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この記事では「ユーティリティ」の意味や使い方について解説いたします。その意味の汎用性から日常会話やビジネスシーンなど多様な場面で利用されることがある言葉ですが、実際の意味や使い方については曖昧だという人もいるかもしれません。
そこで今回は「ユーティリティ」の語源や言い換え表現、対義語や英語表現なども交えてピックアップしました。この記事の中で一つでも参考になる情報があれば幸いです。
ユーティリティとは
「ユーティリティ」という言葉は多くの意味があるので、様々な場面で使われることがあるというのは先述の通りです。そこでこの項目では、「ユーティリティ」の意味と語源を取り上げました。
ユーティリティの意味
「ユーティリティ」のベースとなる意味は「実用性」や「有効性」、「役に立つこと」などです。基本的にポジティブなニュアンスで使われます。
- 電気代や水道、ガス
- 住宅
- ゴルフ
- 工場
- IT用語
このように「ユーティリティ」は非常に多くの業界や分野で用いられているということが分かります。実際にどの意味で使われているかについては、どの業界や分野で使われているかで判断するのが良いかもしれません。
電気代や水道、ガス
また電気や水道、ガスという意味でも使用されることがありますが、それらは人々の生活に不可欠なものだからです。この意味から転じて公共料金や公共施設という意味でも用いられます。
住宅
住宅では洗濯機や乾燥機、アイロンなどの作業をする設備をまとめて設置した部屋のことを「ユーティリティ」または「ユーティリティルーム」と表現しますが、この言葉を見聞きしたことがあるという人も少なくないかもしれません。
ゴルフ
ゴルフにおける「ユーティリティ」(UT)はフェアウェイウッドとアイアンの中間に位置付けられているクラブのことを指します。飛距離や用途、形状などいずれもフェアウェイウッドとアイアンの間の位置づけです。
幅広い場面で活用できるためゴルフ初心者にとっても扱いやすく、その実用性の高さから「ユーティリティ」と表現されるのでしょう。なお英語圏ではゴルフ用語の「ユーティリティ」は「ハイブリッド」(hybrid)と呼ばれます。
工場
工場の「ユーティリティ」(または「ユーティリティ設備」)は工場を稼働させるために必要な設備のことです。「ユーティリティ」には電気屋水、燃料などを供給するための設備が集約されており、工場を正常に稼働させるための生命線の役割を担っています。
IT用語
IT用語としての「ユーティリティ」は「ユーティリティソフト」の略称で、パソコン上で動作する、補助的な機能を提供するソフトウェアの総称です。パソコンを利用するためのものというより、パソコンを最適化したり保守したりするためのものだと考えるとイメージしやすいかもしれません。
ユーティリティの語源
「ユーティリティ」の語源は英単語の「utility」をカタカナ語にしたものです。「utility」は「ユーティリティ」とほとんど同じ意味で使用され、名詞と形容詞の2つの使い方があります。
形容詞としては「実用的な」や「様々な用途がある」、(スポーツ選手が)「色々なポジションや役割を果たせる」といった意味です。例えば野球における「ユーティリティプレイヤー」とは様々なポジションを守れたり、走攻守いずれも高いレベルでこなせたりする選手をいいます。
何でもこなせるということは突き抜けた何かがない「器用貧乏」というマイナスイメージを持つ人がいるかもしれませんが、「ユーティリティ」はポジティブなニュアンスで使われる言葉です。なお英語圏では電気やガス、水道などの公共サービスを「utilities」と複数形にして表現するということも併せて覚えておくと良いかもしれません。
ユーティリティの使い方や例文
「ユーティリティ」の使い方を理解していく上では、具体的な使い方を確認するのが手っ取り早いといえるでしょう。そこでこの項目では、「ユーティリティ」の例文をそれぞれの意味別に分けてまとめました。
それぞれの意味と文脈での使われ方を見比べながらご確認ください。
- 彼女はどんな業務も高いレベルでこなせることからユーティリティな社員と呼ばれている。
- 彼はお笑い芸人だけでなく映画監督や作家などユーティリティなエンターテイナーとして活躍している。
- ユーティリティプレイヤーとして長く活躍してきたあの選手もついに引退の時を迎えた。
- 我が家のユーティリティに設置していた洗濯機が壊れてしまった。
- 単身向けの狭い賃貸マンションに住んでいるので、構造上ユーティリティがない。
- ユーティリティに置いている乾燥機を交換することにした。
- これからゴルフを始める人には、まずはユーティリティを使うように薦めている。
- 1本分の予算しかなかったので、最初の1本はユーティリティを買うことにした。
- 自分にとってはユーティリティが一番使いやすいので、長年愛用している。
- ユーティリティがないと工場の稼働もろくに行えないだろう。
- 最近ユーティリティ の調子が悪いので、しばらくの間工場の稼働をストップすることになった。
