※本サイトはプロモーションを含んでいます。
この記事ではフランス料理のマナーを紹介します。普段はあまり馴染みのないフランス料理ですが、社会人になると、得意先との会食や特別な日の食事などでフランス料理のレストランに出向く機会もあるでしょう。マナーを身につけてスマートな振る舞いができる大人になりたいですね。
フランス料理の基本マナー~入店から着席まで~
まずはじめに、フランス料理の基本マナーについて入店から着席までのマナーについてを記載します。
フランス料理ではレディファーストが基本
西洋料理の場ではレディーファーストが基本です。
入店からオーダー、お会計といったことは男性が引き受けます。入店時は男性がドアを引いて女性を店内へエスコートします。
コートや手荷物はどうしたらいい?
コートや大きな荷物はテーブルに持ち込まず、クロークに預けましょう。小ぶりのバッグは席に持ってきて構いません。テーブルの上や床には置かず、基本として椅子の背もたれと自分の背中の間に置きましょう。
席につくときは?
席は女性が上席につきます。入り口から遠い席、眺めの良い席が上席にです。
着席時にはお店の人が椅子を引いてくれるので、それに合わせて座ります。
慣れていないと戸惑うかも知れませんが、コツをおさえれば難しくありません。引いてくれた椅子の前に立つとお店の人が椅子をゆっくり前に押し出してくれるので、膝の裏に椅子が触れたらゆっくり腰を下ろします。このとき後ろは振り向かないのがポイントです。
女性を優先してお店の人が順に椅子を引いてくれますので、男性は椅子の横に立って待ちましょう。
フランス料理のコース立て
フランス料理のフルコースは次の順番で供されます。
・前菜(オードブル)
・スープ
・魚料理(ポワソン)
・口直し(ソルベ)
・肉料理(アントレ)
・デザート(デセール)
・コーヒーと小菓子(カフェ・ブティフール)
上記は最もシンプルな構成で、格式高いコースになると、前菜の前に突き出し(アミューズ)、デザートの前にはチーズが提供されます。
フランス料理の基本マナー~食事中のマナー~
続いては、食事中のマナーについてです。
ナプキンの使い方
ナプキンは二つ折りにして膝の上に置く
ナプキンは初めの飲み物が運ばれてきたときを目安に広げましょう。二つ折りにして折り山を手前にし膝の上に置いておきます。指先や口元を拭くときにはこのナプキンを使います。自分のハンカチを使うのはマナー違反になるので注意しましょう。
食事中に離席するときは椅子の上に置く
食事中にトイレなどで席を離れる際は、ナプキンは軽くたたんで座っていた椅子の上に置くか、椅子の背もたれにかけます。テーブルの上に置くと食事が終了したサインになってしまいます。
食事を終えて帰るときにはナプキンをテーブルの上に置きますが、ここでポイントになるのは角を揃えてきちんとたたまずに軽くたたむことです。一見お行儀が悪いように感じるかもしれませんが、フランス料理ではナプキンをきちんとたたむことは料理がおいしくなかったという意味になってしまいます。
カトラリーの扱い方
カトラリーは外側にセットされたものから使う
フランス料理ではナイフやフォークがテーブルにいくつもセットされていて、料理に合わせて使い分けます。
料理が運ばれてきたら外側にセットされたものから使っていけば間違いありません。もし違うものを使ってしまっても、お店の人に交換を願い出れば何の問題もありません。また、カトラリーを落としてしまったときは自分で拾わずにお店の人に交換してもらいます。
カトラリーは一皿ごとに新しいものを使います。一皿を食べ終えたらお皿の上に揃えておき、一緒に下げてもらいましょう。
食事中はナイフとフォークをハの字に置く
ナイフとフォークをどの位置に置くかで、お店の人に食事中か食べ終えたかを伝えるサインになります。
ナイフとフォークをお皿の上にハの字に置けば、食べている途中ですというサインです。このとき、ナイフの刃が自分側に向くように、フォークは背が上を向くようにします。
