私たちは多くのモノに囲まれて生活していて、「デザイン」はモノの使い勝手や価値を決める大きな要素となっています。

この記事では、モノをデザインする仕事である「プロダクトデザイナー」について、仕事内容やなるための道のり、仕事に役立つ資格や活躍の場などを解説します。

普段私たちが目にするものをデザインした、日本の有名なプロダクトデザイナーの活躍についても紹介していきます。

プロダクトデザイナーとは

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プロダクトデザイナーは、ひとことでいうと製品のデザインをする仕事です。

なにかをデザインする仕事がデザイナーですが、デザイナーと呼ばれる仕事は実に幅広く存在します。ファッションデザイナー、ジュエリーデザイナーのように形のあるものをデザインするだけではなく、空間デザイナー、光のデザイナー、香りのデザイナーなど空間や場をデザインするデザイナーもいます。

プロダクトデザイナーは、形のあるモノのデザインをする仕事です。プロダクトデザイナーが手掛ける製品は多岐にわたり、文房具や雑貨、食器や調理器具、家電などの生活用品から、家具や業務用機器、自動車や航空機などの乗り物まで対象となります。

プロダクトデザイナーは、製品の見た目の美しさだけではなく、機能面や使い勝手、安全性を考慮してデザインを考えなくてはなりません。全てを満たしたうえで、手に取る人、目にする人がワクワクするようなデザインを考えるのが仕事です。

プロダクトデザイナーの仕事内容

プロダクトデザインは一人で行うこともあればチームを組んで行うこともあり、扱うものの規模感によって変わってきます。自動車や航空機など大型のものになると、デザインの完成までに数年を要する場合もあります。

プロダクトデザインの仕事は次のような流れで進んでいきます。

1.コンセプトの決定・ラフスケッチ
デザインに取り掛かる前に、クライアントとともに製品のコンセプトを考えます。
まずは市場調査や情報収集を行い、年齢や性別などのユーザーの属性、製品が利用されるシチュエーションなどからターゲットを決定し、マッチするようなデザインコンセプトを決めていきます。

コンセプトが決定したら、それを基にラフスケッチを起こします。ここまでの作業はデザインを決める大事な要素になるので、時間をかけてしっかり行います。

プロダクトデザインは、美しくかつ機能的であることが求められます。見た目のデザインだけでなく、使う人や場面をイメージして、使いやすく安全であることが叶うデザインでなければなりません。

2.デザイン・模型の作成
ラフスケッチを元に3DCADなどのソフトを使ってデザイン案を作成します。必要があれば模型も作成します。ここでは素材やカラーなども絞り込んでいきます。

3.デザインの決定
デザイン案をクライアントと協議し確定していきます。求める機能を満たしているか、コンセプトに合っているかなどを検討します。

デザインが決定したら設計、製作に入りますが、仕様上実現が難しいところが見つかったり、予算が見合わなかったりした場合には、デザインの修正を求められることもあります。

日本の有名なプロダクトデザイナー

私たちが普段目にするものの中には、有名なプロダクトデザイナーの手でデザインされたものも多くあります。
日本の世界的にも有名なプロダクトデザイナーにはどんな人がいるのかを、代表的な作品とともに紹介していきます。

▼深澤直人(ふかざわなおと)
深澤さんのデザインは生活にすっと馴染むシンプルさが基本にありながら、見た人を引き込むなんともいえない独特の存在感があるのが特徴です。

代表的なものには「au」のINFOBARシリーズ、家電ブランド「プラスマイナスゼロ」の家電や雑貨、「無印良品」の壁掛け式CDプレイヤーなどがあります。

家電や雑貨のイメージが強いですが、インテリアショップACTUSとマルニ木工が共同でつくった「AOYAMA」シリーズでは、テーブルやチェアなどの家具も手掛けています。

▼柳宗理(やなぎそうり)
2011年に亡くなっていますが、柳さんのデザインした曲線を活かした美しいデザインと機能性を兼ね備えた製品はその後も愛され続けています。

代表作ともいわれている「バタフライスツール」は、1957年にミラノ・トリエンナーレに招待出品し、金賞を受賞、1966年にはグッドデザイン賞を受賞しています。やかんや鍋、カトラリーなどのキッチングッズも多く手掛けています。

大きなものでは札幌冬季オリンピック聖火台、東名高速道路足柄橋も柳宗理さんのデザインです。

▼黒川雅之(くろかわまさゆき)
黒川さんは建築設計からプロダクトデザイン、インテリアデザインまで幅広く手掛けるデザイナーで、兄は有名建築家の黒川紀章(くろかわきしょう)です。

建築物では銀座くのや本店、G7カントリー倶楽部(旧大金ゴルフ倶楽部)のクラブハウスなどを手掛けています。

雑貨の代表作であるゴムとステンレスを融合させたGOMシリーズのデスクトレーは、これから生まれるデザインの手本となりうる、時代を超えてスタンダードであり続ける商品・建築・コンテンツ・サービスなどを表彰する「ロングライフ・ロングデザイン賞」を受賞しています。

▼鈴木啓太(すずきけいた)
1982年生まれ、多摩美術大学卒のプロダクトデザイナーです。
ビールを注ぐと黄金の富士山が現れるアイディアと美しさを兼ね備えた「富士山グラス」は、ミッドタウンが主催する「東京ミッドタウンアワード」を受賞しています。

