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児童福祉施設で生活する子供たちの指導や援助を行う児童指導員ですが、児童指導員が活躍している場は多く、働いている施設も様々です。ここでは児童指導員の仕事内容や勤務体系など、総合的な内容を解説します。
児童指導員の仕事内容・役割・種類
児童指導員は保護者にかわって子供を指導する仕事
児童指導員は児童養護施設や児童家庭支援センター、医療型児童発達支援センターや乳児院などで過ごす0 歳〜18歳までの子供を育て、指導する職業です。
基本的には保護者にかわって子供たちが大きくなってから困らないようにしつけをしたり、学習指導を行ったりします。
児童指導員は食事のマナーや掃除の仕方、勉強に関することからスポーツに関することまで総合的な内容を指導することになるでしょう。
他にも児童相談所や学校と連絡を取り合ったり、保護者と面談をしたりといった仕事内容もあります。
精神的にも大変な仕事
児童指導員の仕事は勤務時間も長くなってしまい、肉体的につらい場面もあるかもしれません。しかし児童指導員は精神的にも大変な仕事です。
施設の子供が街や学校で問題を起こしてしまったら親の代わりに学校や警察へ足を運ぶことになります。また保護者と面談をすることもあり、保護者の中には気難しい人もいてなかなか話を理解してくれないこともあるでしょう。
対人のストレスは精神的な疲労の原因となり、就職後すぐに辞めてしまう人も多いです。
仕事のストレスに関する記事は以下の通りです。
仕事にストレスを感じやすい人の特徴・原因 ストレスに対する対処法
仕事にプレッシャーを感じる際の理由と対処方法を詳しく解説
労働環境が恵まれていない施設も多い
保護者にかわって子供を育てる児童指導員は日本の社会で強く必要とされている職業ですが、施設によっては労働環境が恵まれていないところも多いです。
勤務時間や休日の量も、仕事の大変さに見合う給料をもらえない場合が多いですとはいえないでしょう。
仕事を辞める人が増えれば人手不足になり、さらに労働環境が悪化するという悪循環に陥っている施設も少なくありません。
児童指導員と保育士の違い
児童指導員に似た仕事としてよくあげられるのが保育士です。どちらも子供を育て深く関わるという点では似た業務内容ですが、それぞれの仕事は勤務先が異なっています。
児童指導員は児童養護施設や障害児入所施設などで働きますが、保育士は保育園で働きます。
保育士の資格を持っている人でもこの次の項であげる「児童指導員になるための条件」を満たしていれば自動的に児童指導員の任用資格も持っていることになるでしょう。
働き始めた勤務先で、気づいたら児童指導員になっていた、というケースもあります。
児童指導員になるための方法
児童指導員になるために必要な学歴・資格
児童指導員になるためには以下のいずれかの方法で「児童指導員」の任用資格を取得する必要があります。
資格取得するうえで試験などを受ける必要はなく、条件さえ満たしていればすぐに資格を得ることができるでしょう。
また、下の方法以外にも「社会福祉士」や「精神保健福祉士」などの国家資格を持っている人も児童指導員の任用資格があるとみなされます。
・4年制大学の学部で指定の科目を修了して卒業する
・厚生労働大臣の指定する養成施設を卒業する
・小学校から高等学校までの教師の資格を持っている人の中で、厚生労働大臣または都道府県知事が適当と判断した人
・高等学校を卒業した人の中で児童福祉事業の実務経験が2年以上ある人
・3年以上の児童福祉事業の実務経験があり、その中で厚生労働大臣または都道府県知事が適当と判断した人
任用資格を取得したら施設の採用試験を受ける
児童指導員の資格は任用資格であるため、持っているだけでは働くことはできません。
実際に児童指導員として勤務するためには資格を取得したうえで自分が働きたい施設の採用試験を受け、合格する必要があります。
希望する勤務先が公立の施設であれば公務員試験を受験し、私立の場合は施設で直接試験を受けることになります。
児童指導員の年収は30代で340万円
児童指導員の年代別の平均年収は以下のとおりです。
・20代前半 273万円
・20代後半 292万円
・30代 339万円
・40代以上 342万円
その他の職種の年収が気になる方はこちらがおすすめです。
勤務体系と休日の種類
児童指導員は児童福祉施設や病院、障害児施設など色々な施設で働いていますが、勤務先のほとんどは24時間体制での運営を行っています。日中に働くこともあれば夜間に働くこともあり、交代制の勤務である場合が多いです。
正社員として働く人だけでなく嘱託職員やパートとして働いている人もおり、24時間運営の施設でも勤務時間が変わることもあります。
児童指導員は子供が生活している時間に合わせて勤務するため、「断続勤務制」となっている施設もあります。朝は子供たちが学校へ行くまでの間仕事をして、学校の間は休憩し、子供達が帰ってきたらまた仕事をする、という勤務体系です。
児童指導員の残業と休日
残業に関しては、児童指導員は仕事の特性上残業が多くなり定時には帰れない場合が多いです。
子供たちの面倒を見るため、イレギュラーな事態が発生することも珍しくありません。急を要する問題が起きた時には本来の退勤時刻を大幅に超える残業をする必要も出てくるでしょう。
ただし、全ての施設で残業が当たり前の環境となっている訳ではなく、月に10時間程度という少ない残業時間の職場もあります。
また休日に関しては行事や子供の様子によって変わるため、自分の希望通りの休日は取りづらいことも多いでしょう。休日にも緊急の用件があれば出勤しなければならないこともあり、大変な仕事であることがわかります。
児童指導員の活躍している有名な企業
児童福祉法の規定に基づいて設立された児童福祉施設の一つです。基本的には乳児を除いた保護者のない児童が対象となります。
障害を抱えた児童を対象とし、保護や日常生活の指導を行う施設です。障害児入所施設の中には「福祉型」の施設と「医療型」の2種類の施設があります。
家庭で適切な保護を受けられない乳児を保護し、養育する施設です。基本的に1歳未満の乳児が対象とされていますが、場合によっては満2歳まで継続することもできます。
児童指導員についてのまとめ
- 児童福祉施設で生活する子供たちを指導する児童指導員の仕事ですが、給料の割に大変なことも多いでしょう。
- しかし本当に子供を愛する気持ちを持っている人には大きなやりがいのある仕事です。しっかりとした覚悟のある人は児童指導員を目指してみてもいいかもしれません。
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