過日の使い方|意味・類義語・対義語・英語表現と例文を解説

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この記事では「過日」について、言葉の意味、使い方、別の言い回しや英語表現について解説いたします。

「かじつ」と聞いて想像するのは「果実」や「下日」で、あまり「過日」という言葉が出てくることはないでしょう。「過日」はお礼状などの「過去」を表現する際に使われる丁寧な言い方です。

この記事を通して言葉の意味を理解し、メールや手紙などに出てくるような過日という言葉が本来はどのような状況において使われる言葉なのかを知ることができるでしょう。

過日の読み方・意味・使い方

過日」は「かじつ」と読みます。意味は「過ぎた日、先日」というものです。

使い方としては文章やメールなどの書き言葉において、「過日はお忙しい中、弊社までお越しいただき誠にありがとうございました。」といったように「過去や過ぎ去った日」の丁寧な表現として使用されます。

「過日」と「先日」「先般」との違い

似たような言葉に「先日」と「先般」があります。

「過日」と「先日」との違い

「先日」は「せんじつ」と読み、「近い過去」を指し示す時に使われます。「過日」は遠い過去のことを示しているのに対して、「先日」はできる限り近しい過去を示しています。

目安としては過日が「数週間前から数ヶ月、数年前」であり、「先日」は「数日前から数ヶ月前」となっています。同じ過去を意味する言葉であっても範囲によって違いがあるので使用する際には注意しましょう。

「過日」と「先般」との違い

「先般」は「せんぱん」と読み、意味は「先ごろ」「この間」というものです。「先般」は、現在からさほど遠くない過去の物語・出来事、基本は数日〜数週間ほど前のこと、長くても一ヶ月前の出来事を指し示す言葉です。

先日と同様に過去を示す言葉という点は同じでも範囲が異なるので使用する際には注意しましょう。

「先日」と「先般」は以下のように使われます。

「先日は本当にありがとうございました。また機会があればご一緒にランチなどはいかがでしょうか。」
「先日、ついに自分が監督した映画が上映されたのだが、ネットでの評価がなんとも言えないのが解せない。」
「先般ご説明させていただいた通り、この話はなかったことにさせてください。」
「先般の会議では色んなお話ができとても参考になりました。」

過日のビジネス上での使い方

過日は基本的にお礼状などの手紙やメールなどの書き言葉として使われます。口語として使われることが少ない理由は、「過日」と同じ読みの言葉には「果実」「下日」「花実」と言った言葉が多く、紛らわしくなってしまうからです。

手紙を書く時に、「過日はお世話になりました」などと一言を入れると、丁寧な印象を与えることが出来ます。
過日は丁寧な表現などで、目上の相手に対しても使うことが出来ます。

「過日」はほとんど口語で使われることのない堅い言葉です。

文章やメールなどの書き言葉において、「過去や過ぎ去った日」の丁寧な表現として使用されています。

過日を使った言い回しには以下のようなものがあります。

  • 過日は〜ありがとうございました。
  • 過日よりご連絡していた件に関してですが〜。
  • 過日の異動により〜。

これらの表現を使って正しく過日という言葉を使いましょう。

過日の注意点

過日を使う際、注意点としていくつかあります。

  • 過日を使用する際、日時を指定しているわけではないので具体的な約束の指定には向かない。

過日はあくまで「過去のある日」という表現の際に使います。具体的な日にちの指定に使うことはできません。

  • 過日は「数週間前から数ヶ月、数年前の日」を示す言葉であるため、数日前や最近の出来事についてはあまり使わない。

過日は基本、半年以上前の出来事を指す言葉として使われます。もし数日前のことを指したいのであれば「先日」「先般」を使用しましょう。

  • 過日は読みが「かじつ」で、他の言葉と紛らわしくなってしまうので使用するのはあくまで文書やメールの場合のみにする。

「かじつ」と聞いても多くの方が想像してしまうのは他の「かじつ」であることが高いです。あくまで文書やメールのみで使いましょう。

過日は目上の方にも使うことができる丁寧な言葉遣いなので相手を選んで使わなくても大丈夫です。

過日の例文

「過日はお忙しい中、ご足労いただき誠にありがとうございました。」
「過日の人事異動により、この度○○支店に着任いたしました。」
「過日ご案内しておりました通り、○○のサービスを○月○日を持って終了させていただきます。」

過日の類義語

過日の類義語としては以下のようなものがあります。

  • 以前

「以前」は「今よりも昔」という意味です。「過日」と似ていますが、よりカジュアルな表現です。しかしビジネスで使っても失礼には当たらないでしょう。

  • 先刻

先刻は「先ほど」「ついさっき」という意味です。「先日」や「先般」よりも短い時間を表しています。時間の範囲としては「数時間前」のことを示す時に使われる表現です。
過日は「過去のこと」という意味と「過去のどこかの時点」という意味があります。類義語としては先述した「先日」や「先般」も当てはまります。

過日の対義語

過日の対義語としては以下のようなものがあります。

  • 他日

「他日」は文字通り「別の日」もしくは「将来における不定の日」を意味します。「これについては他日送付いたします」などのまだ日にちを明言することが出来ない場合に使われます。

  • 後日

後日も他日と同様に「将来における不定の日」という意味です。
ただし、「後日」は「他日」よりも近く訪れる将来というイメージになっています。
過日は漠然とした「過去」を意味する言葉なので対義語には未来を意味する言葉が当てはまります。

過日の類義語と対義語の例文

類義語の例文には以下のようなものがあります

「以前はよくこのパン屋でメロンパンを買っていたが最近では買わなくなってしまった。」
「かつて交通事故があった場所では、今でも多くの花束が飾られている。」

対義語の例文には以下のようなものがあります。

「そのことにつきましては、他日、日を改めてお話させてください。」
「後日にまた伺わせてもらってもよろしいでしょうか。」

過日の英語表現

過日の英語表現は「the other day」「some days ago」となります。
意味は「何日か前に」「ほかの日」という意味です。

英語表現の意味はどちらかというと「先日」や「先般」の意味に近いものになっていますがどちらの場合にも使用できます。
例文としては以下のようなものがあります。

「The watch I lost the other day was a new day.」
訳:私がこの前無くした時計は新品だった。
「I thought he was behaving a little strangely some days ago.」
訳:この間、彼の様子が少し変だと思った。

まとめ この記事のおさらい

  • 「過日」は「過ぎた日、先日」という意味
  • 文章やメールなどの書き言葉において、「過去や過ぎ去った日」の丁寧な表現として使用
  • 「過日」は遠い過去のことを示しているのに対して、「先日」はできる限り近しい過去
  • 「先般」は、現在からさほど遠くない過去の物語・出来事、基本は数日〜数週間ほど前のこと、長くても一ヶ月前の出来事を指し示す言葉
  • 口語として使われることが少ない理由は、「過日」と同じ読みの言葉が多く、紛らわしくなってしまうから
  • 過日は目上の方にも使うことができる丁寧な言葉遣いなので相手を選んで使わなくても大丈夫
  • 過日の類義語は「以前」「かつて」
  • 過日の対義語は「他日」「後日」
  • 過日の英語表現は「the other day(ほかの日)」「some days ago(何日か前に)」