【ビジネス文書で使える】「以って(もって)」の意味・使い方完全ガイド|語源・類義語・英語表現

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「以って(もって)」は、ビジネス文書や改まった場面でよく見かける漢語表現です。ただし使い方を誤ると違和感を与えたり文法的に不自然になるおそれがあります。本記事では、読み方・意味・用法のポイント・語源・類義語・英語表現、さらに会話例やQ&Aを交えて、わかりやすく解説します。

1. 「以って」の読み方と基本意味

■ 読み方:もって
■ 基本の意味:
・日時を境に区切る(例:「本日を以って閉店いたします」)
・手段・原因・理由を示す(例:「これを以って辞令とする」)
・感情や状況を強調する(例:「誠に以って遺憾でございます」)

2. 「以って」と「以て」はどちらが正しい?

本来の正字は「以て」。しかし、読みを平仮名化した「以って」も実用的に広がっています。読みやすさから、近年は「以って」を使うケースも増えている傾向です。

3. 「以って」と「持って」の違いとは?

意味例文
以って区切り・手段・理由・強調「本日を以って終了といたします」
持って持つ・所有・負担「カバンを持ってください」

語源は同じ「もちて」ですが、現代日本語では全く意味が異なる言葉になっているため、誤用に注意が必要です。

4. 漢文由来としての「以って」

漢文では「以(もちて)」という漢字が「手段や方法」を示す語。日本語の「以って」はこれを語源としつつ、さらに「そして」「それによって」といった副次的な意味も持っています。

5. ビジネス文書における典型的な使い方

「以ってしても」という形式で使われることが多く、逆説的ニュアンスを含む否定文の前段で用いられます。

  • 「社長の判断力を以ってしても、今回の問題は困難です。」
  • 「優秀なスタッフを以ってしても、この工程の改善は難しいでしょう。」

また、口語では「以上をもちまして~」という締めの定型表現がよく使われますが、文法的には正確ではないとの指摘もあります。

6. 類義語と使い分け

ニュアンス使い方の例
駆使してうまく使いこなす「ツールを駆使して業務効率化しました」
用いて/によって手段・方法「データを用いて分析を行う」
利用して積極的に使う「無料ツールを利用してコスト削減」

「以って」はやや硬い表現ですが、ビジネス文書や挨拶状などでは格式を保つ上で有用です。

7. 英語でどう翻訳するか?

  • ~をもって原因・理由:due to/because of
  • ~をもって手段:by/with
  • ~をもって区切り:effective from/as of

例:“Due to his leadership, the project succeeded.”(彼の指導を以ってプロジェクトは成功した)。

8. 会話形式で使い方を確認

上司:「イベントはいつ終了にしますか?」
部下:「以上を以って、本日の会議は終了といたします」

A:「社長でも改善困難ですか?」
B:「社長の力を以ってしても、この課題は厳しいと思います」

9. Q&A|よくある質問

「以って」をカジュアルに会話で使っても大丈夫?
やや堅すぎる印象を与えるため、親しい相手には別の表現(「それで」「これで」など)をおすすめします。
「以上をもちまして」は誤用?
定型句として許容されていますが、厳密には「以上をもって」が正しい表現です。
英語メールで使うときは?
直接訳出は難しいため、”effective from” や “due to” など語種対応で自然に書き換えることが望ましいです。

10. まとめ

  • 「以って(もって)」はビジネス文書で使える格式高い表現
  • 用法は「区切り」「理由・手段」「強調」が主
  • 誤用と混同に注意。読み方・漢字表記もポイント
  • 場面に応じて「駆使して」などの語に言い換えるのも有効
  • 英語変換は「due to」「by」「effective from」を活用

「以って」を正しく使えば、文章に品格と説得力が加わります。ぜひ参考にしてみてください!