「ご連絡賜りますよう」の正しい使い方|意味・例文・類義語も丁寧解説

ビジネスメールや公式文書でよく目にする「ご連絡賜りますよう」というフレーズ。丁寧な印象を与える一方で、意味や使うタイミングを間違えると、かえって不自然な文章になってしまう危険性をはらんでいます。

本記事では「賜る」の読み方・敬語レベル・正しい使い方を徹底解説します。類義語との使い分け、具体的な例文、会話形式の体験談、そして記事末尾のFAQまで、誤用を防ぐための情報を網羅しています。ビジネスシーンで自信を持って使えるよう、ぜひ最後までお読みください。

読者

「賜りますよう」って、どんな場面でも使っていいの? そもそも読み方は?

専門家

「賜る」は最上ランクの敬語表現です。使う場面・相手・頻度をきちんと意識することで、文章の格が一段と上がります。詳しく解説していきますね。

目次

「賜る」の読み方・意味・敬語レベルを正しく理解する

「賜る」は「たまわる」と読み、謙譲語と尊敬語の両方の用法を持つ特殊な敬語です。日常会話ではほとんど使われませんが、改まった文書やビジネス文書では今でも現役の表現です。

一見シンプルに見えて、同じ「賜る」でも文脈によって意味が真逆になるため、使う側・読む側ともに正確な理解が求められます。

「賜る」の基本情報
  • 読み方:たまわる/たまわります
  • 謙譲語として:「いただく・もらう」の意味(自分が受け取る場合)
  • 尊敬語として:「与える・くださる」の意味(目上の人が与える場合)
  • 敬語レベル:最上ランク(格式高い表現)

一文の中で主語が誰かを明確にしないと、謙譲語として使っているのか尊敬語として使っているのか読み手が混乱します。文脈を整理してから使いましょう。

「賜る」を多用してはいけない理由

「賜る」は非常に格式の高い敬語である分、使う場面を誤ると読み手に重苦しい印象を与えてしまいます。ビジネス文書のすべてで使えばよいというわけではありません。

特に頻繁なやり取りや社内向けの文書では、「賜る」を使いすぎると距離感が生まれ、かえってコミュニケーションを妨げることもあります。使い所を絞ることが肝心です。

使用場面注意点
頻繁なやり取り重々しくなり、遠慮が伝わりすぎる印象になる
社内のカジュアルな文書社員同士では堅すぎて距離感が出てしまう
部下へのメッセージ上司が使うと、かえって圧迫感を与えることがある
日常的な業務連絡「いただく」や「ください」で十分なケースが多い

「丁寧であればあるほど良い」というわけではありません。TPOに合わせた敬語選びこそが、真のビジネスマナーです。

「賜る」と「承る」―似て非なる謙譲語の違い

「賜る」と「承る(うけたまわる)」はどちらも謙譲語ですが、意味の核心がまったく異なります。混同して使うと意味が通じなくなるため、区別を明確にしておきましょう。

賜る(たまわる)

厚意・指導・恩恵などを「受け取る」意味で使う謙譲語。例:「ご指導を賜る」

承る(うけたまわる)

相手の意見・依頼・命令を「聞く・承知する」意味で使う謙譲語。例:「ご意見を承る」

「賜る」は物事や恩恵を受け取るイメージ、「承る」は言葉や意志を受け止めるイメージで捉えると、使い分けが自然にできるようになります。

類義語との比較:場面別に最適な表現を選ぶ

「賜る」の代わりに使える表現はいくつかあります。それぞれ敬語レベルと適切な場面が異なるため、状況に応じて使い分けることが重要です。

表現敬語レベル最適な使用場面
賜る(たまわる)最上ランク(格式高い)公式文書・重要な取引先へのメール
いただく一般的な謙譲語社内外を問わない日常的な依頼
承る(うけたまわる)謙譲語(聞く意味)意見・要望・注文を受ける場面
頂戴する(ちょうだいする)やや柔らかい謙譲語頻繁な依頼・比較的カジュアルな文書
選び方のポイント

迷ったときの基準はシンプルです。相手が重要な取引先・公的機関であれば「賜る」、社内や日常的なやり取りであれば「いただく」や「頂戴する」を選べば、まず失礼にはなりません。

すぐ使える!「ご連絡賜りますよう」の例文集

実際のビジネスメールや文書で使える例文を場面別にまとめました。そのままコピーして活用できます。

  • 「ご多忙中恐れ入りますが、ご連絡賜りますようお願い申し上げます。」
  • 「貴殿より多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございました。」
  • 「ご出席賜りますよう、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。」
  • 「今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。」
  • 「ご意見をお聞かせ賜りますよう、何卒よろしくお願いいたします。」

