この記事では「ドローン」の資格について解説いたします。

近年テレビやネットニュースなどでよく耳にする「ドローン」ですが、その資格についてはあまりよく分かっていないという人もいることでしょう。

そこで今回は「ドローン」は資格なしでも飛ばせるのか、民間資格や国家資格の種類なども合わせてピックアップしました。

この記事を通して「ドローン」の資格に対する理解が深まれば幸いです。

ドローンは資格なしでも飛ばせる?


「ドローン」とは「無人で遠隔操作や自動制御によって飛行できる航空機の総称」です。

「ドローン」を飛行させる為に取得および習得が義務付けられている免許や資格は特にありません。

つまり「ドローン」専用の免許や資格がなくても、誰でも自由に「ドローン」を飛行させることができるのです。

しかしそれはあくまで「飛行させる為」の免許や資格であり、誰もが「好き勝手に」「どこでも」飛行させられるという訳ではありません。

その点については後の項目にて詳しく解説していきますが、航空法で規制されていたり各自治体が定めている条例によって規制されていたりします。

「ドローン」を飛行させる前には「ドローン」を規制している法律や条例をしっかり身につけておくことが必要です。

2022年、国が認証する「操縦ライセンス」が新設予定

日本では2022年に、国が認証する「操縦ライセンス」が新設予定です。

その発端になったのは2015年11月、当時の安倍首相による「ドローンを使った荷物配送を可能とすることを目指します」という発言でした。

その後「小型無人機の環境整備に係る官民協議会」にて「小型無人機の利活用と技術開発のロードマップ」が提言されました。

この提言によって2022年度を目処にレベル4(都市部などの有人地帯での補助者なし目視外飛行、「都市部におけるドローン物流」などがあたる)を実現する、という計画に基づいて様々な分野が動いています。

新設される「操縦ライセンス」もその一つだというわけです。

現在「有人地帯での補助者なし目視外飛行」は禁止されており、レベル4の実現は新たな「ドローン」飛行の社会実装だといえます。

厳格に「ドローン」飛行の安全性を担保する為の仕組みが必要になりますが、今までのように安全を担保するために個々に厳格な審査を重ねていては、レベル4の飛行を中心とした多くのサービスを広く継続的に実施する阻害ともなりかねません。

そこで「機体認証」「操縦ライセンス」「運航管理の遵守事項」という航空安全三原則(機体の安全・操縦の安全・運用体制の安全)に基づいた3つの分野の制度を創設することになりました。

必要な安全性を担保するとともに手続きの簡素化を図ろることが狙いです。

ドローン民間資格の種類

雇用契約書
「ドローン」の民間資格には様々なものがあり、取得の流れや費用なども異なります。

そこでこの項目では、「ドローン」の民間資格として4つ取り上げました。

JUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)

JUIDAは日本で初めて認定スクール制度を開始した団体です。

全国にJUIDA認定スクールを構えており、好きな認定スクールでJUIDAの認定資格を取得する為のカリキュラムを受講できます。

JUIDAの認定資格は「無人航空機操縦技能」と「無人航空機安全運行管理者」の2種類です。

JUIDA認定スクールで所定のカリキュラムを修了し、試験に合格することで各認定証の発行を申請することができます。

JUIDA認定資格は主に個人向けで、20歳以上であれば「ドローン」の飛行経験などを問わず誰でも受講することが可能です。

各認定スクールに直接申し込むのですが、スクールによって開催日程や場所、費用や受講スケジュールなどが異なるので確認した方が良いでしょう。

座学では概論や法律、気象から点検整備、安全管理やリスク管理まで幅広く取り扱います。

実技では離陸やホバリングといった基礎的なものから、GPSなしや自律航行まで習得可能です。

なお安全運行管理者の場合は目視外飛行や夜間飛行、物件投下飛行なども学びます。

試験に合格するとJUIDAの定める流れに沿って証明証を申請し、発行してもらえるというわけです。

操縦技能証明証の申請費用は20,000円、安全運行管理者証明証の申請費用は15,000円となっていますが、申請にはJUIDA個人会員への入会が必須となっています。

JUIDA個人会員の入会費、年会費は以下の通りです。

正会員:入会金60,000円/年会費10,000円
準会員:入会金5,000円/年会費5,000円

正会員と準会員の違いは、JUIDA社員総会における議決権があるかないかです。

DPA(一般社団法人ドローン操縦士協会)

