成人すると義務づけられている国民年金ですが、その際に発行されるのが「年金手帳」です。青やオレンジ色の年金手帳が発行されます。普段使うことはあまりありませんが、非常に重要な手帳です。

・年金手帳とはそもそも何か
・年金の種類
・年金手帳を紛失した場合の対応

上記の点を中心に年金手帳について解説いたします。

年金手帳とはそもそもなにか

日本年金機構によると、年金手帳とは以下の通りです。
国民年金、厚生年金に加入した際に発行される、各人の基礎年金番号が記載された手帳のことです。年金の各種届出の際に必要となります。

基礎年金番号・年金証書とは

●基礎年金番号
1997年1月から導入された1人に1つ与えられた年金番号のことです。転職などにより国民年金、厚生年金、共済組合など、どの種類の年金制度に加入していても変更はなく、一生同じ番号を使います。

●年金証書
年金は受ける条件が整っても自動的に支給されるわけではありません。手続きが必要で、厚生労働大臣の承認を受けて初めて年金が支払われます。年金を受ける権利の証明として交付されるのが年金証書です。

年金証書には自分の基礎年金番号が記載されて、年金受給後に各種届出をする際にも必要となります。

何歳でもらえるのか

年金手帳は国民年金や厚生年金に加入した際に交付されます。20歳になり、国民年金を支払う場合は20歳に、学生の間の国民年金を延長して支払う場合は、社会人になって厚生年金に入ったときに、年金手帳が交付されます。

厚生年金とは

厚生年金とはは企業で勤めている人を対象に加入する年金の種類です。厚生年金が適用されるかどうかは事業所の大きさにもよりますが、ほとんどの企業では従業員を厚生年金に加入させる義務が生じます。

国民年金にも自動的に加入しており、上乗せ年金として厚生年金を支払います。その分リターンも多くなります。

●被保険者
厚生年金保険に加入している会社や工場など適用事業所に勤めている従業員で70歳未満の人は国籍や性別、年金の受給の有無に関わらず、厚生年金保険の被保険者です。

正社員以外でも企業と雇用関係にあり、1週間の所定労働時間及び1ヶ月の所定労働日数を超えている場合はパートタイマーやアルバイト、契約社員など雇用形態に関わらず被保険者となります。

派遣社員の場合は派遣先の企業ではなく、派遣元の会社と雇用関係が生じているため、派遣元の会社で適用される厚生年金保険の被保険者となります。

日雇い派遣や2ヶ月以内の就業の場合、被保険者とみなされない場合もあります。

国民年金とは

国民年金とはは日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人全てに加入が義務づけられている公的年金制度です。企業に属している人は厚生年金に切り替わっている可能性が高いのですが、この場合、自動的に国民年金にも加入しています。

国民年金の被保険者は3種類に分けられ、保険料の納め方が異なります。

●第1号保険者

農業や商業等に自営業の人や個人事業主、学生、フリーター、無職の人などが対象です。保険料が納められないときは、条件により、免除や納付猶予の仕組みがあります。

●第2号保険者

厚生年金保険の適用を受けている事業所に勤務している人が対象です。毎月のお給料から自動的に厚生年金分が天引きされており、国民年金に加入済みとなっています。

●第3号保険者

第2号保険者の配偶者で20歳以上60歳未満の人が対象です。年間収入が130万円以上で健康保険の扶養から外れる人は第3号被保険者の対象にはなれません。この場合、第1号保険者に変更されます。

第3号保険者に該当する人は国民年金保険料は配偶者が加入する年金制度で一括負担となっています。

年金手帳をもっていない 紛失した場合

年金手帳を普段から気にかけている人は少ないと思いますが、非常に重要なものです。企業に入社するときに年金手帳の提示を要求されることがあります。これは、企業側で従業員を健康保険と厚生年金に加入させる必要があり、基礎年金番号を知る上で重要な書類となるためです。

しかし、いざ提出を求められたとき年金手帳をもっていない、もしくは無くしてしまったという人もいるかもしれません。そのときに考えられる理由は以下の2つです。

実家に保管している

一番多いのが実家に置いたままになっているパターンです。20歳の時に実家に年金手帳が送られてきて、家族がそのまま管理しているパターンです。

大学生や社会人になって、家族と離れて暮らしている場合、年金手帳を見た記憶も持っていた記憶もない、という場合があります。年金手帳は年金制度に加入したときに一人あたり必ず一冊配布されるものなので、元々もらっていない、という事はあり得ません。

したがって、年金手帳の行方が分からないとき、実家に置いたままというケースが考えられます。

前の職場に預けたまま

会社によっては年金手帳を手続きの際に使用し、そのまま会社で保管する場合があります。退職したときに、退職手続きを行いますので、離職票とともに年金手帳を返却してくれるところがほとんどです。しかし、たまに忘れてしまうこともあります。そうした場合、自分で持っていたはずの年金手帳を紛失したと勘違いする可能性があります。

前の会社に預けたままになっていないか、確認することも大切です。

年金手帳・再発行の手続き

万が一、年金手帳を紛失してしまったとき、もしくはき損(破損、汚れてしまった)してしまった場合は手続きをして再発行してもらうことができます。

再発行できる場所

被保険者の種類によって管轄する場所が異なります。日本年金機構によると、再発行できる場所は以下の通りです。

●国民年金第1号被保険者
住所地の市区町村役場

●厚生年金保険、または船員保険の被保険者
勤務する事業所を経由して、事業所の所在地を管轄する年金事務所

●国民年金第3号被保険者
配偶者の勤務する事業所の所在地を管轄する年金事務所

再発行に必要なもの

・年金手帳再交付申請書
日本年金機構のHPからダウンロードできます

・(き損の場合)年金手帳自体も必要になります

まとめ

・年金手帳は国民年金や厚生年金に加入した際に発行される基礎年金番号が書かれた手帳のこと
・年金手帳は年金加入時にもらえる
・国民年金は国内の20歳〜60歳未満の人全員に加入が義務づけられている
・厚生年金は企業に勤めている人の多くが加入し、国民年金にも自動的に加入している
・年金手帳を万が一紛失した場合は再発行できる