ニュースや新聞で、生活実態や暮らしぶりのバロメーターとしてよく見聞きする「世帯年収」。そもそもの意味や最近の平均世帯年収額、そして子育て世代や高齢者世代などの傾向について紹介します。

世帯年収とは

世帯年収とは、「同一世帯で生計をたてる家族の年間合計収入」を指しています。家族の同居、別居に関係なく、同じ家計で生活する世帯が単位です。データ的には、毎年実施される厚生労働省の「国民生活基礎調査」の「各種世帯の所得等の状況所得」が一般的に使われます。
(平成28年「国民生活基礎調査の概況」)

全世帯年収の平均は545.8万円

平成28年度の同調査によると、平成27年の全世帯年収の平均は、545.8万円です。ここ10年間の推移を見てみると、だいたい550万円前後で推移していてそんなに大きな変化はありません。

これを世帯主の年齢別にみると、50歳代(50~59歳)の743.9万円を最高に、以下、40歳代671.1万円、30歳代562.3万円、20歳代343.5万円と逓減します。また、60歳代は531.0万円、70歳代は405.3万円と平均を下回ります。

世帯年収の分布状況

■世帯年収500万円以下が全体の56.9%

中でも多いのが、100万円台13.4%、200万円台13.7%、300万円台13.2%、400万円台10.4%で、100万円以下の6.2%を含めると合計が56.9%となります。これは、半分以上の人たちが世帯年収500万円以下ということがわかります。これは、「中央値」という指数にあらわれます。

■「中央値」が428万円

中央値は「所得を低いものから高いものへと順に並べて2等分する境界値」を指します。この数値は、428万円です。平均世帯年収545.8万円と差が出るのは、高収入の人が多くて平均年収額が上に引っ張られた結果です。調査では、2000万円以上が1.3%とありますが、何億円以上も当然含まれています。

各世帯の年収状況

世帯年収の額は世帯によって変わってきますが、それを具体的に2つの特徴的な世帯で見ていきます。

「子育て世代」の世帯年収

子育て世代は、調査では「児童のいる世帯」と「母子世帯」の2つに区分されています。児童のいる世帯の世帯年収は707.8万円です。さきほどの平均や中央値より圧倒的に高い数値ですが、共働き、その他の方法で、これぐらいの世帯年収がないとやっていけないというのが見えてきます。

また、「母子世帯」は文字通り、収入源が限られるため270.3万円という厳しい結果になっています。

「高齢者世代」の世帯年収

高齢者世代とは、65歳以上の人のみ、もしくはここに18歳未満の未婚の人を加えた世帯のことです。(世帯主が65歳の世帯とは意味が異なります。)全世帯年収の平均額がそれほど上下しない中で、高齢者世帯の年収は27年度は、前年比が+3.7%と増え、308.4万円となっています。

年収額自体は平均年収の半分程度ですが、65歳以降の人口増と現役で働き続ける人が増えている結果といえます。

まとめ

・世帯年収は「同一世帯で生計をたてる家族の年間合計収入のこと」です。

・厚生労働省の平成28年度「国民生活基礎調査」の「各種世帯の所得等の状況所得」によれば、平成27年の全世帯年収の平均は、545.8万円です。

・年収額別の分布では、年収500万円以下が56.9%に達することがわかります。これは、中央値が、428万円ということからもわかります。

・世帯別の特徴として、「子育て世代」は707.8万円ですが共働きするなど、これぐらいの収入確保がないとやっていけない現実を示しています。

・高齢者世代は308.4万円と平均より大きく下回りますが、伸び率は3.7%増え、働くシニア世代の増加を反映しています。