マイナンバーは国民一人ひとりに割り当てられた、非常に重要な個人情報です。会社への就職や各種手続きの際に提出を求められることがあるため、「本当に提出して大丈夫なのか」「コピーを渡すときに気をつけることは何か」と不安に感じる方も少なくありません。
この記事では、マイナンバーの基本的な仕組みから、通知カードとマイナンバーカードの違い、提出が必要な場面、そしてコピーを取る際の具体的な注意点まで、網羅的に解説します。マイナンバーに関するトラブルを避けるためにも、ぜひ最後までお読みください。
そもそもマイナンバーとは何か
マイナンバーとは、日本に住民票を持つ国民一人ひとりに割り当てられた、12桁の番号のことです。正式には「個人番号」とも呼ばれ、雇用保険・税金・年金をはじめとする社会保障に関する行政手続きに活用されています。
マイナンバー制度が導入された目的は、行政手続きの効率化と公平・公正な社会の実現です。これまで複数の機関がバラバラに管理していた個人情報を、マイナンバーを通じて連携させることで、各種手続きに必要な書類の削減や、給付金の迅速な支給が可能になります。また、所得情報などを正確に把握できるため、税負担の公平性向上にも貢献します。
なお、マイナンバーは一生涯原則として変わらない番号です。漏洩や不正利用を防ぐため、取り扱いには細心の注意が求められます。以下は、マイナンバー関連の記事もご参照ください。
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マイナンバーカードと通知カードの違い
2015年10月から、マイナンバーの「通知カード」が、住民票を持つ全国民に郵送されました。しかし、「通知カード」と「マイナンバーカード」は別物であり、この2つを混同している方も多いため、それぞれの特徴を正しく理解しておくことが大切です。
| 種類 | 通知カード | マイナンバーカード |
|---|---|---|
| 目的 | マイナンバーを通知するためのカード | 身分証明書としても利用できるカード |
| 顔写真 | なし | あり |
| 身分証明 | 単体では不可(運転免許証等との併用で可能な場合あり) | 単体で可能 |
| 交付対象 | 住民票を持つ全国民 | 申請した希望者のみ |
| 取得方法 | 郵送にて自動交付 | 市区町村の窓口またはオンラインで申請 |
「通知カード」は顔写真が載っていないため、金融機関や各種手続きの場において、単体では身分証明書として使用できません。ただし、運転免許証などの身分証と組み合わせることで、身分証明として認められる場合があります。
一方、「マイナンバーカード」は顔写真入りの公的身分証明書として利用できます。取得を希望する場合は、受け取った通知カードを持参して市区町村の窓口で申請するか、オンラインで申請手続きを行います。オンライン申請の場合は、スマートフォンで撮影した顔写真データを送付するだけで申請が完了するため、証明写真機を利用する必要がなく、手軽に手続きできます。
マイナンバーカードの取得は義務ではなく、あくまでも個人の判断に委ねられています。ただし、マイナンバーカードを持つことで、コンビニでの住民票取得やe-Taxによる確定申告、健康保険証としての利用など、さまざまな行政サービスが便利に使えるようになります。
マイナンバーカードのコピーについて
就職・転職・各種届け出など、生活のさまざまな場面でマイナンバーカードや通知カードのコピーを求められることがあります。どのような状況で提出が必要になるのか、正確に把握しておきましょう。
マイナンバーを提出するケース
マイナンバーは非常に重要な個人情報であるため、原則として他人に見せたり、不用意に提供したりしてはいけません。悪意のある第三者に知られてしまうと、なりすましや不正利用といったリスクが生じます。
しかし、日本の企業に勤めている方は、基本的に全員、会社からマイナンバーの提出を求められます。これは、会社が従業員の給与支払いや社会保険の手続きを行う際に、マイナンバーを利用することが法律で義務付けられているためです。具体的には、源泉徴収票の作成、健康保険・厚生年金の加入手続き、雇用保険の手続きなどにマイナンバーが使われます。
提出は強制ではありませんが、利用目的が社会保障・税・災害対策の手続きに限定されることが明示されている場合には、会社の手続き担当者のためにも積極的に協力することが望ましいでしょう。
一方で、利用目的が明示されていない場合や、情報の保管方法に疑問を感じる場合は、提出前に会社側に対して情報開示を求めることをおすすめします。自分のマイナンバーを守るためにも、適切に確認することが大切です。
マイナンバーをコピーで提出するケース
