当事者意識とはなにか、当事者意識を持たせるための方法を解説

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仕事をしていると、まれに当事者意識のない人に出会います。しかし、一番困るのは、自分のチームに当事者意識のない人がいるときです。

ここでは、ビジネスにおける当事者意識の意味、当事者意識を持っていない人の特徴、仕事で当事者意識を持たせる方法、当事者意識の英語表現を解説いたします。

当事者意識の意味

当事者意識とは、そのことがらに自分が直接関わっている人間だ、ということを意識(認識)していることをいいます。

ビジネスでは、仕事やプロジェクトに自分が関わっていると意識を持っているかいないかで、パフォーマンスが違ってきます。

例えば、プロジェクトを他人事に思っている部下は、自己都合の勝手な発言や振る舞いをすることがあります。
また、当事者意識がないと問題意識も持てず意思決定もできないので、質の高い仕事ができなくなったり、責任を持って自分の仕事をできなくなったりしてしまいます。

仕事を自分事にする当事者意識

当事者意識を持って仕事をしている人は、なにごとも自分事と考えて、責任感を持って仕事をしています。

当事者意識を持つことは、ビジネスパーソンとして成長するためにも大切なことです。個々が、自分で考えて提案までできるようになれば、チーム全体のパフォーマンスも劇的にあがります。

仕事における当事者意識の3つの意識

ビジネスにおいて、当事者意識を持てていない人は、お客様意識や被害者意識を持っている人が多いでしょう。

お客様意識とは、お客様のように、なんでも他の人にやってもらおうとする意識のことです。与えられた仕事はこなしますが、それだけで十分と考えている傾向があります。

また、お客様のような考え方なので、チームで仕事をしていて自分の仕事を周囲の人がフォローしてくれても、感謝の気持ちも持てないことが多いでしょう。

被害者意識は、自分がきっかけで仕事でのトラブルなどが起こっても、責任感を持っていないので、逆に被害者のように振る舞います。いい訳をしながら、周囲の人に責任を押しつける傾向があります。

当事者意識を持っていない人の特徴

仕事における3つの意識の違いから、ビジネスにおいて、当事者意識を持てていない人には、次のような特徴がみられます。

 

  • 誰かが何とかしてくれると思っている
  • なんでも他人事と考える
  • 受動的になる
  • いい訳、責任逃れをする
  • 失敗してもなんとかなると思っている
  • 自分はできないと思いこんでいる
  • 最後までやり遂げようとしない

 

仕事で当事者意識を持たせる4つの方法

以下では、お客様意識や被害者意識で仕事をしている人に、当事者意識を持たせるための方法を、4つ紹介いたします。

当時意識を待たせるために関係性と必要性を示す

当事者意識がないのは、そもそも組織を理解していない可能性もあります。
関係性とは、自分が組織の中のどの一端を担っているか、他の部署との関りなどについてのことをさします。関係性を把握、理解すると、自然と責任を感じられるようになる人もいるでしょう。

また、その人がいないと仕事が進まない、チームの中での重要性を伝えるのも有効です。自尊心をくすぐり、物事に対して積極的になれるような環境を作ってあげるのです。簡単に言うと、ほめて、おだてるともいえます。

当事者意識を持たせるために責任を明確にする

組織の関係性や必要性を理解しても、責任は上司にあると考える人もいます。
ですから、個人の責任を明確に伝えることも重要です。

わかりやすいように担当者を決めて、必要に応じ、担当者を明記した企画書や計画書、チェックリストなどを活用するとよいでしょう。視覚でも明確に責任のありどころがわかり、いい訳や責任逃れができなくなります。

当事者意識を持たせるために細かな指示を与える

細かな指示を与えることは、受動的にしか仕事ができない人に有効な方法です。責任を明確にする名指しだけでなく、仕事の目的や求められる成果、それにかけられる時間や締め切り、また目標など、できるだけ詳細な指示をします。

なにかに失敗してしまうと、自分にはできないと思い込む傾向もあるので、成功体験ができるような環境を作り、当事者意識を少しずつ育てていきます。

当事者意思を持たせるために失敗についても考えさせる

自分のせいじゃないと責任逃れをする人には、フィードバックが大切になります。失敗について、そのプロセスを一緒に振り返りましょう。そのときには失敗を責めるのではなく、なにか褒めるところを見つけて褒めてあげる事が重要です。

失敗に対しては、丁寧にフィードバックをし、悩みを聞いたり、必要に応じ助言しましょう。そうすることで、たとえ失敗したとしても、公平に評価されていることが伝わり、自尊心を高められます。

「当事者意識」の英語表現

当事者意識の英語表現は、一般的には

sense of ownership
とされています。

ownership
には、所有者や所有権の意味があります。

責任、公約、約束などの意味がある
commitment
を使うのもよいでしょう。

sense of commitment
は、ネイティブスピーカーもよく使う表現です。

「当事者意識」についてのまとめ

  • ビジネスでの当事者意識とは、仕事やプロジェクトに自分が関わっていると意識を持つことを指します。
  • 当事者意識を持つことで、仕事などが自分事になり、パフォーマンスをあげることができます。
  • 仕事で当事者意識を持てていない人は、お客様意識や被害者意識で仕事をしていると言えます。
  • 当事者意識を持っていない人の特徴は、誰かが何とかしてくれると思っている、なんでも他人事と考える、受動的になる、言い訳、責任逃れをする、失敗してもなんとかなると思っている、自分はできないと思いこんでいる、最後までやり遂げようとしないなどがあります。
  • そんな人に当事者意識を持って仕事をしてもらうには、関係性と相手の必要性を示す、責任を明確にする、細かな指示を与える、失敗についても考えさせるの4つの方法があります。
  • 当事者意識の英語表現は、sense of ownershipが一般的ですが、意味合いからするとsense of commitmentもよいでしょう。