鈴木さんの手掛けるデザインジャンルは幅広く、相模鉄道の鉄道車両デザインの実績もあります。

プロダクトデザイナーになるには

事案

芸術・美術系の大学や専門学校でデザインを学ぶ

プロダクトデザイナーになるのに特別な資格は必要としませんが、デザインの知識や技術を身につけるために、芸術・美術系の大学や専門学校で学ぶ人がほとんどです。

プロダクトデザイナーには、デザインの知識に加え、3DCADなどのソフトを扱うスキルやマーケティングの知識も必要です。
大学や専門学校では、スケッチや設計図を描く技術からソフトの使い方、商品企画の実践まで基本的な知識と技術を広く学ぶことができます。発表会やコンペの参加機会が豊富にあるのも学校で学ぶ利点のひとつでしょう。

デザイン事務所やメーカーに就職する

学校を卒業した後は、デザイン事務所やメーカーに就職するのがスタンダードな道です。

メーカーに勤めるプロダクトデザイナーは「インハウスデザイナー」と呼ばれ、自社の新製品などのデザインを手掛けます。

自社の商品のデザインをする仕事なので、デザインする製品の分野は限られてきます。いっぽうで、営業や設計、生産部門のスタッフとも深く関われるので、自分のデザインの誕生から製品化までを身近で体験できるのが魅力のひとつでしょう。

デザイン事務所で働く場合には、さまざまなクライアントの仕事を手掛けることになりますので、幅広い分野のデザインに関わることができます。

デザイナー同士の横の繫がりを作ることができるので、将来独立を考えている人にはよい環境といえるかも知れません。

働く環境としては、フレックス制の事務所も多く、インハウスデザイナーよりも自分で働く時間を調整しやすいといえるでしょう。ただ、メーカー勤務に比べて仕事がハードな場合が多く、締め切り前は仕事が深夜に及んだりすることもあるようです。

フリーランスとして独立する人も

デザイン事務所などである程度の経験を積んだ後に、フリーランスとして働く人も多くいます。
フリーランスのメリットは自分の得意な分野のデザインを手掛けられることですが、仕事を獲得するためには、自分をプレゼンテーションする力も必要になります。

プロダクトデザイナーに役立つ資格

雇用契約書
プロダクトデザイナーになるために、必ず必要な資格はありませんが、関連のある資格を2つ紹介します。

未経験であれば資格を持っていることで基本的な知識があることをアピールできますが、実際は資格よりもポートフォリオ(作品集)が転職などでは重視されているようです。

プロダクトデザイン検定(PD検定)

社団法人日本インダストリアルデザイナー協会が運営する検定です。試験は1級・2級ともに4択問題100問のCBT方式で実施されます。
受験資格は特に設定されておらず、全国のテストセンターでいつでも受験できます。

CAD利用技術者試験

一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する幅広い業界で認知されているCADの代表的な資格で、「2次元CAD利用技術者試験」と「3次元CAD利用技術者試験」があります。

2次元は1級・2級・基礎、3次元は1級・準1級・2級に分かれています。

プロダクトデザイナーの仕事はCADなどのソフトを扱うスキルが必須といえるため、取得しておいて損はないでしょう。

プロダクトデザイナーの年収

平均月収
インハウスデザイナーの年収は、新入社員で300万円程度、平均して700万円程度といわれています。
自社内にデザイナーを抱えるのはある程度大規模なメーカーが多く、安定した収入が見込めるでしょう。

デザイン事務所勤務の場合は、メーカー勤務に比べて給料が低いのが一般的で、おおよそ450万円程度といわれます。

フリーランスの場合は、担当する案件や実績で決まってくるため、一概にいくらとは言い難いところです。ヒット商品を手掛けるなど実績を積むことが、年収アップにつながるでしょう。

プロダクトデザイナーの勤務体系と休日

フリーランス
インハウスデザイナーは会社の就業時間に準じますので、たいていの場合、日中の勤務で土日祝が休みとなります。

デザイン事務所はフレックス勤務のところが多く、仕事が少ないときは自由がききやすい反面、締め切り前になるとハードな勤務になる場合が多いようです。

トレンドに敏感でなければならない職業なので、休日も情報収集やマーケティングに費やすデザイナーも多いでしょう。

プロダクトデザイナーの将来性

普遍的
ペン1本から建築物まで、デザインが関わらない製品は存在しません。近年はどのジャンルでも機能性とデザインを兼ね備えたものが求められます。

今後は環境と共存できるデザインや、ユニバーサルデザインを意識した製品などに力を入れる流れが予想され、プロダクトデザイナーの需要もはますます高まっていくのではないでしょうか。

プロダクトデザイナーがおもに勤める場所

休みなし
プロダクトデザイナーの働き方は大きく分けて、メーカーに勤務するインハウスデザイナー、デザイン事務所で働くデザイナー、フリーランスで働くデザイナーの3つです。

インハウスデザイナーは安定した雇用環境や企画から製品化までの一連の流れを目にすることができるのが利点です。

デザイン事務所で働くデザイナーは、多様な分野のデザインに関われることや、横の繫がりを作りやすいのがメリットです。

フリーランスとして働くには、デザイン事務所などである程度の実績を作った後がよいでしょう。

まとめ この記事のおさらい

  • プロダクトデザイナーは、文房具、雑貨、家電などモノのデザインをする仕事です。
  • 日本の有名なプロダクトデザイナーには、深澤直人、柳宗理などがいます。
  • プロダクトデザイナーになるには、芸術・美術系の大学や専門学校でデザインを学んだ後、メーカーやデザイン事務所に就職するのが一般的な道です。
  • 実績を積んだ後にフリーランスとして働くプロダクトデザイナーも多くいます。
  • メーカー勤務には安定した収入や他部署と関われるなど、デザイン事務所勤務には多様な分野のデザインに関われる、横の繫がりができるなどのメリットがあります。
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