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お店の商品やサービスを、お店側には知らせずに調査、報告するのが「覆面調査」です。覆面調査は空き時間を利用してサービスを体験しながらお金ももらえるということで、主婦層などを中心に近年人気が高まっている仕事です。
この記事では覆面調査員の仕事内容や仕事の探し方、覆面調査員として働くメリットや働く際の注意点などを解説します。
覆面調査とは
「覆面調査」とは、調査員が一般の客になりすましてサービスを受け、店内の様子や接客態度、商品の質などを調査することです。店側には調査が入ることを知らせずに一般客として来店した人が実は調査員だという手法で行われる調査のため、「覆面調査」と呼ばれます。調査を行う覆面調査員のことを「ミステリーショッパー」と呼ぶこともあります。
店側に調査であることを知らせないことで、普段通りの一般のお客様に対するサービスを評価することができるのが覆面調査の狙いです。
覆面調査員の仕事内容
覆面調査員の仕事は、対象の店に訪問して店内の様子やサービスをチェックし、調査結果をレポートとして提出することです。調査対象は、ファミリーレストランや居酒屋などの飲食店、ドラッグストアやスーパーなどの小売店、金融機関、エステサロンなど幅広い対象に対して調査が行われています。
覆面調査員はリサーチ会社からの依頼で覆面調査の仕事をします。あらかじめリサーチ会社に登録をしておき依頼を受けるのが一般的です。調査の流れは大まかに次の通りです。
1.調査依頼を受ける
登録しているリサーチ会社などから調査の依頼が来ます。日程、報酬が合致すれば調査の仕事を引き受ける形になります。
2.店舗等に出向き調査する
対象の店に一般客を装って出向きチェック項目に沿って調査します。後でレポートを提出しなければなりませんので、決められたチェック項目を網羅するように調査することが大事です。
チェック項目はかなり細かく設定されています。レポートでは、よく来店アンケートにあるような「料理の味はどうでしたか？」のようなざっくりした質問ではなく、具体的な項目50から150項目程度について回答しなくてはなりません。
例えば飲食店なら次のような項目が考えられます。調査は予約時の応対や店の外観など、入店前から始まります。
・予約時に予約日、名前の復唱確認はありましたか？
・駐車場や店の周りにゴミは落ちていませんでしたか？
・入店時に気持ちのよい挨拶はありましたか？
・お待たせするときは理由や待ち時間の説明がありましたか？
・トイレはきれいに清掃されていましたか？備品はきちんと補充されていましたか？
・おすすめメニューの提案はありましたか？
・注文から料理が提供されるまでに要した時間は？
・スタッフはすぐに声がかけられる位置にいましたか？
・ちょうどよいタイミングでドリンクの追加のおすすめありましたか？
場合によっては、注文するメニューが決められていて注文から提供までの時間を測る必要があったり、あえて注文を迷っているふりをして店員の対応をみたりする必要も生じます。
店側に覆面調査員であることを悟られてはいけませんので、チェック項目の確認や時間の計測はスマホをいじるふりをしてサッと済ませるなどの工夫も必要です。
店を出たら、電車の移動中などを利用して早めに調査シートの下書きをするのも覆面調査のコツのひとつです。記憶は時間が経つとともに薄れてしまいます。特に店員の態度や料理の味などの印象に左右されるものは記憶が曖昧になってしまいがちなので、早めに記録しておく必要があるでしょう。
3.調査レポートを提出する
調査内容のレポートを提出します。多くの場合はあらかじめわたされた調査シートに記入していく形です。項目ごとに5段階評価するところとフリー文章を書くところがあるのが一般的な形式です。
提出方法はインターネットのフォームに書き込む場合と、書類を郵送する場合があります。
4.報酬を受け取る
報酬はレポートを提出してから1か月～2か月後になることが一般的です。飲食店での支払いや物品購入など調査にかかった代金は実費精算となるので注意が必要です。
報酬は実費と交通費込みで設定されているのがほとんどですので、遠方へ移動する必要のある調査では実質赤字になってしまうこともあります。調査を引き受ける前に、実費と報酬のバランスをよく確認することが大事です。
在宅で行う覆面調査もある
覆面調査というとまず思い浮かぶのが店舗に出向いての調査ですが、在宅で行う覆面調査もあります。
デリバリー
ピザや寿司などのデリバリーの覆面調査もあります。電話で応対、注文から届くまでの時間、宅配員の応対、決済のスムーズさ、料理の温度などを調査します。
保険調査
