年間休日数120日に定めはあるのか、基準や業種別の日数を解説

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求人票や会社概要を見ると、年間休日120日や105日という企業を多く見かけます。はたして、この年間休日数が、多いのか少ないのかと疑問に感じる方も多いでしょう。

この記事では、年間休日数に関する基準や法律、業種別の休日数などをまとめました。

年間休日は120日が理想

年間休日数とは、会社で定められている1年間の休日数のことです。
土日・祝日、お盆、年末年始などの休みをさし、これらの休みを換算すると、年間休日数を120日としている企業が多いです。

しかし、正確な年間休日数は法律で定められていないため、会社によって若干違いがみられます。

また、有給休暇は年間休日には含まれません。そのため、年間休日が少なくても有給休暇が取りやすい企業は、実質的に休日数が多いです。

休日数120日の内訳

完全に週休2日制の企業の場合

365(1年間)÷7日(1週間)=52.14…週

上記の式より、1年間を52週間と考えると

2日×52週間=104日

となり、1年間で104日の休日が確定されます。

さらに祝日ですが、土日に重なってしまう場合があることを考慮しても、平均で1年間に約17日あります。

これらの休日の合計が121日となり、理想的な年間休日数は、およそ120日といわれています。

年間休日数が120日より多い企業は、年末年始やお盆の連休が5日~6日程度の長期となっている場合が多く、年間休日数が120日より少ない企業は、土曜日が隔週で出勤だったり完全週休1日制であったりするのが特徴です。

休日に関する法律の定め

年間休日数についての法律は定められていませんが、休日に関する法律については労働基準法第35条に定められています。

1.使用者は、労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならない。
2.前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。

この労働基準法第35条を元に考えると、年間休日の最低数は、週休1日の場合で52日となります。

年間休日総数の平均と割合

厚生労働省の調査結果より、平成28年度の年間休日総数の平均は、一人あたり113.8日です。
大企業ほど取得日数が多く、1,000人以上の企業で118.3日、300~999人の企業で115.1日、30~99人の小企業は108日という結果になっています。

また、大企業といえども、休日出勤や急な出勤などが原因となり、年間休日数が120日に満たない場合も多いことが分かりました。

厚生労働省 就労条件総合調査の結果

年間休日総数120日以上の割合

年間休日数が120日を超えている企業の割合をみてみると、120日~129日の企業は全体の29.6%、130日以上の企業は0.9%占めており、合わせて全体の30.5%となっています。
この結果より、年間休日総数が120日以上の会社は全体の3分の1程度ということが分かります。

また、最も多い休日数は、100日~109日で全体の32.0%を占めています。

休日が多い業種トップ5

業種別にみると、休日が多いトップ5の業種と割合は以下のようになります。

1.情報通信業  122.2日
2.電気・ガス・熱供給・水道業  122.0日
3.金融業・保険業  120.2日
4.学術研究・専門技術サービス業  120.1日
5.製造業  117.7日

休日が多い業種と対照的に、宿泊業・飲食サービス業は101.9日、運輸業・郵便業は103.2日、生活関連サービス業・娯楽業は103.1日です。

仕事に時間や場所を選ばなかったり、窓口が開いている時間が世間一般に決まっていたりする企業は、年間休日数が多いことが分かります。
お盆や年末年始・土日祝日などをメインに稼働するサービス業は、年間休日が少ない傾向にあります。

求人での週休2日制と完全週休2日制のちがい

求人票を見ると、週休2日制と完全週休2日制という2つの用語を目にすることが多いです。

この2つの違いは以下の通りです。

週休2日制
週2日休みの週が、1ヶ月の中で1週以上であるということです。
残りの週は休みが2日でない場合があります。
完全週休2日制
毎週必ず2日休みがあるということをさします。
休みは土日祝日であるとは限らず、1週間の中の2日となります。

仮に土日祝日休みの企業を希望の場合は、完全週休2日制という表示の他に、備考欄に「土日祝日は休み」といった注意書きがあるかどうかを確認する必要があります。

まとめ

  • 完全週休2日制の場合、祝日・お盆・年末年始の休みを含めた理想的な休日数は120日前後。
  • 年間休日数に有給休暇は含まれていない
  • 実際に年間休日が120日以上取得できている企業は全体の3割程度。
  • 仕事に時間や場所の定めがなかったり、世間一般的に開店時間が決まっていたりする企業は「年間休日数120日」をクリアしている。
  • サービス業・宿泊業などは大幅に少なく、年間休日が103日程度。
  • 会社によって「休日」の定めが異なるため、週休2日制の記載のみだと土日祝日休みが保障されないこともある

業種や会社によって休日はさまざまです。現在の仕事の休みが、自身のライフスタイルに合っていない場合は転職を検討してみてもよいかもしれません。