「のべつまくなし」とは?その意味と使い方を徹底解説! 

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この記事では、「のべつまくなし」の意味や語源、よくある間違い、言い換えや英語表現などについて考察します。

「のべつまくなし」という言葉を聞いたことはあるはずです。どこかに違和感を覚える人は、「のべつくまなし」が聞きなれているのかもしれません。なんとなく意味は想像できますが、どちらが正しい表現なのでしょうか?

世の中には誤解している表現が少なくありません。この記事を通して、「のべつまくなし」の意味や語源などを理解して、社会生活を快適に送るための知識としてお役立てください。

「のべつまくなし」の語源と意味

「のべつまくなししゃべるから疲れるよ」など、会話の中でもときどき使われる「のべつまくなし」ですが、その正しい意味を知っていますか?

「のべつまくなし」の意味について

「のべつまくなし」とは、「ひっきりなしに続くさま」の意味です。つまり、「のべつまくなしにしゃべる」は、休みなくベラベラとしゃべり続けている状態。こんな人がまわりにいたら、確かに疲れますよね。

しかし、この「のべつまくなし」が、どうして「ひっきりなしに続くさま」になるのでしょうか?

言葉の由来。漢字はどう書く?

「のべつまくなし」は、「のべつ」と「まくなし」の2つの言葉が組み合わさった表現で、漢字では「のべつ幕なし」と書きます。「のべつ」は、動詞の「延べ」に「つ」が付いた副詞で、「絶え間なく」「ひっきりなしに」の意味があります。

また、「のべつ」は、以下のように単体でも使われます。

例文
  • 新聞紙上の日本なるものはのべつに大地震や大洪水があるから。
                              芥川竜之介「歯車」

「幕なし」の「幕」は歌舞伎が語源。歌舞伎には場面と場面の間に「幕間(まくあい)」と呼ばれる休憩時間があります。つまり、「幕なし」は、「幕間がなく続くさま」のことです。「ひっきりなし」の「のべつ」がついて、「のべつくまなし」という語句が生まれました。

「のべつまくなし」と「のべつくまなし」どちらが正しい?

「のべつまくなし」ではなく「のべつくまなし」では?と思われる方も多いのではないでしょうか?語源を知っていれば、「のべつまくなし」が正しいと即答できますが、なぜこのような誤解が生まれたのでしょうか?

よくある誤解と間違い

「のべつくまなし」という間違った表現が生まれた背景には、「隈なく(くまなく)」という語句があります。「隈なく」には、「すみずみまで」の意味があり、「隈なく探す」のように一般的に使われる表現です。

つまり、「くまなし」が「隈なし」と誤解された結果、「のべつくまなし」という間違った表現が定着したと考えられます。この誤解は、文化庁の令和3年度「国語に関する世論調査」でも報告されています。

「のべつまくなし」と「のべつくまなし」のどちらを使うかの質問に、27.1%の人が「のべつくまなし」を選び、「のべつまくなし」は、41.9%になっています。さらに、60代以上では、「のべつくまなし」を選んだ人が50%を超えています。

また、19歳~16歳では、「どちらも使わない」を選んだ人が68.5%で、もはや死語に近い状況になっていると思われます。

間違った例文

誤解している人が多い「のべつくまなし」ですが、以下の例文のように一般的によく聞く言い回しで使われています。

例文
  • 彼はいつものべつくまなしに喋っています。
  • のべつくまなしに食べているから太るんだよ。

このように「のべつくまなし」や「のべつまくなし」は、日本人の約3割が誤解している使い方です。しかし、以下のような例文の場合はどうでしょう?

例文

すべての地域で、のべつくまなくやれと言っているわけではありません。

これは、国土交通委員会の議事録にある一文ですが、この場合「くまなく」は「すみずみまで」の意味で、「ひっきりなしにすみずみまでおこなう」という意味で使われていると思われます。この意味で使い方なら間違いとは言えません

しかし、議事録にする際のタイプミスの可能性もあり、真偽は不明です。このように「のべつくまなし」は、さまざまなシーンで混在して使われている表現です。しかし、社会人としては正しい使い方を覚えることは大切です。

「のべつまくなし」の使用例とポイン

「のべつまくなし」は、「ひっきりなしに続くさま」ですから、終わりが見えないようなシーンで使われることが多くなります。また、「のべつまくなしに〇〇する」という副詞や「のべつまくなしの〇〇」ように連体詞としても使われます。

例文
  • のべつまくなし煙草を吸っている教授のお陰で、研究室の環境は最悪です。
  • 今の容姿は、のべつまくなしに食べ続けた結果だと彼女は痛感しています。
  • テレビ番組で商品が紹介されて以来、のべつまくなしの注文に人手が足らない状態です。

「のべつまくなし」はネガティブ表現?