保険外交員が家に訪問したときの応対などを調査します。外交員の印象や説明の分かりやすさ、強引な勧誘がなかったかどうかなどを調査します。
コールセンター
ミステリーコールと呼ばれ、商品のアフターサポートのなどのコールセンターに電話をしてオペレーターの応対を調査するものです。感じのよい応対だったか、話に共感してくれたか、質問に的確に答えていたかなどを調査します。
覆面調査の仕事の探し方
基本的にはアルバイトやパートとして働く
覆面調査の仕事は、正社員のように多くの収入を得られるものではありません。基本的には飲食店で支払った金額や商品購入代金を報酬から差し引いたものが自分の収入となります。無料で飲食店が利用できたり商品を試すことはできますが、お金として手元に大きな金額が入ることはあまり期待できないかもしれません。
また、調査の仕事は依頼があって発生するので、定期的に仕事が入るとは限りません。覆面調査員をメインの仕事として生計を立てていくのは難しいでしょう。主婦や会社員の副業として、空いた時間を利用してお小遣いを稼ぐ程度に考えたほうがよい仕事といえます。
覆面調査派遣会社に登録し、案件を紹介してもらう流れが多い
覆面調査員として働くには、覆面調査員を派遣する会社に登録して案件を紹介してもらうのが一般的です。
求人サイトで「覆面調査」「ミステリーショッパー」のワードで検索すると、リサーチ会社の募集を見つけることができます。年齢、性別、エリア、自分が可能な調査ジャンルなどを登録しておき、調査の依頼を受けます。
覆面調査で働くメリット
行ったことのないお店を体験できる
覆面調査員の仕事のよいところのひとつに、自分では選ばないようなお店での食事やサービスが体験できるということがあります。外食するにしても、自分で選ぶといつも同じようなお店に偏ってしまいがちです。覆面調査の仕事を通して、行ったことのないお店に行けるのはメリットのひとつでしょう。
無料でサービスを受けることができる
覆面調査の仕事をうまく利用すれば、普段の生活にかかっているお金を節約することができます。
覆面調査の仕事はサービスにかかった代金が無料になって、プラスで少し報酬が出るのが一般的です。外食が1回タダになった、日用品が無料で買えた、美容室が無料になったなど、普段お金をかけて受けているサービスが無料で受けられたと考えるとかなりのお得です。
自分では贅沢だと思ってなかなか行けなかったエステサロンのモニターなど、お得感の高い覆面調査もあります。
短時間で、気軽にお金を稼ぐことができる
覆面調査の仕事は特別な資格は必要ありません。自分のスケジュールに合う仕事を受けることができるため、空き時間を活用して稼ぎたい人に向いています。長時間拘束されることもないので、まとまった時間が取れない人や副業で働きたい人にもぴったりな仕事です。
覆面調査で働く注意点
調査後はレポートの提出が必要
覆面調査の仕事は、当日お店を利用するだけで終わるものではありません。調査後にレポートを提出してはじめて覆面調査員の仕事が完了となります。調査項目は細かく指定されていて項目も多く、店に訪問する前にマニュアルに目を通したり調査項目を覚えておくことが必要です。飲食の間もなかなか気を抜くような時間はないといえるでしょう。
当日はマニュアルで決められた通りの行動が求められる
調査当日はマニュアルで決められたとおりに行動しなければなりません。ルールやマニュアルをしっかり守れる人でないと覆面調査の仕事はできません。覆面調査は適当に自己流でやればいいというものではなく、責任感を持って務められる人でないとできない仕事といえるでしょう。
もらえる報酬は案件によって幅が広い
覆面調査は1案件ごとに報酬がもらえますが、報酬の額は案件によってバラつきがあります。基本的に受けたサービスの代金と交通費は実費として報酬に含まれていますので、純粋な報酬としては結果的に数百円～千円程度になるものが多いようです。
また、案件がきてみないことには報酬額が分かりませんので、毎月決まった額の収入を得ることは難しい仕事です。
覆面調査についとのまとめ
- 覆面調査とは、調査員が一般の客になりすまして商品やサービスを調査することです。
- 飲食店や小売店などに出向いての調査のほか、デリバリーやコールセンターのサービスをチェックする在宅調査もあります。
- 覆面調査の仕事はチェック項目が細かく決められていて、調査レポートを提出する人要があります。
- 覆面調査員はリサーチ会社に登録してアルバイトやパートとして働いている人がほとんどです。
- 覆面調査の仕事のメリットとしては、行ったことのないお店を体験できることや、空き時間を利用して副業やパートで稼げることなどがあります。
- 覆面調査の報酬は案件によってさまざまです。
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