この記事では「精算」と「清算」について解説いたします。

読み方が同じであったり漢字が似ていたりすることから、その意味や使い方を混同してしまっている人も多いかもしれません。

そこで今回は「精算」と「清算」の意味や使い分け、それぞれの類義語や英語表現なども含めてピックアップしました。

この記事が、「精算」と「清算」に対する理解がより深まる一助になれば幸いです。

「精算」と「清算」の意味の違い

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「精算」と「清算」はどちらも「せいさん」と読みますが、意味は異なります。

この項目では、その違いが分かるように「精算」と「清算」の意味をまとめました。

「精算」の意味

「精算」は「金額などを細かに計算して結果を出すこと」という意味です。

「精」という漢字は「精密」や「精巧」といった熟語でも使われるように、「詳しい」や「細かい」といった意味があります。

「精算」を使うのはお金を細かく計算したり、料金の過不足を計算して処理したりする場面が考えられるでしょう。

例えば「先日の出張の経費を精算する」とは「先日の出張でかかった経費を、細かく計算して算出する」といった意味です。

「清算」の意味

「清算」は「けじめをつける」や「関係を解消する」、「はっきりさせる」といった意味です。

「清」という漢字は「清潔」や「清流」のような熟語から連想できるように、「きれいにする」や「清める」などの意味があります。

例えば「彼との関係を清算する」は「彼との人間関係を解消する」という意味です。

「清」の漢字が持つイメージから意味を考えると分かりやすいかもしれません。

同音異義語の「成算」の意味

「精算」や「清算」の同音異義語として「成算」が挙げられます。

いずれも「算」という漢字を使うことから、その使い分けが理解しにくいという人もいるかもしれません。

「成算」は「物事をうまくやりとげるという見込み」を表す熟語です。

進めている物事が成功したり、計画が期待通りの成果を出したりする見通しのことを意味しています。

例えば「社長は今後の5年間で今の売上を2倍にする成算を持っている」だと「社長は今後の5年間で今の売上を2倍にする見込みを持っている」ということです。

「成」という漢字は「達成」や「成功」という熟語が示すように「成し遂げる」という意味があります。

そのことを考えると「成算」の意味も覚えやすいかもしれません。

「精算」と「清算」の使い分け

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この項目では、「精算」と「清算」の使い分けについて取り上げました。

具体例も交えながら、それぞれ確認していきましょう。

レジや飲み会の支払いなどには「精算」を使う

レジや飲み会の支払いなどには「精算」を使います。

先述のように、お金にまつわる場合に使うのは「精算」です。

「精算」はお金を細かく計算したり、誰が何に対していくら支払うのかをはっきりさせたりするケースで用いられます。

その他にも会社の経費や家計を細かく計算したりする場合にも「精算」を使うのが適当だといえるでしょう。

金銭以外の事柄には「清算」を使う

基本的に、金銭以外の事柄には「清算」を使います。

具体的には人間関係や一般的な物事をきれいに整理したりする場面などが挙げられるでしょう。

例えば「彼との交際を清算する」や「これまでの過去を清算する」のような使い方です。

ただし個人間の借金やお金の貸し借り、会社における買掛金や売掛金の解消などといった場合でも使われることがあります。

金銭が関わる場合で「清算」を使うのは、金銭の支払いなどに対して結論を出すケースが多いです。

またビジネスの世界では不動産業界や法律の世界で用いられるケースが多々見受けられます。

「精算書」と「清算書」の違い

参照
この項目では、「精算書」と「清算書」の違いをまとめました。

まず「精算書」は経費の計算などで用いられる言葉で、計算書や金額を細かく計算する書類などに用いられます。

一方の「清算書」は、金銭の受渡が証明された書類などに使われるのが一般的です。

例えば過去の借金の支払いを証明する書類などで用いられるケースなどが考えられるでしょう。

基本的には、ビジネスの世界で「清算書」という漢字を使うのは極めて特殊なケースが多いです。

とはいえ実際には、経費の計算書類に「清算書」という漢字が使われている場合もあるので明確な基準があって使い分けられているわけではありません。

しかし「清算」は「過去の物事を綺麗にする」というニュアンスが含まれていることから、会社の倒産や破産のようにネガティブなイメージを持っている人が多いのが現実です。

「精算」と「清算」のビジネス上での使い方

上述の通りビジネス上では「精算」を使うことが多いですが、「清算」が使われるケースも少なからずあります。

一般的には「先述の接待交際費の精算を経理課に依頼した」のように、「精算」を使うのが基本です。

「清算」は「今年度の利益により、A社からの借り入れを清算した」といった具合で、借金の支払いなどに使います。

「精算」と「清算」の類義語と例文

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この項目では、「精算」と「清算」の類義語と例文をピックアップしました。

まず「精算」の類義語は、「会計」や「支出」などが当てはまります。

それらを使った例文としては、次のようなものが挙げられるでしょう。

・先日の取引の会計を済ませた。

「会計」は「かいけい」と読み、「金銭や物品の出入りを管理すること」や「代金を支払うこと」といった意味です。

金銭の出入りを管理するという点で、「精算」の類義語だといえます。

・人員を増やした結果、人件費としての支出が増大した。

「支出」は「金銭や物品を支払うこと」という意味です。

この例では、人が増えた分だけ支払う給料も増える為人件費が増大したということでしょう。

続いて「清算」の類義語は、「返済」や「償還」などです。

また例文は、下記のようなものが考えられるでしょう。

・友人から借りていたお金を返済した。

「返済」は「へんさい」と読み、「借りた金や品物を返すこと」という意味です。

借金を返すという点が共通している為、「清算」の類義語だといえます。

・弁護士が主導となり、償還計画を立てた。

「償還」の読みは「しょうかん」で、意味は「債務を返済すること」です。

この例では、確実に返済するべく弁護士がその計画を立てたということでしょう。

「精算」と「清算」の英語表現

「精算」の英語表現は「pay off」や「adjustment」などが挙げられるでしょう。

なお「adjustment」は「調整」などの意味でも使われます。

また「清算」の英語表現としては「liquidation」や「cleaning」といったものが適当でしょう。

特に「cleaning」は「クリーン」や「クリーニング」といったカタカナ語でも使われることからイメージしやすいかもしれません。

まとめ この記事のおさらい

・「精算」は「金額などを細かに計算して結果を出すこと」という意味がある

・「清算」は「けじめをつける」や「関係を解消する」、「はっきりさせる」といった意味で使われる

・「成算」は「物事をうまくやりとげるという見込み」を表す

・「精算書」は計算書や金額を細かく計算する書類などに用いられる

・「清算書」は金銭の受渡が証明された書類などに使われる

・「精算」の類義語は「会計」や「支出」、「清算」の類義語は「返済」や「償還」などがある

・「精算」の英語表現は「pay off」や「adjustment」、「清算」の英語表現は「liquidation」や「cleaning」などが該当する