食べ終えたらナイフとフォークを揃えて置く
ナイフとフォークを揃えてお皿の上に置くと、このお皿の料理は食べ終えましたというサインになります。ナイフの刃は自分側に、フォークは背を下に向けましょう。
もし料理を食べきれずに残したとしても、ナイフとフォークを揃えて置くとお皿を下げてもらうことができます。
スープの飲み方
スープは手前から奥にすくう
スープはスプーンで手前から奥へすくって口に運びます。飲むときには音を立てないようにスプーンで口の中に流し込むようにしていただきます。スープが熱いからといって口でフーフーと息を吹きかけるのはマナー違反です。
スープが少なくなったらお皿を傾ける
スープが少なくなってきたら、スープ皿の手前を少し持ち上げて傾けて残りのスープをすくいます。スープ皿に取っ手がついている場合は、取っ手に手をかけて皿を傾けます。取っ手のあるスープ皿の場合でもお皿をテーブルから持ち上げることはしません。
パンの食べ方
パンは出されてからデザートの前までに食べる
パンはコース料理の始めに提供されます。出されたらいつでも食べ始めて構いません。コース料理ではデザートが出される前、メイン料理のお皿と一緒にパンも下げられてしまうので、それまでに食べ終えるようにしましょう。
パンは一口大にちぎって口に運ぶ
パンは一口で口に入る大きさにちぎってからパターナイフでバターを塗り、片手で口に運びます。大きいまま齧るようにして食べてはいけません。パンくずがテーブルに落ちないように、パン皿の上でちぎるようにします。
バターは一人分ずつ用意されている場合もありますが、テーブルに共用で一つ用意されている場合には、初めに自分が使う分をパン皿の上に取っておき、そこから一口ずつパンにつけるようにします。
パンをスープやソースにつけて食べるのは、フォーマルな場ではマナー違反とされているので避けましょう。
会計のときはどうしたらいい?
会計はテーブルについたままお店の人を呼んでお会計を頼みたい旨を伝えます。そのときに「ごちそうさまでした。お会計をお願いできますでしょうか?」のように、感謝の言葉を添えるとスマートです。
会計は代表者が支払い、割り勘などの計算はお店を出てからにするほうがよいでしょう。
フランス料理のNGマナー
料理を最初に全部切り分ける
料理はナイフで左側から切っていただきます。初めにすべて切り分けてしまうのはNGです。
落としたカトラリーを自分で拾う
ナイフやフォークを落としてしまったときは、自分で拾わずにお店の人に新しいものと交換してもらいます。
料理の皿を交換する
料理の皿を交換して食べるのはマナー違反です。シェアしたい場合はお店の人に頼んで取り分けてもらいましょう。
ワインを注いでもらうときにグラスを持ち上げる
ワインをグラスに注いでもらうときに、グラスに手を添えたり持ち上げるのはマナー違反です。テーブルに置いたままにしましょう。
声を出してお店の人を呼ぶ
きちんとしたレストランでは、お店の人が常にお客様に気を配っているので、声を出して呼ぶ必要はありません。アイコンタクトか、手を少し上げて合図をすればOKです。
自分のハンカチで口元や指を拭く
口元や指はお店のナプキンで拭きます。自分のハンカチを使うことは「このナプキンは汚くて使えない」という意思表示になってしまいます。
退店時にナプキンをきちんとたたむ
ナプキンをきちんとたたんでテーブルに戻すと、料理が美味しくなかったことを意味してしまいます。軽くたたんでテーブルの上に戻すのがマナーです。
フランス料理のマナーについてのまとめ
- フランス料理には守るべきマナーがあります。カトラリーの使い方、ナプキンの扱い方、パンやスープのいただき方などの基本マナーは押さえておきましょう。
- フランス料理では意外なことがマナー違反になることがあります。ハンカチで口を拭く、退店時にナプキンをきれいにたたまない、などは勘違いしやすいので注意しましょう。