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ビジネスシーンでは、相手の申し出を断らなければいけない場面によく遭遇します。そんな時「せっかく」という言葉を使えば、相手の気持ちを損なわず上手に断ることができます。
そこでこの記事では、
・ビジネスシーンでの使い方例文集
・注意したい「わざわざ」との違い
について解説していきます。
この記事で使い方のポイントを押さえれば、断るのが怖くなくなるはずです。
「せっかく」とは せっかくの意味
「せっかく」とは
①力を尽くすこと
②骨を折ること
③心を砕くこと
という意味の名詞で、「せっかくの好意」や「せっかくだが断る」「せっかくだからもらっておく」というように使われます。(参考 広辞苑)
相手の行為に価値を認め、「せっかくだから」とすれば、受け入れる理由を説明する表現になり、「せっかくですが」と逆接に使えば、断る場合の遺憾の気持ちを表すことができます。
また、「苦労して」「わざわざ」という意味の副詞として「せっかくなのに」という形で使えば、努力や期待が報われなくて(に添えられなくて)残念だという気持ちを表すことができます。
「せっかく」は敬語表現として注意が必要
せっかくという言葉は使い方によっては、相手の方に失礼に聞こえてしまう場合があります。それは、自分の行為に価値を置き、「せっかくご用意したのでお越しください」というように使ってしまう場合です。
敬語として使う場合には、あくまで相手の行為に価値を置いた表現にしなければいけません。
「せっかくのご厚意を無駄にしてしまって申し訳ございません」
と使うのが敬語としての正しい使い方です。
ビジネスシーンで使える「せっかく」
ビジネスシーンで「せっかく」は、断る場面とお詫びをする場面でよく使われます。
断る場合の使い方「せっかくですが」
相手のしてくれたことに対し、その価値を認めながらも断る場面で使います。この言葉によって、相手に遺憾の気持ち、残念に感じている気持ちを伝えることができるので、失礼にならず丁重に断ることができます。
例文
お詫びをする場合の使い方「せっかくなのに」「せっかく~なのに」
相手のしてくれた努力や苦労に対し、十分に応えられずに申し訳ないと詫びる場面で使います。この言葉を添えることで、相手の苦労を慮る気持ちが伝わり、不快な思いをさせずにお詫びすることができます。
例文
注意したい「わざわざ」との違い
「せっかく」に似ている言葉に「わざわざ」があります。
「お忙しい中わざわざお越しいただいたのに、申し訳ございません」
とすれば、「せっかく」と同じように使えるように感じます。
ですが、「わざわざ」には“しなくてもいいことを意図的にする様子”という意味もあり、「余計なことをしてくれた」という嫌味を含んでいるように聞こえてしまう場合があります。使い方によっては失礼になってしまうので、気をつけて使いたい言葉です。
そんな危険な「わざわざ」を使わなくても、「せっかく」の代わりに使える表現があるので、こちらを参考にしてください。
「せっかく」に代わる言葉
せっかくという言葉以外にも、角が立たずに断る場合に使える表現があります。
どの言葉も、相手が自分のために労力を掛けてくれた事を表す言葉です。
シーンに合わせて使い分けましょう。
「せっかく」の英語表現
せっかくという言葉そのものを表す単語はありませんが、「troble」や「at great pains」という単語を使って「せっかく〇〇したのに」を表現する事があります。
しかし、相手からの厚意に敬意を表するという意味合いでは適切な表現ではありません。英語で「せっかく〇〇してくれた」を表現するのであれば、日本語の「せっかく」を意識せずに相手の厚意を称えた言い回しをする方が自然でしょう。
直訳すると「ご親切にありがとう」ですが、相手からの厚意に対して「せっかくだから・・・。」という少し遠回しな表現で使用することができます。
その他にも、
「せっかくなのでお言葉に甘えます」
I am sorry I must decline your kind offer.
「せっかくのご厚意ですが、申し訳ありませんがお断りします」
また、「せっかく~してくれたのに無駄にしてごめんなさい」という表現として、
(あなたがしてくれたことには本当に感謝している)
It’s a shame I couldn’t make good use of it.
(それを私がきちんと生かせなくて残念だ)
という表現もあります。
「せっかく」のおさらい
・「せっかくですが」と前置きして断ると、残念に思う気持ちが伝わるので相手を不快にさせない
・「せっかくなのに」と前置きして詫びると、相手の苦労を慮る気持ちが伝わるので気持ちを損なわない
・「わざわざ」は使い方によっては嫌味に聞こえる場合があるので注意する