病院やクリニックに通院や入院をしたとき、看護師さんは必ずお世話になる頼れる存在です。小さいころから看護師に憧れていたという人もいるのではないでしょうか。

看護師は資格を保有していれば、結婚、出産などでいったん職場を離れても復職がしやすく、女性でも長く働くことが出来る職業のひとつです。長く働くにあたり、気になるのが年収ではないでしょうか。この記事では、看護師の年収について、男女差、生涯年収、年収をアップする方法など、看護師として働いている人、これから看護師を目指す人に役立つ情報を紹介します。

看護師全体の平均年収

厚生労働省が発表した「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約480万円でした。これは、残業代や各種手当、賞与を含んだ金額です。

平均年収:約480万円
月収:約33万円
賞与:約82万円
平均年齢:39.3歳
平均勤続年数:8.2年

※以降、給料データは「平成30年賃金構造基本統計調査」を参考にしたものとします。

女性の中では年収の高い仕事

看護師の給料は、女性の仕事で見てみると平均よりも高い金額となっています。女性看護師の平均年収は約478万円、女性全体の平均年収は386万円です(全体の年収は「平成30年分民間給与実態統計調査」による)。

看護師の年収が全体より高い要因として考えられるのは、ひとつは専門職のためほぼ男女差のない給料が支払われること、もうひとつは看護師特有の「各種手当」の金額が大きいことです。
給料は毎月決まって支払われる「基本給」と残業手当などの「各種手当」から構成されています。看護師の給料は、この各種手当が他の職種に比べて多くつくのが特徴です。

各種手当の中で特に大きな額を占めるのが「夜勤手当」です。
入院設備を有した病院では、日勤、夜勤の交代制で勤務します。夜勤手当は「深夜勤務1回についていくら」という定額を設けているのが通例で、そのほかに、労働基準法で午後10時から午前5時までに就労する場合には給与の25%増しの給与を支払うことが義務付けられていますので、給料が割り増しして支払われます。夜勤がある勤務体系の場合には、この夜勤手当が月に数万円にのぼります。

交代制の勤務体系をとっている病院の中には、交代勤務手当が支給されるところもあります。この手当は労働時間が不規則で過酷な労働に対して支給されるものです。

また、看護師は国家資格を必要とする専門職ですから、「看護師」という資格に対して資格手当が支給されることもあります。上位資格である「認定看護師」などの資格を取得すれば、さらに手当が支給される場合が多いでしょう。

そのほかは看護師特有の手当というわけではありませんが、「休日手当」「残業手当」「役職手当」「家族手当」などがあります。

看護師の年収に男女差はある?

看護師の給料に性別による差はあるのでしょうか。男性、女性それぞれの平均給与は以下の金額となっています。

<男性>
平均年収:約493万円
月収:約34万円
賞与:約83万円
平均年齢:36.9歳
平均勤続年数:7.6年

<女性>
平均年収:約478万円
月収:約33万円
賞与:約82万円
平均年齢:39.6歳
平均勤続年数:8.3年

看護師の給料の男女差は、年収にして約15万円となっています。専門職だけあって、性別による給料の差はほぼないと考えてよいでしょう。
上記の金額は各種手当を含んだものですので、一般的に家族手当や住宅手当が支給される男性のほうが少し給料が多い結果となっていることが考えられます。

看護師の生涯年収

看護師の平均年収は約480万円です。看護師の職につく年齢は資格の取り方によって変わってくるのと、最終的に何歳まで働くのかで生涯年収は変わってきますが、23歳~65歳の43年間務めたとして平均給与を掛け合わせると、2億640万円になります。

「平成30年賃金構造基本統計調査」の男女別年齢別の給与表から、23歳~65歳働くと仮定して計算しても、男性がおおよそ2億1千500万円、女性がおおよそ2億500万円となります。

