この記事では「行政書士試験」の独学について解説いたします。
費用や時間の関係などで「行政書士試験」の勉強を一人でしている、あるいはしようと思っているという人もいるでしょうが、その場合どのように進めていけば良いのかよく分からないという意見もあるかもしれません。
そこで今回は「行政書士」の試験は独学でも合格可能か、独学で勉強するメリットやデメリット、合格に必要な勉強時間の目安なども合わせてピックアップしました。
この記事が「行政書士試験」を独学する上での参考になれば幸いです。
目次
行政書士試験は独学でも合格可能?無理?
「行政書士試験」について触れる前に、まずは「行政書士」について確認しておきましょう。
「行政書士」は1951年(昭和26年)に成立した「行政書士法」により誕生した「国家資格」で、国民にとって最も身近な「街の法律家」とも言われています。
「行政書士」の仕事は大きく分けて以下の3つに分類できるでしょう。
②その申請を代わりに行う「許認可申請の代理」
③クライアントからの相談を受け、アドバイスを行う「相談業務」
「行政書士」は国民と行政のパイプ役を担う法律の専門家として、近年ますます活躍の場が広がっています。
その一方で、例年の合格率が数%〜約15%程度で推移しているなど、その資格を取得するのは容易ではありません。
しかしながら近年は参考書や学習用の動画などが充実していることもあり、独学での「行政書士試験」合格はきちんと勉強さえすれば十分可能です。
したがって「行政書士試験」の独学での合格はそれなりに難しいことではあるが、きちんと対策すれば大いに可能性があるといえるでしょう。
行政書士試験を独学で勉強するメリット・デメリット
「行政書士試験」を独学で勉強することは、メリットもあればデメリットもあります。
それらを踏まえて独学にするか、資格取得の予備校に通うなどするかを判断するのが得策かもしれません。
この項目では、独学で勉強するメリットとデメリットを以下にまとめました。
独学で勉強するメリット
「行政書士試験」を独学で勉強するメリットとしては、おもに以下の2つが挙げられるでしょう。
2.自分のペースで勉強できる
まずは資格取得の予備校などに払うお金が発生しないので、費用を大きく抑えられるのが大きなメリットです。
難関試験であることを考えると通学が長期化し、その分支払うお金も増えてしまうことは十分あり得ます。
その点独学であれば参考書代や学習用動画代などで済むので経済的だといえるでしょう。
また時間や場所を選ばず、自分のペースで学習を進められるというのもメリットです。
仕事の都合などでなかなか予備校などに通学ができないという人でも、独学であれば自分のタイミングで勉強をすることができます。
独学で勉強するデメリット
独学にはメリットだけではなく、デメリットも存在します。
「行政書士試験」を独学で勉強するデメリットとしては、以下のようなものが考えられるでしょう。
2.孤独感と戦いながら勉強しなければならない
予備校などに通学していれば、授業の合間などに講師を捕まえて直接質問することができます。
独学であればそのようなことができないので、自分で調べるなどする必要があります。
そうすると予備校などで教えてもらう場合と比較して時間がかかってしまうばかりか、間違ったことを覚えてしまう恐れまであるのです。
したがってその分時間を取られたりすることはデメリットだといえます。
また独学では誰かと励まし合って勉強するということもできません。
予備校などでは同じ目標に向かって頑張る仲間がいるわけですから、その存在が励みになるという人もいることでしょう。
それに対して独学では、自分一人で試験と向き合っていく必要があります。
その為一人でもめげずにやり抜くだけの精神力が求められるというわけです。
行政書士試験合格に必要な勉強時間の目安
「行政書士試験」は法令科目の配点が8割を超えるので,法律知識を必要とする資格の有無や,法律系の資格取得者であるかによって合格までに必要な学習時間には非常に個人差が生じます。
例えば宅建資格の取得者であれば、権利関係(民法)の基礎知識があるのでその分は学習時間が少なくて済むというわけです。
このような法律関係の知識がない法律初学者が予備校の授業や通信講座などを利用しつつ「行政書士試験」に合格するのに必要な学習時間の目安は600時間程度とされています。
内訳は講義に200〜300時間程度,復習に300〜400時間程度です。
また法律書学者が独学をするのであれば800時間~1000時間程度の学習時間の確保が必要と言われています。
出題範囲が広く記述式もある「行政書士試験」を独学で進めるのであれば,頻出箇所を踏まえた効率的な学習方法,「行政書士」に適した教材選びが必須といえるでしょう。
なぜなら独学者は、こういった情報収集に相当時間を取られる為です。
行政書士試験独学のポイント・勉強法
「行政書士試験」を独学で進めていく上では、ポイントや効率的な勉強法を抑えておくことが非常に重要です。
この項目では、それらの点について2つご紹介します。