「のべつまくなし」は、「のべつまくなし食べる」や「のべつまくなししゃべる」などのように悪いイメージで使われることが多くなっています。のべつまくなしにされるのは、「見苦しい」「うるさい」などネガティブに感じるかもしれません。

しかし、「のべつまくなし」の意味である「ひっきりなしに続くさま」には、悪いニュアンスはありません。例えば、以下のような例文の場合はどうでしょう?

例文
  • 田舎で小さな病院を営んでいる父は、のべつまくなしに病人を診ていました。

高齢化が進む田舎では、いつでも診察してくれる医師は貴重な存在です。のべつまくなしに見てくれる医師は神様のような存在かもしれません。このような「のべつまくなし」には、ネガティブな意味合いはないはずです。

「のべつまくなし」は、悪いイメージで使われることが多いですが、ネガティブな表現ではありません

「のべつまくなし」の類語・言い換え表現

「のべつまくなし」の類語や言い換え表現には、「止め処なく」「終始」「絶え間なく」「昼夜を分かたず」「延々」「しょっちゅう」などがあります。

止め処なく(とめどころなく)
  • 意味 
    終わりや際限がないさま。
  • 例文 
    社長の話は止め処がないから、重要なイベントにはスピーチ原稿が必要です。
終始(しゅうし)
  • 意味 
    初めから終わりまで続くこと。
  • 例文
    重要参考人の彼は、まるで誰かを守っているかのように終始無言を貫いていました。
絶え間なく(たえまなく)
  • 意味 
    中断することなく続くさま。
  • 例文 
    あれほど絶え間なく来客があったレストランなのに、急に客足が途絶えてしまいました。
昼夜を分かたず(ちゅうやをわかたず)
  • 意味 
    昼夜の区別なく。絶え間ない。
  • 例文 
    あの世界的な科学誌に掲載されたのは、みんなが昼夜を分かたず研究した結果です。
延々(えんえん)
  • 意味 
    物事がいつまでも続くさま。
  • 例文
    延々と続く招待客たちの祝辞に、睡魔に襲われた花嫁はおもわず椅子から転げ落ちました。
しょっちゅう
  • 意味 
    いつも。絶えず。
  • 例文
    そうしょっちゅう夫婦喧嘩をしていると、子供の成長に悪い影響を与えますよ。

「のべつまくなし」の対義語は?

「のべつまくなし」の対義語になる慣用句は見当たりませんが、反義語として考えられる語句に、「片時」「断続的」「休み休み」「咄嗟」「刹那」などがあります。

片時(かたとき)
  • 意味 
    ほんのしばらくの間。
  • 例文 
    あんなに粗暴な男でも、養父から受けた恩は片時も忘れなかったのです。
断続的(だんぞくてき)
  • 意味 
    途切れながらも続くさま。
  • 例文 
    タレントに関する情報は断続的に公開しているのでチェックしてください。
休み休み(やすみやすみ)
  • 意味 
    時々休みながら続けるさま。
  • 例文 
    二人で休み休み運べば、夕方までには引っ越しできますよ。
咄嗟(とっさ)
  • 意味
    ごくわずかな時間。
  • 例文 
    機長の咄嗟の判断がなければ、今頃大惨事になっていたことでしょう。
刹那(せつな)
  • 意味 
    きわめて短い時間。
  • 例文 
    夜空で刹那に散るからこそ、花火はより美しく感じるのでしょう。

「のべつまくなし」の英語表現

「のべつまくなし」の英語表現には、「without a break(絶え間なく)」「without stopping(立て続けに)」「endlessly(際限なく)」「around the clock(四六時中)」 などがあります。

例文
  • The director talked without a break for hours. 
    部長は何時間ものべつまくなしに話し続けました。
  • During those months, he worked without stopping. 
    その数か月間、彼はのべつまくなし働き続けました。
  • They are endlessly asked this type of question. 
    彼らはこの種の質問をのべつくまくなしにされています。
  • The emergency telephone lines operate around the clock to solve the problem. 
    緊急電話サービスは、問題解決のためにのべつくまくなしに稼働しています。

まとめ この記事のおさらい

  • 「のべつまくなし」とは、「ひっきりなしに続くさま」の意味。
  • 「のべつまくなし」の漢字は「のべつ幕なし」で、歌舞伎に由来しています。
  • 「のべつまくなし」と「のべつくまなし」では「のべつまくなし」が正しい表現。
  • 文化庁の「国語に関する世論調査」では、27.1%の人が「のべつくまなし」を選び、「のべつまくなし」は、41.9%。
  • 「のべつまくなし」は、悪いイメージで使われることが多いですが、ネガティブな表現であるとは断定できません。
  • 「のべつまくなし」の類語や言い換え表現は、「止め処なく」「終始」「絶え間なく」「昼夜を分かたず」「延々」「しょっちゅう」など。
  • 「のべつまくなし」の対義語としては、断続的」「休み休み」「咄嗟」「刹那」などが考えられます。
  • 「のべつまくなし」の英語表現には、「without a break」「without stopping」「endlessly」「around the clock」 などがあります。