この記事では「虚心坦懐」の読み方や意味について解説いたします。

普段あまり見聞きしない言葉である為、その読み方や意味が想像もつかないという人も多いかもしれません。

そこで今回は「虚心坦懐」の使い方や語源、ビジネス上の使い方や類義語、対義語や英語表現も合わせてピックアップしました。

この記事の中で一つでも参考になるような情報があれば幸いです。

虚心坦懐の読み方・意味・使い方

「虚心坦懐」は「きょしんたんかい」と読み、「わだかまりがなく、さっぱりした心」という意味で、「虚心」と「坦懐」があわさった四字熟語です。

「虚心」とは「先入観などにとらわれず、素直に対象に向かい合おうとする態度」を表しており、二字熟語としても使われます。

例えば「虚心に教えを守る」や「虚心に筆を走らせる」といった使い方が考えられるでしょう。

「坦懐」も「虚心」と同様に「わだかまりがなく、物事にこだわらない」という意味を持っています。

そして「虚心」に同じような意味の熟語を連ねて強調した言葉が「虚心坦懐」というわけです。

また「虚心坦懐」の使い方としては、次のようなものが挙げられるでしょう。

・どんな人とでも虚心坦懐に接することを心がけている。

わだかまりを抱えたり、うがった心持ちで人と触れ合うと、どこかで関係がこじれることがあります。

その為人付き合いをする上では、誰ともわだかまりを持たずに素直な心で接する方が摩擦を起こしにくいといえるでしょう。

この例では、そういったことがないように人付き合いすることを意識しているということが読み取れます。

・苦手な相手こそ虚心坦懐の気持ちで会うべきだと思っている。

誰にでも苦手な相手はいるもので、どうしても心理的な壁を作ってしまったりするものです。

そうすると相手もそれを察知して、余計に距離を生んでしまうことが想像できます。

この例は、だからこそ苦手な相手ほどわだかまりなく素直な気持ちで会うことが大事だということを表現しているのでしょう。

虚心坦懐の語源

「虚心坦懐」の語源は、先述のように「虚心」と「坦懐」という二字熟語が合わさったものだとされています。

その為古典や漢文などによる由来は特にありません。

同じような意味を持つ言葉が合わさることによって、より強調した表現になっていると覚えると分かりやすいかもしれません。

「虚心坦懐」のように、故事成語などを語源としていない言葉も少なからず見受けられます。

虚心坦懐のビジネス上での使い方

「虚心坦懐」は、ビジネス上でも使われることがある表現です。

ビジネス上での使い方としては、以下のようなものが考えられるでしょう。

・営業で結果を出すには、どんなお客様にも虚心坦懐に接することが重要だ。

営業の仕事をしていると、ついつい親しみやすい人とばかり取引をしようとしてしまうことがあるかもしれません。

そうするとストレスや心労を感じることは少ないかもしれませんが、その分商談をする機会も減ってしまいます。

したがって営業で数字を残す為には、そうしたことがないようにどんなお客様にでもわだかまりなく素直な気持ちで接することが重要だということです。

・敬遠していた同僚と虚心坦懐に話してみると、予想以上に打ち解けることができた。

「あの人はこういう人だろう」という先入観を持ってしまうと、どうしても純粋な心持ちでその人と接することができなくなるものです。

この例ではそうした先入観を捨てて素直に同僚と話してみると、自分が思っていた以上に仲良くなることができたということを表しています。

先入観を持ちながら人と接することは誰にでもあることなので、このようなケースは少なからずあるかもしれません。

・ビジネスの世界では、人間関係の好き嫌いを抜きにして虚心坦懐に対応することを求められることがある。

仕事をする上で、自分と合わなかったりどうしても好きになれないという人がいるかもしれません。

しかしそういった人を避け続けることは、現実的ではないこともあるでしょう。

また不要な対立を作らない為にも、妙なわだかまりを生まずに人付き合いすることを要求されるケースも度々あります。

この例では、好き嫌いなく穏やかな気持ちでどんな人にも対応することを求められることがあるということです。

虚心坦懐の類義語と例文

「虚心坦懐」の類義語には、以下のようなものが考えられます。

・虚心平気

・明鏡止水

その他には「あるがまま」といったものが挙げられるでしょう。

また上記の類義語を使った例文には、下記のようなものがあります。

・虚心平気でいると、人付き合いが以前よりも楽になった。

「虚心平気」は「きょしんへいき」と読み、「虚心坦懐」と同じく「わだかまりがなく、さっぱりした心」という意味です。

「平気」には「心が乱されない状態」という意味があり、「坦懐」と同じように「虚心」と結びついて意味を強める作用をしています。

この例では、わだかまりがなくさっぱりした心でいると人付き合いで悩む機会が減ったということでしょう。

・明鏡止水の境地に至れば、どんな人とでも接するのが苦にならないだろう。

「明鏡止水」の読みは「めいきょうしすい」で、意味は「邪念がなく、心が澄み切った様子」です。

無意識に先入観を持って人と接してしまったり、偏見を持った上で人付き合いしてしまうということは誰にでもあるかもしれません。

しかし「明鏡止水」の境地にまで達すれば、どんな人とでもストレスを感じずに接することができるようになるでしょう。

虚心坦懐の対義語と例文

「虚心坦懐」の対義語としては、次のようなものが挙げられます。

・疑心暗鬼

・不信感

あるいは「警戒心」や「猜疑心」といったものも対義語だといえるでしょう。

また上記の対義語を使うと、下記のような例文を作ることができます。

・取引先の虚偽が発覚し、疑心暗鬼になってしまった。

「疑心暗鬼」は「ぎしんあんき」と読み、「疑う心があると、なんでもないことを疑わしく感じてしまう」という意味です。

「疑心」は疑う心、「暗鬼」は暗闇の中の亡霊を意味しています。

疑う心を持っていると暗闇に亡霊が見えるようなあらぬ妄想にとらわれてしまうということをたとえているのです。

この例では、一度でも虚偽が露見すると今後の取引に対しても疑わしく感じてしまうということでしょう。

・約束を守らない人には不信感を覚えてしまう。

「不信感」の読みは「ふしんかん」で、意味は「相手を信用できないという気持ちや考えを心の中に持つこと」です。

この例は、約束を破る人は信用できないという気持ちになってしまうということを表しています。

虚心坦懐の英語表現

「虚心坦懐」の英語表現は、「with an open and calm mind」が分かりやすいかもしれません。

「open and calm mind」は「開けていて落ち着いた心」という意味です。

まとめ この記事のおさらい

・「虚心坦懐」は「きょしんたんかい」と読み、「わだかまりがなく、さっぱりした心」という意味で、「虚心」と「坦懐」があわさった四字熟語

・「虚心坦懐」の類義語としては、「虚心平気」や「明鏡止水」などが挙げられる

・「虚心坦懐」の対義語には、「疑心暗鬼」や「不信感」といったものがある

・「虚心坦懐」の英語表現は、「開けていて落ち着いた心」を意味する「with an open and calm mind」が分かりやすい