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ドラマや映画のタイトルだけでなく、報道でも「猟奇的」という言葉が使われる事が多いです。
なんとなくのイメージは持っていても、正しい意味を把握していない人は少なくありません。
ここでは、猟奇的の読み方や意味、使い方・例文、狂気的との違いや猟奇的の英語表現や類語などを解説します。この記事を通して正しい語彙力を身につけることができます。
猟奇的の意味は奇怪・異常なものを捜し求めるさま
「猟奇的」とは、奇怪なもの、異常なものを捜し求めるさまや、奇怪・異常な気持ちを満足させるさまを意味する言葉です。
「猟奇的」という言葉が頻繫に使われるようになったきっかけは、2001年の韓国映画『猟奇的な彼女』で、強引な彼女の振る舞いを「猟奇的」と形容し、タイトルに使われた事が始まりです。
『猟奇的な彼女』の英題は、作中の彼女の強引さや可愛らしさから「My Sassy Girl(生意気な、厚かましい彼女)」と表現されました。
映画のタイトルに使われたことで、「猟奇的」は「変わっている」「変な」「いたずらじみた」などの意味でもつかわれるようになりました。
猟奇的の使い方と例文
「猟奇的」には、「探し求める」という意味もありますが、「異常なもの」や「奇怪なもの」という意味で使われることが多いでしょう。
一般的に、「猟奇的(な)○○」などと使われます。例には「猟奇的(な)犯罪」「猟奇的な殺人」「猟奇的な人」「猟奇的な表現」などがあります。
「猟奇的」を使った例文は以下の通りです。
猟奇的の語源は狩猟
猟奇的の「猟奇」は、食べられるかどうかわからない珍しいものを狩猟することから、「猟奇的」は奇怪・異常なものを捜し求めるという意味でも使われるようになりました。
猟奇的と狂気的との違い
狂気的の「狂気」は、気が狂っていること、ふつうの精神状態ではないことを意味しています。「狂気的」とは、普通とは違い、並外れて精神が乱れているという意味の言葉です。
基本的に、「猟奇的」は行動をさしていますが、「狂気的」という言葉自体は、行動を伴わない精神状態だけをさしています。狂気的よりも猟奇的のほうが残忍、残虐なイメージがあります。
「猟奇的な事件」というと残虐な殺人があったというイメージを与えますが、「狂気的な事件」と表現すると、必ずしも殺人まであったという印象は与えないという違いがあります。
「狂気的な」を使った例文は以下の通りです。
猟奇的の英語表現
「猟奇的」にぴったりの英単語はないため、使い方の意味で対応する英語を選ぶのがよいでしょう。
「猟奇的」は、英語で以下のように表現することができます。
奇怪な
異常な
気持ちが悪い
残虐な
前述の通り、韓国映画の『猟奇的な彼女』の英題は「My Sassy Girl」です。
しかし、「猟奇的」を訳す場合に「sassy」はふさわしくありません。
「sassy」は、アメリカ南部で1800年代から使われるようになったスラングのひとつです。「sassy」の意味は、基本的に「生意気な」「厚かましい」ですが、スラングとして「セクシーな」「おもしろい」「魅力的な」という意味で使われることもあります。
「sassy」を使った例文は以下の通りです。
We were surprised by his bizarre behavior.
猟奇的の類語
「猟奇的」を残酷・凄惨な殺害が行われる様子という意味でとらえると、以下の類語があります。
残忍なことを好むさま。
他人に苦痛や屈辱を与えるさま。
むごいことを平気でするさま。
不思議、あやしい、不都合、けしからぬこと。
人や動物に対して、思いやりがなく平気で苦しめるさま。
なんとなく不安で恐ろしいさま。
血が多く流れて、においがする。
血が飛びちっているさま。
液体がばちゃばちゃとはねること。(猟奇的な場合には血のこともある)
相手に肉体的・精神的苦痛を与えることで、性的満足を得る異常性欲のようなさま。
類語の例文
前述した「猟奇的」を使った例文を類語で置き換えた例文は以下の通りです。
猟奇的についてのまとめ
- 「猟奇的」は(りょうきてき)と読み、奇怪・異常なものを捜し求めるさまや、奇怪・異常な気持ちを満足させるようなさまを意味しています。
- 一般的には、「猟奇的(な)○○」と使われます。
- 猟奇的の「猟奇」は、食べられるかどうかわからない珍しいものを狩猟することを意味し、そこから転じています。
- 猟奇的と狂気的との違いは、基本的に猟奇的は行動のことを指しますが、狂気的という言葉自体は行動を伴わない精神状態だけをさします。
- 猟奇的の英語表現には、奇怪な=bizarre、異常な=oddなどがあるでしょう。
- 猟奇的の類語には、意味合いにより嗜虐的・加虐的・残忍・奇怪などがあります。