看護師の年齢別の年収

看護師の男女別、年齢別の年収は次の通りです。

看護師(男性)
      月収 賞与等 年収
20~24歳 27万円 39万円 367万円
25~29歳 33万円 79万円 471万円
30~34歳 35万円 84万円 505万円
35~39歳 35万円 88万円 508万円
40~44歳 35万円 91万円 513万円
45~49歳 38万円 102万円 551万円
50~54歳 39万円 106万円 575万円
55~59歳 39万円 113万円 576万円
60~64歳 32万円 73万円 456万円
65~69歳 26万円 144万円 455万円

看護師(女性)
      月収 賞与等 年収
20~24歳 29万円 46万円 390万円
25~29歳 32万円 79万円 464万円
30~34歳 33万円 81万円 472万円
35~39歳 33万円 85万円 484万円
40~44歳 34万円 90万円 497万円
45~49歳 35万円 95万円 515万円
50~54歳 37万円 98万円 537万円
55~59歳 36万円 97万円 528万円
60~64歳 31万円 71万円 445万円
65~69歳 28万円 46万円 380万円
70歳 ~ 27万円 37万円 360万円

※「平成30年賃金構造基本統計調査」による。1万円未満を四捨五入。

男女とも40代~50代がピークとなっています。役職手当や勤続手当が支給されることが要因のひとつでしょう。

看護師の都道府県別の平均年収ランキング

看護師の都道府県別の平均年収を男女別に紹介します。他県に出て看護師として就職することを考えている人は参考にしてみてください。
※男性は就業に人数が少ないため、特定のデータに引っ張られている可能性もあります。

<男性>
 地域  平均年収
1 三重県  609万円
2 和歌山県 573万円
3 栃木県  556万円
4 神奈川県 554万円
5 宮城県  547万円
6 東京都  541万円
7 滋賀県  536万円
8 石川県  527万円
9 千葉県  527万円
10 大阪府  524万円
11 静岡県  512万円
12 兵庫県  512万円
13 岩手県  512万円
14 福岡県  510万円
15 愛知県  509万円
16 山形県  505万円
17 埼玉県  503万円
18 福井県  501万円
19 岐阜県  491万円
20 群馬県  488万円
21 新潟県  488万円
22 徳島県  488万円
23 佐賀県  487万円
24 長野県  486万円
25 香川県  477万円
26 茨城県  476万円
27 山口県  475万円
28 岡山県  472万円
29 広島県  472万円
30 北海道  467万円
31 長崎県  467万円
32 島根県  465万円
33 奈良県  464万円
34 京都府  464万円
35 富山県  464万円
36 鳥取県  460万円
37 鹿児島県 457万円
38 愛媛県  457万円
39 大分県  439万円
40 高知県  433万円
41 山梨県  430万円
42 熊本県  428万円
43 秋田県  419万円
44 青森県  417万円
45 福島県  412万円
46 宮崎県  398万円
47 沖縄県  389万円

<女性>
地域   平均年収
1 神奈川県 530万円
2 東京都  514万円
3 千葉県  512万円
4 静岡県  509万円
5 大阪府  505万円
6 三重県  504万円
7 岐阜県  503万円
8 広島県  503万円
9 香川県  499万円
10 奈良県  499万円
11 長野県  499万円
12 京都府  498万円
13 和歌山県 492万円
14 栃木県  488万円
15 秋田県  487万円
16 埼玉県  484万円
17 鳥取県  482万円
18 石川県  476万円
19 岡山県  475万円
20 愛知県  475万円
21 北海道  474万円
22 新潟県  472万円
23 茨城県  471万円
24 滋賀県  471万円
25 山口県  469万円
26 福岡県  468万円
27 岩手県  466万円
28 福井県  464万円
29 青森県  462万円
30 宮城県  462万円
31 兵庫県  461万円
32 山梨県  455万円
33 徳島県  453万円
34 島根県  453万円
35 高知県  450万円
36 富山県  448万円
37 山形県  436万円
38 熊本県  433万円
39 沖縄県  432万円
40 愛媛県  431万円
41 群馬県  430万円
42 佐賀県  423万円
43 福島県  421万円
44 長崎県  421万円
45 大分県  416万円
46 宮崎県  405万円
47 鹿児島県 398万円

正看護師と准看護師の平均年収

正看護師と准看護師の違いとは?