提出方法は会社や機関によって異なりますが、マイナンバーカードや通知カードのコピーを求められるケースもあります。コピーを提出する際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
マイナンバーカードの表面には、氏名・住所・生年月日・性別のほか、臓器提供意思表示欄という高度なプライバシー情報も含まれています。そのため、表面をコピーする場合は、カード交付時に付属しているカードケースに入れたままの状態でコピーしても問題ないとされています。
ただし、マイナンバー(個人番号)が記載されているのはカードの裏面です。裏面をコピーする際には、必ずカードケースを外した状態でコピーしなければなりません。表裏それぞれの扱いを正しく理解した上で対応しましょう。
なお、マイナンバーのコピーを保管・収集できるのは、行政機関や雇用主など、法令によって規定された者に限られています。「必要だから」と言われても、その提出先が法令上の根拠を持つかどうかを確認せずに、むやみにコピーを渡すことは避けてください。
マイナンバーをコピーするときの注意点
マイナンバーは一生変わらない個人番号であり、一度漏洩すると取り返しのつかない事態につながる可能性があります。コピーを取る際には、以下の注意点を必ず守るようにしましょう。
提出先が本当に適切かどうかを事前に確認する
マイナンバーのコピーを保管・収集できるのは、行政機関や雇用主等、法令で規定された者に限られます。コピーを渡す前に、その提出先がこの条件を満たしているかどうかを必ず確認してください。
たとえば、取引先の企業や個人事業主から突然マイナンバーの提出を求められた場合でも、法令上の根拠がなければ提出の必要はありません。「なぜマイナンバーが必要なのか」「どのような手続きに使用するのか」を事前に確認し、納得した上で提出するようにしましょう。
また、提出後にどのように保管されるのか、保管期間はどのくらいか、不要になった際の廃棄方法はどうなっているかについても確認しておくと、より安心です。担当者に質問することをためらわないようにしましょう。
自宅以外でコピーする場合は置き忘れに注意する
マイナンバーカードや通知カードは、基本的に自宅の外に持ち出さないことが最も安全な管理方法です。しかし、自宅にコピー機がない場合など、コンビニや会社のコピー機を使用せざるを得ない状況もあるでしょう。
そのような場合に特に気をつけたいのが、コピー機へのカードの置き忘れです。コピー後にカードをそのまま台に置いてきてしまうケースは意外と多く、取り忘れに気づいたときには既に第三者の手に渡っている可能性があります。コピー後は必ずカードを手元に戻したことを確認してから、その場を離れるようにしましょう。
置き忘れリスクを避けたい場合は、スマートフォンのカメラでカードを撮影し、コンビニのマルチコピー機でプリントアウトする方法も有効です。この方法であれば、コピー機にカードをセットする必要がないため、置き忘れの心配を大幅に減らすことができます。ただし、スマートフォンの紛失には別途注意が必要です。
失敗したコピーを安易にゴミ箱へ捨てない
コピーを取る際、向きを間違えたり、設定をミスして一部しか印刷されなかったりすることは珍しくありません。しかし、マイナンバーが記載されたコピーを失敗したからといって、そのままゴミ箱や資源ごみとして捨てることは絶対にやめましょう。
ゴミとして捨てた紙は、第三者に拾われて内容を見られてしまうリスクがあります。たとえ番号の一部しか写っていなかったとしても、個人情報漏洩につながる可能性があります。失敗したコピーは、すぐにシュレッダーにかけるか、手でこまかく切り刻んでから廃棄するようにしてください。
外出先でコピーを失敗した場合は、失敗した紙を持ち帰り、自宅でシュレッダー処理することをおすすめします。その場のゴミ箱に捨てることは極力避けましょう。
マイナンバーのコピーに関するまとめ
マイナンバーは日常生活の中でさまざまな場面に登場しますが、その重要性を正しく理解した上で適切に管理することが大切です。本記事の内容を以下のポイントに整理します。
- マイナンバーは国民一人ひとりが持つ12桁の個人番号で、社会保障・税・災害対策の手続きに使われる
- 「通知カード」は全住民に郵送で届くが、顔写真がなく単体では身分証明書として使えない場合がある
- 「マイナンバーカード」は顔写真付きの身分証明書として利用でき、市区町村の窓口またはオンラインで申請・取得できる(取得は任意)
- マイナンバーのコピーを求められるのは主に行政機関や雇用主に限られており、提出前に利用目的と保管方法を必ず確認する
- コピー時はカードの置き忘れに注意し、失敗したコピーはシュレッダーで確実に廃棄する
マイナンバーの取り扱いに不安を感じたときは、勤務先の担当部署や市区町村の窓口に相談し、正しい手順を確認するよう心がけましょう。

