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ここでは、「終焉」の正しい表現方法、「終焉」を使用するときの注意点、実際に使う上での例文について解説しています。
またこの記事を通して、「終焉」という言葉の類義語と対義語、また「終焉」の英語表現についても学ぶことができます。
終焉の読み方と意味
「終焉」は、「しゅうえん」と読みます。
「終焉」には、「生命が終わる事」「死を迎えること、またその時」という意味があります。
「臨終(りんじゅう)」「最期(さいご)」「末期(まつご)」を表し、いずれも「死に際」「死ぬこと」を示す言葉となります。
「さいご」という言葉は、「最後」と書くこともありますが、「最期」と記す方がより強いニュアンスを持ちます。「最後の言葉」と言った場合は、「議会の終わりの言葉」など、あらゆる物事の終わりを意味する言葉となりますが、「最期の言葉」と言った場合は「死に際の言葉」という意味合いを持ち、“生涯に一度しかないとき”を表す言葉となります。
終焉の語源
「終焉」という熟語に使われている「終」という漢字には、「おわる」「おえる」「はてる」「しまう」という意味があり、「物事の終り」「最後」を意味しています。また「焉」という漢字は、訓読で「いずくんぞ」「なんぞ」「ここに」「いずくいか」「これ」と読み、様子を表す語に添える「助字(じょじ)」として使われます。
「助字」とは、漢文で分の組み立てを助けるための付属語で、漢字の前に置くことで疑問または反語を表します。また、様子を表す語や文の終りに置くことで、語調を整えたり状態を表す語としても用いられるほか、断定を意味することもあります。
「終焉」の場合、「焉」という文字は「ここに」の意味があるとされ、「ここに終わる」「死ぬ」ということを表します。
終焉は比喩的用法もある
「終焉」という言葉は、「物事の終わり」を比喩的に表現するときにも使用します。
「時代」「ブーム」「人間関係」「世界」のように壮大なものや、そう簡単に終わりを迎えないものに関して用います。
・野球界の英雄が引退したことは、一つの時代の終焉を意味している。
・食べ物には毎年様々なブームが訪れる。今年流行しているタピオカブームもそろそろ終焉を迎えるころだろう。
・長きにわたって行われていた裁判もようやく収束に向かい、終焉の時を迎えた。
・彼の終焉の地である北海道の漁村には、今でも多くの人が訪れている。
などの例が挙げられます。
終焉の類義語
「終焉」の類義語は、大きく2種類あります。
1つ目は、「終焉」を「死ぬ」という意味で用いた場合の類語で、「永眠」「他界」「逝去」「死没」「絶命」などです。
「永眠」「他界」は「死」を間接的に表す言葉です。
「祖母は98歳で永眠した」「祖父は他界されました」のように用います。
「逝去」は「死」を敬って言う尊敬語です。
「ご尊父様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします」などのように使います。
「死没」「絶命」は共に「死ぬこと」を端的に表した言葉です、
「内戦で死没した人々の追悼会が開かれる」
「最後まで病気と闘いながら絶命した」
などのように使用します。
そして2つ目に、「終焉」を比喩的表現として用いた場合の類語として、「最期」「終局」「終結」「閉幕」「仕舞い」などが挙げられます。
いずれも「物事の終わり」を表す言葉となり、人間の命や生涯、また時代や勝負事などに対して用います。
終焉の対義語
「終焉」の対義語についても大きく2種類あります。
1つ目は、「終焉」を「死ぬ」という意味で用いた場合の対義語で、「誕生」「生誕」「生命」などが挙げられます。いずれも「生まれること」「出生」を表す言葉となります。
「息子が誕生した」「生誕50周年」「生命の神秘」などと使用します。
2つ目は、「終焉」を比喩的表現として用いた場合の類語として、「起源(きげん)」「発端(ほったん)」「端緒(たんしょ)」「発祥(はっしょう)」「誕生(たんじょう)」などが挙げられます。
いずれも「物事の起こり」「はじまり」を意味する言葉となります。
類義語と対義語の例文
「終焉」の類義語の例文として、
・私が危篤の連絡を受けたのは飛行機の中で、父の最期を看取ることができなかった。
・人生の最期に後悔しないよう、今を精一杯生きていきたい。
・犯人が捕まり、事件は無事終局を迎えた。
・人生の終局の目的は、誰かに愛されることではなく誰かを愛することだ。
・多くの死者を出し、ようやく戦争が終結した。
・事件は終結したが、被害者の無念はぬぐうことができない。
・その事件は、犯人自身が自殺をするという意外な結末で閉幕した。
・各国代表者による盛大なパレードの後、オリンピックはついに閉幕した。
・今日は一日雨の予報なので、昨日買った本を仕舞いまで読み通すつもりだ。
・彼の自分勝手な言い草に、仕舞にはみんな怒り出した。
「終焉」の対義語の例文としては、
・折り紙は、日本を起源とする紙の芸術である。
・ラーメンの起源は、中華街で華僑が食べていた麺料理だと言われている。
・喧嘩の発端は、彼が彼女からもらったプレゼントをなくしたことにある。
・事件の発端は今から3年前のことだ。
・仕事で大きな失敗をしたことが、奮起への発端となった。
・ザビエルが日本におけるキリスト教布教の発端を開いた。
・ソフトクリームの発祥は、明治神宮で開かれた進駐軍主催のカーニバルの模擬店だと言われている。
・おみくじの発祥の地は滋賀県大津市だと言われている。
・新たな製品の誕生は、社員を活気づけた。
・今日をもって、新たな政権が誕生する。
終焉の英語表現
「終焉」の英語表現には、「die」「pass way」「cease to exist」などがあります。
「die」は、「死ぬ」「消える」「滅びる」「かすかになる」という意味を持つ動詞です。
「death」と記すことで名詞となり、「死」「死亡」を表します。
(彼の母親の墓は、その終焉の地である山梨県の恵林寺の境内に存在する)
「pass way」は、「消滅する」「終わる」「亡くなる」という意味を持つ動詞です。
「die」の婉曲表現とされており、訃報を扱ったニュースなどでよく使われる言葉となります。
(彼女は静かに息を引き取った)
「cease to exist」は、「存在しなくなる」「消滅する」「滅びる」という意味を持つ言葉です。
「cease」は、「中止する」、また「exist」は「存在」という意味を持つ単語で、直訳すると「存在することを中止する」となり、転じて「存在しなくなる」ことを表す言葉として使用されます。
(経済生活は滅びた)
まとめ この記事のおさらい
・「終焉」には、「生命が終わる事」「死を迎えること」またその時、臨終、最期、末期。という意味がある。
・「終焉」は、「物事の終わり」を指す比喩表現としても使われ、主に「時代」「ブーム」「人間関係」「世界」のように壮大なものやそう簡単に終わりを迎えないものに関して用いる。
・「終焉」を「死ぬ」という意味で用いた場合の対義語で、「誕生」「生誕」「生命」などが挙げられる。
・「「終焉」を比喩的表現として用いた場合の類語として、「起源(きげん)」「発端(ほったん)」「端緒(たんしょ)」「発祥(はっしょう)」「誕生(たんじょう)」などが挙げられる。