葉です。
この記事を通して、「老獪」の意味や使い方をきちんと理解し、社会人としての知識を広げてください。

老獪の読み方・意味・使い方

「老獪」とは、「多くの経験を積んで、悪賢いこと」の意味で、「ろうかい」と読みます。

仕事など最初はあれこれ苦労しますが、経験を積んでいく中で、さまざまな方法や手段を身につけていきます。熟練すれば、色々な局面でも上手く、ある意味「悪賢く」対処できるようになるのです。
このように、手慣れたベテランが「老獪」で、主に年長者に使われる言葉です。

例文
・新人の頃はクリーンなイメージだった彼も、今や老獪な政治家になってきました。

老獪の語源

「老獪」の「老」は、「年をとっていること」「老人」の意味で、「獪」には「ずるい」「悪賢い」という意味があります。

「老獪」の語源は、定かではありませんが、過去の文学作品にも数多く「老獪」という言葉が使われています。

・いやらしく老獪な検事との一問一答の内容でありますが・・・「太宰治・女の決闘」
・老獪な親ねずみになるとなかなかどの仕掛けにもだまされない。「寺田虎彦・ねずみと猫」
・老獪な支配者達が私達の心に残っている旧い考え方を・・・「宮本百合子・ロンドン一九二九年」

このように、「老獪」は決して良い意味ではありません。会社の上司に対して「老獪ですね」と使うのは失礼になるので、使い方には注意が必要です。

「老獪」と「狡猾」の違い

「老獪」と似た表現で「狡猾」があります。
「狡猾(こうかつ)」は、「悪賢くずるいこと」の意味で、自分だけ得をしようとひそかに卑怯な方法を使う人などに対して使います。

「老獪」は、経験豊富な年長者に使う言葉ですが、「狡猾」は性別年齢に関係なく使います。
また、「老獪」は「悪賢い」という意味がありますが、「経験が豊富」であることから、したたかに生き抜く処世術のようなニュアンスも含まれています。
ある意味では、プラスのイメージで捉えられることもあります。

しかし、「狡猾」には、良いイメージは全くありません。

例文
・あんなに愛想の良い彼女が、実は狡猾な女だったなんて信じられません。

「老獪」と「老練」の違い

もうひとつ「老獪」に似た言葉に「老練」があります。
「老練(ろうれん)」は、「多く経験を積んで、物事に慣れ巧みであること」の意味で、その職業などを極めた人に対して使います。
「悪賢い」というマイナスの意味がある「老獪」とは違い、「老練」にはマイナスのイメージはありません。

「老獪」が、経験の中から身につけた「悪知恵」を使うのに対して、「熟練」は、長年培った技術や知識を正攻法で使います。「熟練」は、尊敬に値する言葉でもあるのです。

例文
・あの老練な弁護士が担当すると聞き、検事は頭を抱えてしまいました。

「狡猾老獪」という四字熟語もある

「老獪」と「狡猾」の2つを組み合わせた「狡猾老獪(こうかつろうかい)」という四文字熟語もあります。意味は「経験豊富で、したたかでずる賢い」ことです。
「老獪」も「狡猾」も悪い意味なので、2つを組み合わせることで、より悪い意味が強調されます。

「狡猾老獪」の類語としては、「海千山千」があります。「海千山千(うみせんやません)」とは、長い間のさまざまな経験を積んで、世の中の表も裏も知り尽くして悪賢く立ち回ることやその人の意味です。
「狡猾老獪」も「海千山千」も悪いイメージ表現ですから、誤用には注意してください。

例文
・その作品では、主人公は狡猾老獪なダークヒーローとして描かれていました。

老獪のビジネス上での使い方

ビジネス上で、「老獪」を使う場合は注意が必要です。「老獪」を「老練」と同じ意味合いで、使うのは誤りです。
つまり、「老獪」はさまざまな経験から、悪賢く立ち回る意味ですから、決して良い意味ではありません。但し、ビジネスにおいては、ある意味「悪賢く」なることも必要ですから、100%悪い意味とは言えないのも事実です。

例文
・専務の老獪さには、部長も太刀打ちできないようです。
・競合相手に勝つためには、部長のように老獪に立ち回ることも必要です。
・権謀術数の限りを尽くした徳川家康のように、組織をまとめるには老獪な策士が必要です。

このように「老獪」は、マイナスイメージだけでなく良い意味で「必要悪」的な表現でも使われます。
例えば、プロ野球で辛口の発言をしながら何度もチームを優勝に導いた野村監督は、まさに老獪な監督と言えるでしょう。

老獪の類義語と例文

老獪の類語には、「ずる賢い」「抜け目がない」「古狐」「狸親父」などがあります。

ずる賢い(ずるがしこい)
悪いところに知恵が回るさま。

例文
・ずる賢い人間の方が出世するというのは、真実なのでしょうか?

抜け目がない(ぬけめがない)
自分の利益になりそうなことよく気がつき、ずるがしこく立ち回るさま。

例文
・抜け目がない彼は、常に上司の行動を監視していました。

古狐(ふるぎつね)
経験を積んで、悪賢くなった人。

例文
・村長の女房は狡猾で、陰では古狐と呼ばれていました。

狸親父(たぬきおやじ)
年老いてずる賢くなった男をののしる言葉。

例文
・あの狸親父の言うことをまともに信じると、痛い目に遭いますよ。

老獪の対義語と例文

「老獪」の対義語としては、「愚直」「実直」「純朴」「朴訥」などがあります。

愚直(ぐちょく)
正直なだけで臨機応変の行動がとれないこと。

例文
・彼が優勝できたのは、愚直に基本を繰り返した結果と言えるでしょう。

実直(じっちょく)
誠実でかげひなたのないこと。

例文
・実直に仕事に取り組む姿が認められて、彼は老舗旅館の婿養子になりました。

純朴(じゅんぼく)
ありのままで飾り気のないこと。

例文
・彼女の純朴な対応に、だれもが心を奪われました。

朴訥(ぼくとつ)
飾り気がなく話下手なこと。

例文
・離島から来た彼は、いかにも朴訥そうな青年でした。

また、「狡猾老獪」の対義語には、「天真爛漫」があります。

天真爛漫(てんしんらんまん)
飾ったり気取ったりせずに、ありのままであること。

・祖母はいくつになっても天真爛漫で、近所の人気者です。

老獪の英語表現

「老獪」を英訳する場合は、日本語の「ずる賢い」という意味の「cunning」を使います。
また、「海千山千」の意味で、「old fox」という表現もあります。

・That politician is as cunning as a fox.
 あの政治家は、なかなかの老獪です。
・He was both the bravest and the most cunning of men,
 彼はもっとも勇敢で、かつ老獪な人物でした。
・I wonder what the sly old fox is up to this time.
 あの海千山千は、今度は何をたくらんでいるのでしょう。

まとめ この記事のおさらい

・「老獪(ろうかい)」は、「多くの経験を積んで、悪賢いこと」の意味。
・「狡猾」も「ずる賢い」意味ですが、「老獪」が主に年長者に対して使いますが、「狡猾」は、性別年齢に関係なく使います。
・「老練」は、「多く経験を積んで、物事に慣れ巧みであること」の意味で、「老獪」のように悪いイメージはありません。
・老獪の類語は、「ずる賢い」「抜け目がない」「古狐」「狸親父」など。
・「老獪」の対義語は、「愚直」「実直」「純朴」「朴訥」、「天真爛漫」など。
・「老獪」の英語表現は、「ずる賢い」という意味の「cunning」を使います。