大学での仕事というと、研究や学生への指導を行う教授や講師などの教員職をまず思い浮かべる人がほとんどだと思いますが、ほかにも教員サポートや大学の運営にかかわる業務を行う大学職員が働いています。
この記事では、大学職員の仕事内容やなるための方法、給料や勤務体系について解説します。

大学職員とは

大学職員とは、大学での事務作業などを中心に、学生や教員をサポートする役割です。

大学職員の仕事内容

大学職員の仕事は、学生のサポート、教員の研究サポート、大学の運営・広報などです。次にこれらをもう少し具体的に見ていきます。

■学生支援
学生支援課、学生課などでの仕事です。

・学生からの相談対応
学生生活を送るうえでの困りごとや心配ごとなどの相談にのる仕事です。場合によっては担当部署を紹介することもあります。退学者を減らすことにもつながる重要な役割です。

・サークルや部活の運営サポート
立ち上げ時の手続きのサポートや施設使用のルール説明などを行う業務です。

・学生寮の管理
学生寮がある大学では学生寮の管理・運営の業務があります。

・奨学金関係
奨学金の申請受付や交付の手続きを行う業務です。

・就職サポート
学生の就職先の相談や採用試験対策などをアドバイスします。

■教務関係
教務課、教養化、教学支援課などでの仕事です。

・履修相談・履修登録手続き
学生の要望や目的をききながら、どんな授業をとったらよいのかをアドバイスします。履修登録のサポートや手続きも行います。

・シラバスや時間割の作成
教員が主体となって作成するものですが、期限までに提出してくれなかったり内容が十分でないこともあります。そういった場合は教員に催促やお願いをしなくてはなりません。

・退学や休学の手続き
学生の話をきいて、退学すべきか休学で大丈夫かなどのアドバイスをしたり、復学後の学習計画の相談にのったりします。

■研究支援
研究支援センター、研究推進室などでの仕事です。
研究資金調達の支援、民間企業などとの共同研究や受託研究の契約手続き、特許取得の手続きなどを行います。

■国際交流
国際交流センター、留学支援課などでの仕事です。
留学生の受け入れ、日本人学生の派遣など留学に関する事務手続きが主な業務です。留学先の提携校拡充のための業務や、国際交流に関する教育プログラムの運営、地域社会と留学生の交流事業なども行います。

■広報
広報課、入試広報課などでの仕事です。

・学生募集関係
高校や予備校に向けてのPR活動です。進路イベントへ参加したり、オープンキャンパスを実施したりして、学生獲得のために自学をPRします。

・ホームページ・SNS・パンフレット関係
大学のホームページや公式SNSの更新、パンフレットの編集・発行などを行います。

・取材対応
メディアの取材要請などに対応します。

■図書館業務
大学図書館での仕事です。
図書館で扱う資料の選定、システムの管理などの管理系の仕事と、資料の貸し出し、問い合わせ応対など、利用者に対するサービス系の仕事があります。

■人事・総務
人事課、人事企画課、総務課、総務企画課などでの仕事です。
教職員の採用、異動、退職にかかわる業務、福利厚生に関する手続き、入学式・卒業式などの式典運営、教授会など学内会議の運営などの業務です。学内規則の制定や改廃も行います。

■企画・財務・会計
企画課、財務課、会計課、経理課などでの仕事です。

・財務・会計
大きな業務としては、年間の予算・決算をまとめることです。細かい実務としては、物品の購入、授業料の出納、教職員の給与支払い、資金調達などを行います。

・経営企画
経営管理業務、評議員会、理事会、調査役、幹事会等会議管理業務などを行います。

■施設管理
大学施設の維持管理を行う仕事です。施設の点検や営繕、工事の発注や監督などを行います。

このようにひとくちに大学職員といっても業務内容は多岐にわたります。

国公立大学と私立大学の違い

大学には「国公立大学」と「私立大学」があります。国公立大学とは「国立大学」と「公立大学」の総称で、国立大学は国が、公立大学は都道府県や市が運営している大学のことです。私立大学は企業や学校法人が経営している大学です。

国公立大学と私立大学の違いを学生の立場から考えると、学費の違い、学部の違い、入試方法の違いなどがあります。
学費は国公立大学のほうが安く、私立大学は国公立大学の1.5~2倍近くの学費がかかります。学部は国公立大学は「文学部」「経済学部」「理工学部」などに代表される一般的な学部が多いですが、私立大学はさまざまな学部を創設して大学の特徴を打ち出しています。
入試は国公立大学は必ずセンター試験を受けなくてはなりません。加えて個別学力検査があります。私立大学はセンター試験入試を取り入れている大学と、一般入試、推薦入試だけで合否が決まる大学があります。

