出不精の意味と使い方 対義語と類義語を例文合わせて解説

※本サイトはプロモーションを含んでいます。

この記事では出不精について、言葉の意味、使い方、類義語、対義語や英語表現について解説いたします。

出不精と耳で聞いたときに思い浮かべてしまうのはきっと太った人を意味する「デブ」「デブ症」などだと思います。出不精は「デブ」とはまた違った意味を持っているため、気をつけて使用しなくてはなりません。

この記事を通して言葉の意味を理解し、本来はどのような状況において使われる言葉なのか、また「出不精」と「デブ」との違いを知ることができるでしょう。

出不精の読み方・意味・使い方

「出不精」は「でぶしょう」と読みます。意味は「外に出ることを面倒がること、家の中にこもっていること、またそのさま」です。

家にいることが好きで外で何かアウトドアな行動をするよりも家でゴロゴロするようなインドアなことの方が好きな人のことを言います。

使い方としては仕事以外で家によくこもっているような人物を言い表す時に使用し、他人だけでなく、自分に対しても「私は出不精だから・・」という謙遜的な使い方もすることができます。

「出不精」という言葉は怠け者を言い示す言葉としても使われるので他人に対して使用する際には注意が必要で、目上の方に対して使うことは悪意がなかったとしても避けた方がよいでしょう。

相手を不快にしてしまうような可能性が多くなります。

出不精の語源

「出不精」の語源は漢字を読み解くとよく理解できます。

最初の「出」は「内から外に移る、外に出る」など、ある場所から別の場所に移ることを意味する漢字です。次に「不精」とは「精を出さないこと、体を動かして物事をするのを面倒くさがるさま」を意味する言葉で、他に代表的なものとしては「不精ヒゲ・無精ヒゲ」があります。

「不精・無精」の類義語としては「出る」と「不精」の意味を合わせて直訳すると「外に出るのを面倒くさがるさま」になります。

出不精ではなく「出無精」と書く場合もありますがどちらの使用でも問題はありません。

もともと戦前は「不精」だけが使われていましたが、戦後に辞書を作るにあたり当用漢字で「不」の読みを「ふ」だけにすると決まり、「ぶ」と読むものの多くが「無」に変わったため、「出不精」と「出無精」の両方が浸透しているのです。

戦後の辞書作成に伴って「不気味」や「不器用」も「無気味」と「無器用」に改定する運動があったが、あまり浸透することはなく、その後に「不」を「ぶ」と読むことが許容されるようになりました。

この頃の辞書には「無精」と書かれた後に「不(×)精」などの表記がされたりしていました。

出不精のビジネス上での使い方

出不精という言葉をビジネスの場で使う時には非常に注意が必要です。
出不精は主に「怠け者、引きこもり」などのイメージがあり、他人や相手に使うと失礼にあたる場合があるため控えた方が良いでしょう。

もし使うとしても「自分は出不精なので〜」のように謙遜としての使用がふさわしいです。

ビジネスの相手が出不精というのもあまりいい気分はしないので使いどころには気をつけ、あまり乱用しない方が良いです。

出不精の例文

出不精の例文には以下のようなものがあります。

「私は出不精ですから、休日でも山や海などの大自然のようなところには行かず、家で映画を見たり、テレビゲームなどをして過ごしています。」
「今の活動的な彼からは想像もできませんが、昔はひどい出不精で家から出ることの方が珍しかったです。」

出不精の類義語

出不精の類義語としては以下のような言葉があげられます。

    • 外出嫌い

外出嫌いとは「外に出るのが嫌なさま、もしくは人」という意味です。

    • 筆不精

筆不精とは「面倒がって手紙や文章などをなかなか描こうとしないこと」という意味である。他にも最近ではメール、LINEの普及により「メール不精」「LINE不精」などの言葉も使われています。

出不精と似た意味のものに「引きこもり」という言葉があります。引きこもりという言葉が使われる代表例としては「子供が何らかの理由で学校に行かないようになり、引きこもっている」というような使い方がよくされます。

しかし、引きこもりと出不精では大きく違うところがあります。

出不精は外出するのが面倒であるさまを意味しますが、外に出るのが嫌いなわけではありません。

引きこもりは何らかの事情があるために外に出るのが嫌いになってしまったさまを意味しているため、精神的背景を考えると大きく違う言葉であることがわかると思います。

この二つの言葉の使い分けには注意しましょう。

出不精の対義語

出不精の対義語としては以下のようなものがあげられます。

    • 出突っ張り

「出突っ張り」は「でづっぱり」と読みます。意味は「芝居などで同じ俳優が初めから終わりまで幕ごとか一幕中出続けること、もしくは外出し続けること」です。

    • 出たがり

「出たがり」は「でたがり」と読みます。意味は「自分から進んで人目につく場面に出たいと思うこと。またそのひと。」となっています。出たがりは引きこもりの対義語としても使われることがあり「出たがり屋」などと言われることもあります。

類義語と対義語の例文

類義語の例文としては以下のようなものがあげられます。

「うちの猫のトラは異様な外出嫌いで、散歩にも行かず雪の日に外に出してやろうと雪の上を歩かせた時でさえ一歩も動かず固まってしまった。」
「地元の実家に久しぶりに手紙を書いてみた。なんてことないただの挨拶文だったが、筆不精で知られる父から返事が来た。ほんの少しだけ距離が短くなったような気がした。」
「僕は基本的に引きこもりだから、あまり外には出たくないんだ。」

 

対義語の例文としては以下のようなものがあげられます。

「その役者さんは出突っ張りでとても汗をかき、息を切らして辛そうだったが、その顔はとても輝いていた。」
「彼女が委員長などを率先してやるのは別に人のためなどの理由ではなく、単に出たがり屋なだけだ。」

出不精の英語表現

出不精を英語で表現する際には「couch potato」「sofa spud」と言います。

家にいてソファに座ってお菓子を食べたりTVを見たりしてダラダラしている人のことを指しています。「couch」はソファ、「potato」はジャガイモで直訳すると「ソファに座っているジャガイモ」、つまり出不精という意味になります。

どこの国であっても家にいることが好きな人は多く、いろんな言い回しがあるようです。

英語表現の例文としては以下のようなものがあります。

「My brother is couch potato and never goes home on holidays」
訳:兄は出不精で、休日に家にいない日はありません。

まとめ この記事のおさらい

  • 出不精は「外に出ることを面倒がること、家の中にこもっていること、またそのさま」という意味
  • 「出不精」という言葉は怠け者を言い示す言葉としても使われるので他人に対して使用する際には注意が必要
  • 出不精の語源は「出」が「外出する」、「不精」が「面倒臭がること」
  • 出不精の類義語は「外出嫌い」「筆不精」
  • 出不精の対義語は「出突っ張り」「出たがり」
  • 出不精の英語表現は「couch potato」「sofa spud」