提案書と企画書の違いと、営業提案書の基本の書き方と盛り込む要素

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よく目にする「○○提案書」という書類は、さまざまな場面で使われています。

いざ自分が提案書を書く側になると、「提案書」でいいのか、どうやって書けばいいのか悩みます。ここでは、提案書が本来何なのか、企画書との違い、基本的な書き方とポイントをまとめます。まずは提案書を作ることで、相手とのコミュニケーションが円滑になり、ビジネスが進めやすくなります。

提案書とはそもそもなにか

最も一般的なものは、現状の課題や問題点を指摘して、その改善策を提案する「改善提案書」ではないでしょうか? 公的機関でも一般企業でも、また社内でも顧客との間でも存在します。

改善提案書は、具体的な策まで踏み込んでいるものが多いです。しかし、本来の「提案書」は、提案する案や意見が具体的なものでなくても「提案書」としては体裁が整います。提案とは、“考えなどを出すこと”を意味するからです。

提案書が必要な場面

では、どんな場面でどんな提案書が作れるのか、具体的に例をあげます。

■改善提案書…会社や団体、地域での業務改善、経費削減、収益改善などの提案

■導入提案書…会社や顧客などに対して、新機材や新方式導入、システム導入などの提案

■問題解決提案書…何かの問題に対し、その解決策や案を提案

■新アイディア・企画の提案書…会社や地域、顧客のために有効だと思われるアイディアなど

相手によって、主な視点がどこなのかで何の提案なのかが変わるため、提案書は多岐にわたります。

提案書と企画書の違い

「企画書」は、あることを実行するための具体的な計画を明記した書類です。社内で、または顧客に対して、新商品や新プロジェクトの企画書が多いのではないでしょうか? また、イベントや行事の計画段階から作られるのも、「企画書」は多いでしょう。

「提案書」と「企画書」との大きな違いは、「企画書の具体性」です。

提案書を書くためのステップ

様々な用途で、また具体性がなくても体裁が保てる「提案書」なだけに、こう書くべき! という決まった形はありません。しかし、だからこそ書くのが難しいともいえます。
「提案書」は、交渉の途中や何かの過程の中で使われることが多いとも言えます。ですから、「提案書」は、あくまでも話を聞いてもらうための書類と思うといいかも知れません。
では、ここではビジネスシーンで書く機会が多い営業のための提案書を例に、提案書を書く前にどう考えをまとめるべきか、ステップで紹介します。

提案書では、はじめにお客様の要望を書き出す

提案をするのだから、まずはお客様に聞いてもらうことが重要です。そのために最初には、お客様目線の要望は何かを考えましょう。

要望と提案がマッチしていなければ、お客様は提案が欲しいわけではない! と思うかも知れません。また、ここでは「お客様が期待している結果」だけを書くことで、提案書全体のコンセプトもしっかりと組み立てられます。

挙げられた要望に対する施策をいくつか出す

施策は、お客様の期待している結果=要望をどう叶えるかの策を出すことです。

具体的に自社の製品やサービスを紹介するのとは違います。

また、提案書は、あくまでも提案を書くものです。ここでのポイントは、いくつかの施策を提案することです。しかし、施策をあまりにも多く提案しても、実際の営業には結びつきません。お客様の状況や財務状況を考慮して、効果的なもの3つ程度に絞って書き出し、提案とするのが適当です。

施策をするにあたって自社でどのような形で解決できるか

ここで初めて、要望を実現させる施策に有効な「自社のサービス・商品」を提案する機会がきます。

お客様が分かりやすい言葉で説明すること、提案した施策にぴったりであることを視覚的にもわかるようにしておくといいでしょう。表や図、グラフなどを活用できるので、かき出してみましょう。

施策のためのスケジュールを書き出す

どれくらいの期間で実現できるか、どのような体制が必要か、そして「予算」もお客様にとっては重要です。

予算は、スケジュールや体制と連動するので、安いパターン、高いパターン、そしてオススメのパターンと3つほど、それぞれの施策に対して書き出してみましょう。書き出すことで、実現性の確認にもなります。

留意事項をあげる

営業の結果を出すには、留意事項も大切な要素です。

例えば、お客様に協力しても合わないといけない事項や予算を超える状況をあらかじめ予想することも必要です。また、条件によりスケジュールが変わる可能性があれば、それもお客様にとっては重要な要素かも知れません。

上記にあげたステップを見直し、目次並びに清書する

最後に、実際の提案書に欠かせない目次を考えてみます。目次は、ステップの順で作ればいいでしょう。
そして、完成させたい提案書のイメージで清書をします。清書したもののチェックは、プリントアウトした紙でするのが、おすすめです。紙にすると、誤字脱字や数字の間違いに気がつきやすいです。

提案書の作成・構成例

書き出したものをもとに、実際の提案書を作成します。お客様のご要望から始めると、惹きつけられます。また、解決法はその後にまとめる方が、お客様が理解しやすくなります。提案書の基本的な作成は、以下のようになります。

1. 表紙
タイトルとサブタイトルを入れます。提案書の特徴が分かるようなタイトルで、サブタイトルを概要説明のように活用しましょう。
2. 目次
3. お客様のご要望
お客様目線を大切に書きましょう。専門用語は避け、できるだけ顧客の使っている言葉に近づけます。4. 要望を解決するための施策
3つほどの施策にまとめるのが理想です。

5. 弊社の提供する解決策
施策を理解してもらった後、自社を売り込む機会です。営業提案書では、お客様に納得してもらう必要があります。選べばお客様のメリットになる証拠を提示しましょう。わかりやすい数字、図やグラフを使い、一目でわかるようにすると効果的です。

6. スケジュール・体制・予算・留意事項
お客様の状況に合わせて、大切なことから伝えましょう。

 

ここでは営業で使う提案書をイメージしていますが、どの提案書でも基本は同じです。

提案書の作り方を簡単におさらいすると

提案書とは、提案する案や意見が具体的なものでなくても提案書としては成り立ちます。改善提案書や導入提案書、問題解決提案書などさまざまな提案書があります。提案書と企画書の違いは、企画書は具体性があるところです。

提案書を書く前に、書き出してまとめる準備がおすすめです。お客様の要望を書き出す、要望に対する施策を3つ、自社ができる解決、スケジュール、留意事項のステップで書くといいでしょう。
実際の提案書も同じような形にします。

1.表紙
2.目次
3. お客様のご要望
4. 要望を解決するための施策
5. 弊社の提供する解決策
6. スケジュール・体制・予算・留意事項

と上記のようにすすめるのが基本の例です。