- 工場見学した際にユーティリティの大切さを強く実感した。
- ユーティリティはパソコン操作をする上で必要不可欠なものだと思う。
- ユーティリティのおかげでパソコンを快適に使うことができている。
- もっとパソコンの操作性を向上させたかったので、ショップでユーティリティを買ってきた。
ユーティリティの類義語
「ユーティリティ」は様々な意味があるので、類義語に相当する言葉も多くあります。その中で厳選するなら、「ユーティリティ」の類義語は「多才」や「オールラウンド」、「万能」といったものが考えられるでしょう。
「多才」とは「多くの才能に恵まれていること」、「オールラウンド」は「多方面で優れていること」、「万能」は「あらゆることに優れていること」という意味です。またそれらの類義語を使った例文としては、以下のようなものが挙げられます。
- 彼は文武両道で趣味の音楽もコンクールで入賞するほどの腕前だから、非常に多彩な人だ。
- 彼女はその多才さゆえに自分のやりたいことが明確に定まっていないようだ。
- 多才な人に憧れるより、自分のできることを確実に実行する方が生産的だ。
- 国公立大学に入学するには、各教科をオールラウンドに得点する必要がある。
- 彼女は攻守どちらも高いレベルでプレーできるオールラウンドプレーヤーだ。
- オールラウンドに仕事をできる人になりたくて、そんな人を細かく観察するようにしている。
- 彼はどのポジションでも守れる万能選手として重宝されている。
- 文句のつけようがないほどの万能な人というのはどこにでも一人はいるものだ。
- 万能な調味料は何にでも使えるので非常にありがたい存在だ。
ユーティリティの対義語
「ユーティリティ」の対義語は「専門家」や「スペシャリスト」といったものが挙げられます。「専門家」は特定の分野に精通し、専門的な知識や技術がある人のことです。
「スペシャリスト」も「専門家」と同じような意味を持っています。ある特定の分野に関して専門的な知識や技術があるという点において、何事においても役に立つという「ユーティリティ」とは対極の意味だといえるでしょう。
また「専門家」や「スペシャリスト」を使った例文としては、次のようなものが考えられます。
- 彼女は経済の専門家として独立し、全国的に講演などを行っている。
- 公認会計士とは会計の専門家として職務を遂行する職業だ。
- 彼は料理の専門家として多くの本を出版し、料理の楽しさを世に広めている。
- 彼はプロ野球選手としては打撃に自信がなかったので、代走のスペシャリストとしての道を選んだ。
- 自分はIT分野のスペシャリストとして誰にも負けないという自負がある。
- どんな分野であっても、スペシャリストを自認できるというのはとても素晴らしいことだ。
ユーティリティの英語表現
「ユーティリティ」の英語表現は、その語源にもなっている英単語の「utility」です。「公共事業」や「役に立つもの」、「有益」や「有用」といった意味の名詞で使われることが多いですが、形容詞として使用されることもあります。
形容詞としての意味は「実用的な」や「様々なことに使える」、「(スポーツ選手などが)色々なポジションをこなせる」などの意味です。なお英語圏では「公共料金」を「utilities」と使うと解説しましたが、光熱費の場合は「utilities fee」ではなく「utility fees」と表現されます。
以下には「utility」の名詞と形容詞それぞれの使用例をまとめました。
- How much were the utility fees for last month ?
(先月の光熱費はどれくらいでしたか?) - We all should pay for utilities if we want to live comfortably.
(快適に暮らしたいなら公共料金を払うべきだ。) - The government decided to buy several private utilities.
(政府はいくつかの民間公益事業を買収することを決めた。)
- She is very famous utility infielder in this country.
(彼女はこの国でとても有名な万能な内野手だ。) - I think this is a very utility truck.
(これは非常に様々な用途で使えるトラックだと思う。) - He likes utility clothes very much.
(彼は実用本位の服が非常に大好きだ。)
まとめ この記事のおさらい
- 「ユーティリティ」のベースとなる意味は「実用性」や「有効性」、「役に立つもの」で、その意味から転じて公共料金やゴルフのクラブ、工場やIT用語など幅広い場面で用いられる
- 「ユーティリティ」の語源は英単語の「utility」をカタカナ語にしたもの
- 「ユーティリティ」の類義語は「多才」や「オールラウンド」、「万能」といったものが考えられる
- 「ユーティリティ」の対義語は「専門家」や「スペシャリスト」といったものが挙げられる
- 「ユーティリティ」の英語表現は、その語源にもなっている英単語の「utility」