大学職員を目指している人の立場から考えると、国公立大学と私立大学では採用方法や試験内容に違いがあります。国立大学の職員になるのは、「国立大学法人等職員統一採用試験」に合格しなければなりません。私立大学は運営する大学法人が独自に採用試験を行います。

大学職員になるには

各大学で実施される採用試験に合格する

大学職員になるには採用試験を受けることになりますが、国立大学と私立大学では採用試験が異なります。

国立大学職員の採用試験は、一次試験→二次試験の流れで実施されます。一次試験は毎年7月に実施される120分の筆記試験です。二次試験は国立大学法人等ごとに、一次試験合格者に対して個別に日程を設定して実施されます。二次試験の内容は面接が一般的です。採用試験の受験資格は年齢(2019年度の試験では1989年4月以降に生まれた者)だけで学歴は問いません。

私立大学の場合の採用までのフローは一般企業と変わりません。WEBからエントリー→書類送付→書類選考→筆記試験→面接→採用、が一般的な流れです。募集情報は各大学のホームページやマイナビなどの就職情報サイトに記載されます。

学歴は「大卒以上」が求められることが多い

国立大学職員採用試験では、年齢を満たしていれば学歴は問いません。私立大学職員の場合は各大学毎に応募資格が設けられますが、4年制大学卒(または卒業見込み)を条件としている大学が多くなっています。

出身大学の人は有利?

大学職員は大学出身者でないと合格しないのか?と思われる人もいるでしょう。これは公式に発表されているデータがほぼないので、確実なことをいうのは難しいところです。また、大学によっても変わってくると思われます。

100%出身者しか採用しないという大学はほぼないと考えてよいと思いますが、出身者を多く採用している大学がないとはいえません。参考までに関西大学では毎年の応募・採用実績を関西大学出身者と他大学出身者に分けて公開しています。2019年は採用16人中14人が関西大学の出身者でした。もともと応募の段階で半数近くが関西大学の出身者ではあるのですが、それを鑑みても出身者を多く採用している結果となっています。

しかしすべての大学において出身者が有利というわけではないようです。これも一例ですが、マイナビの慶応大学の募集記事には「慶應義塾大学の卒業生が優先的に採用されるのではないかというイメージをお持ちなら、それは誤解です。これまでも他大学出身者を広く採用しており、多くの先輩が活躍しています。出身大学は問いません。」と記載があります。

大学職員の給料・年収

東京大学のモデル給与では、大卒初任給は「月額180,700円 年間給与が270万9千円」です。年間給与と月給から計算すると、賞与が540,600円と考えられます。

参考:独立行政法人、国立大学法人等及び特殊法人の役員の報酬等及び職員の給与の水準(平成30年度)

私立大学は例として慶応大学の大卒初任給を見てみると、「月給215,000円(2018年度4月初任給実績)」です。賞与は6.4か月程度と記載されていますので、月給から計算すると年間で138万円程度となりますが、初年度からこの額が支給されるとは限らないでしょう。

参考:マイナビ 

大学職員の勤務体系と休日

多くの大学では職員の勤務は完全週休2日制をとっています。土日祝のほか、夏季、冬季にまとまった休みがあることが多く、開校記念日などその他の休日もあります。入試や学校行事で休日出勤になる日もありますが、その場合は代休を取ることができるでしょう。勤務時間は8:30~17:00のような日中が一般的です。

大学職員の将来性

現在の日本は少子化が進み、定員割れを起こす大学も珍しくなくなってきました。大学職員は人気の職業で、どの大学も募集をすれば多くの応募者が集まり競争率が高くなっています。
各大学、生徒集めに尽力していますが、将来的にはさらに生徒数が減ったり大学の数が減ることも考えられます。生徒数や大学数が減れば職員の募集も縮小されてしまいます。今後、どんどん需要が高まっていく職種とはいいがたいところがあるでしょう。

大学職員についてのまとめ

  • 大学職員とは、大学での事務作業などを中心に、学生や教員をサポートする役割です。
  • 大学職員の仕事には、学生支援、教務関係、国際交流、広報、財務、企画などさまざまなものがあります。
  • 国立大学の職員の採用試験は、統一試験である一次試験と各大学法人ごとに実施される二次試験があります。
  • 私立大学の採用試験は各大学法人等で個別に実施しています。
  • 職員の採用は大学出身者が有利ともいわれますが、必ずしもそうではありません。
  • 少子化に伴い大学職員の需要も縮小していくことが考えられます。
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