病院やクリニックで働く「看護師」という名がついた職種には「正看護師」と「准看護師」があります。正看護師と准看護師の一番大きな違いは、資格が違うということです。
正看護師になるには、看護師国家試験に合格する必要があります。対して准看護師は国家資格ではありません。准看護師の免許は都道府県が認可したもので「准看護師試験」に合格することで得られる資格です。

業務内容としては、准看護師は正看護師や医師の補助をする位置づけで、正看護師や医師の指示のもとでなければ業務を行うことが出来ません。

このような資格や業務内容の違いから、准看護師の給料は正看護師に比べて一般的に低くなっています。

正看護師と准看護師の年収差

准看護師の給料は、男女とも正看護師の85%程度の額となっています。

<男性>
平均年収:約424万円
月収:約30万円
賞与:約67万円
平均年齢:43.1歳
平均勤続年数:11.5年

<女性>
平均年収:約400万円
月収:約28万円
賞与:約66万円
平均年齢:50歳
平均勤続年数:11.6年

看護師の年収を上げる方法

営業担当なら売り上げをアップする、クリエイターならヒット作品を作るなど結果が見えやすい職業は給料アップにつながりやすいですが、看護師は成果を数値化することが難しい仕事です。看護師が給料を上げるためにはどのような方法があるのでしょうか。

「専門看護師」「認定看護師」の資格を取得する

看護師には「専門看護師」「認定看護師」など上位資格があります。これらの資格を取得することで、資格手当がついて給料がアップすることが考えられます。2つの資格について簡単に説明しておきます。

■専門看護師
看護師として5年以上の実践経験を持ち、看護系の大学院で修士課程を修了して必要な単位を取得した後に、専門看護師認定審査に合格することで取得できる資格です。
患者・家族に起きている問題を総合的に捉えて判断する力と広い視野を持って、専門看護分野の専門性を発揮しながら専門看護師の6つの役割「実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究」を果たし、施設全体や地域の看護の質の向上に努めます。

■認定看護師
看護師として5年以上の実践経験を持ち、日本看護協会が定める615時間以上の認定看護師教育を修め、認定看護師認定審査に合格することで取得できる資格です。患者・家族によりよい看護を提供できるよう、認定看護分野ごとの専門性を発揮しながら認定看護師の3つの役割「実践・指導・相談」を果たして、看護の質の向上に努めています。

出世して管理職に就く

昇進して管理職のポストに就くことで、役職手当がついて給料アップが狙えます。一般看護師から看護主任→看護師長→看護部長、というようにキャリアアップしていくのが基本の昇進パターンです。

管理職に昇進すると給料はアップしますが、仕事の内容も変わってきます。実務だけではなくスタッフの指導やマネジメントの業務が多くなってきます。看護師の知識以外にも勉強することが増えることは覚悟をしておかなくてはなりません。

給料が高い病院・クリニックへ転職する

管理職に昇進すれば、役職手当がついて給料アップが見込めますが、管理職は人数が限られていて、タイミングが合わないとなかなか昇進が狙えないこともあるます。個人病院など規模の小さい病院ではなおのこと昇進のチャンスがなかなか巡ってきません。

なかなか給料が上がらないことが悩みなら、思い切って別の病院やクリニックに転職することを考えるのも一案です。看護師専門の転職サイトもあるので、自分のスキルと給料を照らし合わせ、条件が良い職場を探してみてはどうでしょうか。

看護師の給料についてのまとめ

  • 「平成30年賃金構造基本統計調査」によると、看護師の平均年収は約480万円でした。
  • 男女別では男性が約493万円、女性が約478万円でした。
  • 女性看護師の年収は女性全体の平均年収より高くなっています。要因として各種手当の金額が大きいことがあります。
  • 准看護師の年収は正看護師の約85%程度の金額です。
  • 看護師が年収を上げるには「専任看護師」「認定看護師」などの資格を取得したり、管理職への昇進を狙う方法があります。
  • 管理職は人数に限りがあります。昇進が難しそうなら条件よい職場への転職を検討するのも一案です。
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