「賜りますよう」の後には「お願い申し上げます」「よろしくお願いいたします」などの結びフレーズを続けると、文章がより丁寧に締まります。

会話体験談:実際の職場で学ぶ敬語の使い分け

体験談1:重要取引先への案内メール

営業A:「来月の説明会、先方への案内文はどう書いた?」

営業B:「はい。『ご出席賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます』と入れました。」

営業A:「さすが。大切な取引先への文書にはその丁寧さがちょうどいいね。」

体験談2:社内メールでの使い分け議論

部長:「部内への連絡メール、『ご連絡賜りますよう』って書いてあったけど、社内でもそれで大丈夫?」

部下:「あ、社内向けなので『ご連絡いただけますと幸いです』に修正します。」

部長:「そうだね。『賜る』は社内だと少し堅すぎるよ。場面に合わせて使い分けよう。」

体験談3:社外セミナーの参加依頼

主催者:「ぜひご意見をいただきたいのですが、いかがでしょうか。」

講師候補:「承りました。喜んで。」

主催者:「ありがとうございます。当日の懇親会にもご出席賜れれば、さらに幸いです。」

体験談から学べること

「賜る」は取引先・公式の場では最大の敬意を伝えられる一方、社内では距離感が生まれます。同じ言葉でも、送る相手によって印象が大きく変わることを意識しましょう。

「賜る」を使う際のステップガイド

迷いなく使えるよう、「賜る」を選ぶかどうかの判断フローをステップ形式でまとめました。

STEP
相手を確認する

社外の重要取引先・公的機関・目上の方が相手であれば「賜る」の使用を検討します。社内や日常的な相手の場合はスキップして別の表現を選びましょう。

STEP
文書の性質を確認する

公式の招待状・重要なお礼状・格式ある申し入れ文書であれば「賜る」は適切です。日常的な業務連絡や頻繁なやり取りでは「いただく」を選ぶほうが自然です。

STEP
意味の方向を確認する

相手に何かを「してもらう・受け取る」なら「賜る」、相手の意見や言葉を「聞く・承知する」なら「承る」が正しい選択です。

STEP
結びフレーズとセットで使う

「賜りますよう」の後に「お願い申し上げます」「よろしくお願いいたします」を続けて、文章を丁寧に締めくくります。

よくある質問(FAQ)

社内メールでも「賜りますよう」は使って大丈夫ですか?

社内での使用は基本的におすすめしません。社員同士では堅すぎる印象を与え、かえって距離感が生まれてしまいます。社内では「ご連絡いただけますと幸いです」や「ご確認いただけますでしょうか」が自然でスムーズです。

「賜る」と「いただく」はどう使い分ければよいですか?

「賜る」は格式の高い公式文書や、重要な取引先へのメールに使います。日常的なビジネスメールや目上の方への連絡には「いただく」が適切で自然です。特別な場面でだけ「賜る」を使うことで、文書の格が際立ちます。

「頂戴する」と「賜る」は何が違うのですか?

どちらも「もらう」の謙譲語ですが、格式のレベルが異なります。「賜る」は最上ランクで公式文書向き、「頂戴する」はやや柔らかく日常的な依頼にも馴染みやすい表現です。頻繁なやり取りには「頂戴する」が使いやすいでしょう。

「ご連絡賜りますよう」と「ご連絡いただきますよう」はどちらが正しいですか?

どちらも正しい日本語ですが、使う場面が異なります。「ご連絡賜りますよう」は格式を重んじる公式文書向き、「ご連絡いただきますよう」は一般的なビジネスメールに広く使えます。取引先や文書の重要度に応じて使い分けましょう。

「賜る」は二重敬語になりますか?

「賜る」単体では二重敬語にはなりません。ただし「お賜りいただく」のように複数の敬語を重ねると二重敬語になり不自然になります。「賜りますよう」の形で使うのが標準的で自然な表現です。

まとめ:「ご連絡賜りますよう」を正しく使いこなすために

「ご連絡賜りますよう」は、正しく使えばビジネス文書に格調と誠意を加えてくれる強力な表現です。しかし、その分だけ使い所を誤ると違和感につながります。

この記事のまとめ
  • 「賜る」は「たまわる」と読み、謙譲語・尊敬語として使う最上ランクの敬語
  • 重要な取引先・公式文書での使用に限定し、多用は避ける
  • 「承る」は聞く・承知する意味、「賜る」は受け取る意味で使い分ける
  • 日常のビジネスメールには「いただく」「頂戴する」が適切
  • 「賜りますよう」の後には「お願い申し上げます」などの結びフレーズをセットで使う

敬語は使い分けの精度が上がるほど、相手への配慮が伝わり、ビジネス上の信頼構築にもつながります。「賜る」を武器のひとつとして、場面に応じた表現の引き出しをぜひ広げてみてください。

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このサイトの記事はマナラボ編集部によって執筆されています。

マナラボ編集部は敬語・ビジネスマナーに関わる仕事を経験した方が記事執筆をおこない、編集者によってファクトチェックを行っております。

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