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「冥利に尽きる(みょうりにつきる)」は、ビジネスシーンや挨拶文などで目にする表現ですが、正しく使えている人は意外と少ないかもしれません。本記事では、「冥利に尽きる」の意味・使い方・語源・類語・英語表現まで、図解や会話例を交えて詳しく解説します。
1. 「冥利に尽きる」の意味と正しい使い方
「冥利に尽きる」とは、「その立場にいる者としてこれ以上ないほど幸せを感じること」を表す表現です。金銭的報酬とは異なる、精神的・職業的な恩恵を受けた時に使います。
使い方 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
役者冥利に尽きる | 俳優としての幸せ | 主演作が映画賞を受賞して、役者冥利に尽きます |
教師冥利に尽きる | 教え子との信頼関係 | 生徒たちに慕われ、教師冥利に尽きる |
社員冥利に尽きる | 社内での評価 | 社長から表彰され、社員冥利に尽きます |
2. 図解:冥利と役得の違い

冥利は立場から生まれる精神的恩恵であるのに対し、役得は偶然の立場を利用した利益を指します。接待や物品提供などの「おいしい話」は冥利ではなく役得です。
3. 語源:「冥利」は仏教の因果応報に由来
「冥利」は仏教思想の「因果応報」に基づき、善行を積むことで思いがけず得られる仏の加護を意味していました。それが転じて、現代では職業や立場によって得られる「ありがたい思い」を表すようになりました。
4. 会話例|ビジネスシーンでの使い方
A:「プロジェクトが無事成功して、社長から直々にお礼を言われました」
B:「それはまさに社員冥利に尽きますね!」
上司:「こんなに多くのお客様に喜ばれるとは、作り手冥利に尽きるよ」
部下:「お客様の声が一番の励みですね」
5. 類語表現と使い分け
- 冥加に余る:ありがたすぎる → 冥利よりやや謙遜的
- 願ってもない:幸運が思いがけず舞い込む
- 身に余る:自分には過分な待遇
- 幸甚(こうじん):大変ありがたい(ビジネス文書向け)
6. 英語で「冥利に尽きる」は?
直訳では「to get more blessings than one deserves」ですが、一般的には以下のような表現が自然です。
- I feel truly honored.(本当に光栄です)
- It means the world to me.(とても感慨深いです)
- I’m blessed as a teacher/engineer.(教師/技術者冥利に尽きます)
7. Q&A:よくある疑問
- 「冥利に尽きる」と「役得」の違いは?
- 「冥利」は立場による精神的な恩恵、「役得」は偶然的・立場利用の物理的利益を意味します。
- 冥利に尽きるは日常会話でも使える?
- ややフォーマル寄りの表現で、ビジネスや挨拶文、感謝の気持ちを表したい場に適しています。
- 「冥利に尽きる」への適切な返し方は?
- 「こちらこそお役に立てて幸いです」や「○○様のご尽力の賜物です」など、感謝と敬意を伝える返答が良いでしょう。
まとめ
「冥利に尽きる」は、自分の立場に感謝する最大限の気持ちを表す言葉です。感謝や敬意、喜びを丁寧に伝えることで、相手に誠意が伝わる表現です。TPOに合わせて適切に使いましょう。