配点の大きい「行政法」と「民法」を押さえる
「行政書士試験」に限ったことではありませんが、配点の大きい分野をしっかりと押さえるのは鉄則です。
「行政書士試験」の場合、配点の大きい「行政法」と「民法」の対策をしっかり練っておく必要があります。
「行政書士試験」は筆記試験(マークシート方式・記述あり)、試験時間は3時間です。
出題形式は「行政書士の業務に関し必要な法令等」として択一式(多肢選択式を含む)及び記述式、「行政書士の業務に関連する一般知識等」が択一式という構成になっています。
その中で行政法は5肢択一式が19問、多肢選択式が2問、記述式が1問と点数の高さも出題形式のバリエーションの多さも群を抜いている科目です。
行政法を制するかどうかが行政書士の合否を大きく左右するといって良いでしょう。
行政法は対象となる法令の数が多く,憲法や民法に比べてとっつきにくい科目です。
しかし一旦狭い間口をくぐり抜ければ,一番得意科目になりやすい科目ともされています。
また民法は5肢択一式が9問(36点)、記述式が2問(40点)の出題です。
その為配点が300点満点中76点と行政法(112点)に次いだ配点となっており,「行政書士試験」において民法は合否を左右する重要科目といえます。
また近年「行政書士試験」の法令等科目は難化傾向であり,民法は特に難化傾向が顕著です。
その為、効率的な学習と対策が必要だとされています。
過去問を中心に何度も問題数をこなす
全ての資格試験に共通する鉄則は「過去問に始まり過去問に終わる」です。
そのように言われるのには、きちんとした理由があります。
「学習した内容がきちんと頭の中に入っているかを確認する為」というのは間違いではありませんが、過去問は情報源として活用する為にあるのです。
出題者の立場からすると、過去の出題傾向から大きく外れた出題はしにくくなります。
したがって「過去問には試験情報が詰まっている」と考え、過去問を中心に何度も問題数をこなすのは効果的だというわけです。
行政書士試験独学におすすめのテキスト3選
「行政書士試験」を独学で進めていくには、より良い教材を選定することが非常に重要です。
どのような教材を使うかによって、学習効率などが大きく変わってくることが考えられます。
そこでこの項目では、おすすめのテキストを3つピックアップしました。
うかる!行政書士シリーズ
一つ目は伊藤塾の「うかる!行政書士」シリーズです。
「うかる!行政書士」シリーズでは基本テキスト、分野別過去問題集、入門テキスト、要点整理テキスト、予想問題集と、全部で5種類がラインナップされています。
ただし必ずしも全ての教材を購入する必要はありません。
基本テキストと分野別過去問題集は必須として、あとは必要に応じて購入すれば良いでしょう。
元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術
「元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術」は法を作っていた人だから書ける、初学者の視点に立った入門書です。
法律を初めて学ぶ人は「法律用語が理解できない」「勉強方法が分からない」といった、「そもそも」という点で壁に当たります。
それらを払拭する為分かりやすさに徹底的にこだわっているので、一から勉強をする人にもおすすめです。
行政書士過去問マスターDX
「行政書士過去問マスターDX」では、過去5年分の本試験問題を法律別・項目別に収録しています。
また多肢選択式・記述式については過去10年以上分を掲載しているので、過去問をしっかり対策するのに有用です。
なお改訂の年度によって上記の掲載年数も多少変動することがあるので、その点は留意した方が良いかもしれません。
まとめ この記事のおさらい
・「行政書士試験」の独学での合格はそれなりに難しいことではあるが、きちんと対策すれば大いに可能性があるといえる
・「行政書士試験」を独学で勉強するメリットとしては、費用を抑えられる、自分のペースで勉強できるなどが挙げられる
・「行政書士試験」を独学で勉強するデメリットは、分からないことがあってもすぐに解決できない、孤独感と戦いながら勉強しなければならないといったことが考えられる
・法律関係の知識がない法律初学者が予備校の授業や通信講座などを利用しつつ「行政書士試験」に合格するのに必要な学習時間の目安は600時間程度とされている
・「行政書士試験」独学のポイント・勉強法としては配点の大きい「行政法」と「民法」を押さえる、過去問を中心に何度も問題数をこなすといったことが挙げられる
・「行政書士試験」独学におすすめのテキストは「うかる!行政書士シリーズ」や「元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術」、「行政書士過去問マスターDX」などがある
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