※本サイトはプロモーションを含んでいます。
ビジネスホテルのフロントで、「こちらにご記入いただけますでしょうか?」と言われたらどう感じますか?
多くの人は違和感を感じないかもしれません。
しかし、この敬語表現は誤りです。
実際に文化庁のホームページでも間違いやすい敬語としても紹介されているくらい、多くの人が間違った認識でいるのかもしれません。
似た表現の「いますでしょうか」「おりますでしょうか」の敬語的な意味や言い換え、実際の例文まで、詳しくその使い方を解説します。
「~ますでしょうか」は、二重敬語
「ますでしょうか」が間違った敬語である理由について説明します。
2つの敬語を重ねる「二重敬語」は間違った敬語表現で、美しい表現とはみなされていません。「~ますでしょうか」の中には、「ます」と「です」の2つの丁寧語が入っています。これを二重敬語といいます。
先ほどの「ご記入いただけますでしょうか」なら、「ご記入いただけますか」が正しい敬語になります。敬語慣れしていると、「いただけますか」は少しキツイ言い方のように感じるかもしれませんが、正しい敬語です。
同様に、「ご注文のお品は揃っておりますでしょうか」「○○様でございますでしょうか」なども、二重敬語です。
「ご注文のお品は揃っておりますか」「○○様でございますか」と表現するのが正しい敬語となります。
また、この他にも「社長がお帰りになられる」「お相手させていただきます」など二重敬語になっている例は数多くあります。「社長がお帰りになる」「お相手いたします」が正しい敬語表現です。
「~できませんでしょうか」は可能という意味を残し別な表現にする
「明日までに納品できませんでしょうか」のように「~できませんでしょうか」も二重敬語です。ただし、「ございますでしょうか」を「ございますか」にするように単純な変更は難しい表現です。
もっとも簡単なのが「できる」という表現を「可能」という言葉に変換する方法です。つまり、「明日までに納品可能でしょうか」と言い換えます。
この表現はかなり直接的なので、重要な取引先に対してはやや敬意が薄く感じられるかもしれません。「明日までに納品していたたきたいと存じますがいかがでしょうか」などのように、多少長めになっても深い敬意を表す言い方がオススメです。
「~ませんでしょうか」も二重敬語
「予定を変更して問題ございませんでしょうか」「ご回答をいただけませんでしょうか」のように「~ませんでしょうか」と表現してしまうことはあるでしょう。これも「ます」と「です」の2つの敬語が存在しています。つまり、二重敬語になるので正しい敬語表現ではありません。
二重敬語にしないためには、「です」か「ます」のどちらかを削除すれば解決します。例えば、「です」を削除すると「予定を変更して問題ありませんか」「ご回答をいただけませんか」になります。
「ます」を削除すると「予定を変更して問題ありませんか」「ご回答をいただけないでしょうか」になります。こちらの方が、柔らかい印象になりますね。
「いますでしょうか」「おりますでしょうか」の敬語表現
ビジネスで「いますでしょうか」「おりますでしょうか」を使う場合、敬語表現として正しいでしょうか。
両方丁寧語が重なる「二重敬語」ですので、一つ省いて「〇〇でしょうか」にするか、片方尊敬語にして「いらっしゃいますか」とする言い換えが可能です。