DPAが行っているドローンの認定資格には「ドローン操縦士回転翼3級」「ドローン操縦士回転翼3級インストラクター」の2種類があります。

「2級」「1級」「整備士資格」といった資格も近い内に公開されるかもしれません。

現行の「ドローン操縦士回転翼3級」を取得すると農薬散布や映像コンテンツの為の空撮、橋梁や送電線等のインフラ点検といった現場で活かせる技術や知識が身につきます。

DPAも全国に認定スクールを構えており、各スクールでカリキュラムを受講可能です。

DPAの「ドローン操縦士回転翼3級」は15歳以上、視力や色覚のほか身体的な要件などがありますが、「ドローン」の操縦初心者でも受講することができます。

「ドローン」の飛行時間10時間以上を有することという要件もありますが、これはDPA認定校で別の講習を受けてクリアすることも可能です。

一方「ドローン操縦士回転翼3級インストラクター」は「ドローン操縦士回転翼3級」の資格を持っていないと受けられません。

こちらは18歳以上、50時間以上の飛行経験などハードルが高くなっています。

DPA認定校に直接申し込み、DPAが定めるカリキュラムを修了した上で筆記と実技両方の試験に合格した後オンライン講座を受講、修了すると認定証の申請が可能です。

上記いずれの資格も申請費用は15,000円、以降2年ごとに更新料として9,000円が必要になります。

DJI CAMP(DJI JAPAN株式会社)

DJI CAMPはDJIの「ドローン」をより正しく安全に使いこなせるようになる為に、DJI JAPAN株式会社が企業向けに独自に開催しているドローン操縦士養成プログラムです。

「ドローン」に関わる正しい知識と確かな操縦技術、安全に対する高い意識などを習得し、評価します。

筆記試験や実技試験、レポート作成などをクリアすると、「DJIスペシャリスト」としての認定証を発行してもらえるものです。

取得には「法人または個人事業主であること」「ドローンの飛行操縦経験が10時間以上あること」「DJI製品のマニュアルを熟知しており、ドローンを使った業務に従事できるレベルにあること」などの条件があります。

DJI CAMPの受講費用はインストラクター企業ごとに異なるため、確認が必要です。また、DJIスペシャリスト認定証の発行にかかる費用は16,200円です。

無人航空従事者試験(ドローン検定協会)

無人航空従事者試験(ドローン検定)は、ドローン検定協会が無人航空機を取り扱う従事者の知識レベルを客観的に評価し、その資質向上と周囲の方への理解を広めることを目的として実施する試験です。

筆記による試験で、1級~4級に分けて実施されます。

試験の内容は用語や機体の構造といった基礎知識から、飛行に関する特性、電気電子工学、航空力学、気象学、関連法規などを問う問題です。

4級(受験料3,000円)や3級(受験料5,600円)は誰でも受験できますが、2級や1級は1つ下の級を取得している必要があります。

ドローン操縦に関する国家資格

遵守
「ドローン」操縦に関する資格は、民間のものだけでなく国家資格もあります。

この項目では、2つの資格をピックアップしました。

第四級アマチュア無線技士

使用できる周波数帯は国ごとに規格が定められており、海外メーカーの「ドローン」の中には5.8GHzを使用するものもあります。

日本で5.8GHzを使用する際に必要となるのが第四級アマチュア無線従事者免許です。

公益財団法人である日本無線協会が開催している「第四級アマチュア無線従事者免許国家試験」に合格するか、一般財団法人日本アマチュア無線振興協会などが主催する講習会を受講した後に修了試験に合格すれば取得できます。

試験にかかる費用は試験申請書の用紙代120円、試験手数料4級4,950円です。

免許申請の際にかかる費用は申請書の用紙代170円、手数料2,100円で、養成講座や講習会などの受講料は1〜2万円程度が目安になっています。

第三級陸上特殊無線技士

陸上で無線局の無線設備に関する技術的な操作を行う際に必要となるのが「第三級陸上特殊無線技士免許」です。

身近な例ではタクシーに使われている無線の基地局において、設備など技術的な操作を行う際に必要になります。

「第三級陸上特殊無線技士免許」は次のように取得することが可能です。

・公益財団法人 日本無線協会が開催している国家試験を受けて合格する
・トライアロー株式会社などが開催している養成講座や講習会に参加して修了試験に合格する
・e-ラーニングを受講して修了試験に合格する

費用は国家試験を受ける場合は6,480円、その他の団体が主催する養成講習の受講料は2万5,000円程度が目安とされています。

まとめ この記事のおさらい

・「ドローン」を飛行させる為に取得および習得が義務付けられている免許や資格は特にない

・「ドローン」を飛行させる前には「ドローン」を規制している法律や条例をしっかり身につけておくことが必要

・2022年には国が認証する「操縦ライセンス」が新設を予定している

・ドローン民間資格の種類にはJUIDA(一般社団法人日本UAS産業振興協議会)やDPA(一般社団法人ドローン操縦士協会)などがある

・ドローン操縦に関する国家資格としては第四級アマチュア無線技士や第三級陸上特殊無線技士といったものが挙げられる