「明るみに出る」とは?よくある間違いから正しい例文まで

※本サイトはプロモーションを含んでいます。

この記事では「明るみに出る」の意味や使い方について解説いたします。日常会話やビジネスシーンなど幅広い場面でよく見聞きする表現ですが、その意味や使い方については曖昧だという人もいるかもしれません。

そこで今回は「明るみに出る」のよくある間違いや似た表現、例文なども含めてまとめました。この記事の中で少しでも参考になるような内容があれば幸甚です。

「明るみに出る」の意味 | 出る?なる?

「明るみに出る」という表現と「明るみになる」という表現の2つが日常会話やネット記事などで混在しています。これではどちらが正しいのかよく分からず、困惑してしまうことでしょう。

そこでこの項目では「明るみに出る」とはそもそもどんな言葉か、明るみに「出る」と「なる」のどちらが正しいのかをピックアップしています。それぞれ順番に確認していきましょう。

「明るみに出る」とは何か?

「明るみに出る」とは「隠されていたことが公になる」という意味の慣用句です。

「明るみ」とは「明るい」の語幹に場所を表す接尾語「み」がついた名詞で、「明るいところ」や「表立ったところ」といった意味があります。

暗いところや隠されたところでは見えなかったものも、明るい場所では見えるようになるので上記のような意味があるというわけです。隠されていたものが表に出てくるというニュアンスであることから、一般的には良い行いよりも悪い行いに対して使用されます。

なぜなら隠すという行為は後ろめたいことがあるからだということがほとんどだからです。後ろめたいことがなければ、わざわざ隠すようなことをする必要もないでしょう。

明るみに「出る」?「なる」?

「明るみに出る」と「明るみになる」という表現が混在していますが、正しくは「明るみに出る」です。「明るみ」とは「明るいところ」という意味なので、「明るみに出る」で「明るいところに出てくる」という意味として使えます。

逆に「明るみになる」では「明るいところになる」という意味になるので不自然です。「明るみになる」という表現が使われだしたのは、「明るくなる」や「明らかになる」という言葉と混同しているからかもしれません。

「明るみに出る」と「明るみになる」は間違いやすい日本語表現の一つだとされています。「明るみ」という言葉の意味を理解した上で覚えると、「明るみに出る」が正しいということが分かりやすいかもしれません。

「明るみに出る」とよく似た表現

「明るみに出る」には様々なよく似た表現があります。しかしながら、それぞれ微妙に異なる点があることに注意が必要です。

そこでこの項目では「明るみに出る」とよく似た表現の違いについてピックアップしました。それでは一つずつ確認していきましょう。

「発覚する」との違い

「発覚する」とは「隠していた悪事や陰謀などが公になること」という意味です。一見すると「明るみに出る」と同じように感じられるかもしれませんが、微妙にニュアンスが異なります。

それは「発覚する」は隠していたことが悪事や陰謀などであるのに対し、「明るみに出る」は隠していたことが必ずしもそうではないという点です。例えば相手を思ってついた嘘などは「発覚する」ではなく「明るみに出る」が適切な表現だといえます。

もちろん隠していた内容が悪事や陰謀などであった場合でも「明るみに出る」を使うことが可能です。細かい違いではあるかもしれませんが、この際に違いを理解しておきましょう。

「露見する」との違い

「露見する」は「秘密や悪事などが表に出ること」という意味があります。したがって「発覚する」と「露見する」はほとんど同じ意味があるといっても過言ではありません。

そのため「明るみに出る」と「露見する」の違いも同様で、隠していた内容が悪事や陰謀などに限定されるかどうかです。限定される場合は「露見する」、されない場合は「明るみに出る」を使います。

このように似ている言葉ではあっても、細かく見ていくと明確な違いがあるというケースは少なくありません。微妙な違いだからこそ、はっきりと区別できるように意識しておく必要があります。

「表面化する」との違い

「表面化する」とは「それまで知られていなかったり隠れていたことが表に出るようになる」という意味です。それまで知られていなかったことが知られるようになるという点においては、「明るみに出る」と「表面化する」は共通しています。

したがって「明るみに出る」と「表面化する」はほとんど同じ意味がある言葉です。そのためあまり細かく使い分ける必要はないかもしれません。

その時々の気分に応じて、自由に使い分けると良いでしょう。

ビジネスシーンでの「明るみに出る」の使用例

「明るみに出る」はビジネスシーンでも使われることがある表現です。そこでこの項目では具体的なビジネスシーンでの「明るみに出る」の使い方を、使用例を添えて取り上げました。

ビジネスシーンでも様々な「明るみに出る」場面があるため、そのような場面を想起しながら確認していきましょう。

プロジェクトの問題点が「明るみに出る」場合

ビジネスの現場では数多くのプロジェクトが稼働しています。しかしながら、それらのプロジェクトの中には問題点がある場合も少なくありません。

そういった場合にも「明るみに出る」という表現が使われます。具体的には、以下の例文をご参照ください。

例文
  • このプロジェクトを実現するためには、予算が足りないという事実が明るみに出た
  • 当社が掲げる一大プロジェクトは、どうしてもスケジュールが合わないという難点が明るみに出た
  • プロジェクトを実行する前に問題点が明るみに出ると、早い段階で解決策を練ることができる。

新商品の開発秘密が「明るみに出る」瞬間

新商品の開発は、各企業が隠しておきたい秘密であることが多いでしょう。それほど各社は新商品に対して神経を使っているのです。

新商品の開発秘密が表に出てしまうとは、かなりインパクトがある出来事だといえます。その点を踏まえた上で、以下の例文を確認していきましょう。

例文
  • 当社のパソコンがコンピュータウイルスに感染し、社運を賭けた新商品の開発秘密が明るみに出てしまった
  • 新商品の開発秘密が明るみに出ることがないよう、情報管理は徹底している。
  • 新商品の開発秘密が明るみに出ると、当社は致命的な傷を負うことになる。

企業不祥事が「明るみに出る」時

企業による不祥事は日常的にニュースで取り上げられています。そして企業の不祥事は大体の場合において意図的に隠そうとしていたものが表に出たというケースです。

したがって企業の不祥事は「明るみに出る」という表現が用いられやすいといえます。それでは以下の例文を一つずつご確認ください。

例文
  • あの会社は産地を偽装していたという不祥事が明るみに出た
  • どんなに巧妙に隠そうとしても、不祥事はいずれ明るみに出るものだ。
  • 不祥事が明るみに出ると、株価が暴落するなど企業活動に大きく影響が出る。