この記事では建設業の人手不足について解説いたします。

各業界での人手不足が叫ばれて久しいですが、中でも建設業は特に人が足りないとされる業界の一つです。

そこで今回は建設業における人手不足理由や、人手不足を解消する方法も含めて取り上げました。

それでは一つずつ確認していきましょう。

建設業の人出不足の現状

建設業における人手不足の現状を、就業者数の推移と有効求人倍率の変化という観点から確認しておきましょう。

まず就業者数ですが、徐々に減少を続けています。

国土交通省が発表した「建設業の現状について」によれば、技能労働者や管理・事務等を含めた建設業の従事者は2006年に559万人でした。

それがわずか10年後の2016年には492万人にまで減ってしまったのです。

これは最大のボリュームゾーンである技能労働者数が、10年間で375万人から326万人へと10%以上も減少したのが大きな要因だとされています。

その一方で2015年5月、建設業関連業種の有効求人倍率は「建設・土木・測量技術者の職業」が3.56倍、「建設の職業」が2.68倍、「土木の職業」が2.52倍です。
そして「建設躯体工事の職業」は6.53倍と顕著に高い水準になっています。

このことから、建設業は深刻な人手不足に陥っているといえるでしょう。

建設業が人出不足である理由とは

建設業は他の業界と比べても人手不足が深刻だといわれています。

その背景にはどのような理由があるのかについて、この項目では4つ取り上げました。

①少子高齢化による労働力不足

建設業では55歳以上の就業者が全体の3割以上、29歳以下は1割程度と少子高齢化が進行しているといわれています。

せっかく若い人が入ったとしても様々な理由により退職を選択する等、若手が定着しないことも建設業の少子高齢化に関係しているかもしれません。

②「建設業界で働きたい」と考える若者が減っている

「建設業界で働きたい」と考える若者が減っているのも大きな理由です。

重い資材の運搬や機器類を取り扱うこともある上に天候や季節も関係がないので、肉体的に大きな負担がかかってしまいます。

また長時間労働や休日の少なさという労働環境に悪いイメージを持っている若者も少なくないかもしれません。

③リーマンショックをきっかけに起こった「職人離れ」

リーマンショック後は公共工事や企業の設備投資が控えられ、建設需要が落ち込んだ時期がありました。

その際に大量の技術者が離職してしまい、せっかく優秀な技術を持った「職人」も建設業から離れてしまったのです。

次第に景気も好転していきましたが、一度流出してしまった人材が戻ってくることもありませんでした。

④東京オリンピック開催などによる需要の拡大

建設業の人手不足の背景には建設需要の高まりも関係しているといわれています。

その主な要因は2011年東日本大震災に伴う復興と、2020年東京オリンピックやパラリンピック関連の建設工事の増加です。

その他にも住宅工事や再開発、リニア中央新幹線といった社会インフラ関連の工事も大量に控えており、今後ますます需要が逼迫していくことが予想されています。

このように建設需要が増加すると各地で人手不足が発生し、それが原因で建設会社が受注を受けられないというケースもあるのです。

需要は増えてもそれを対応できるだけの人がいない為、建設会社は難しい経営課題に直面しているといえます。

建設業の人出不足を解消する方法

先述のように、このままでは今後ますます建設業の人手不足に拍車がかかっていくことが考えられます。

そのような事態に対して、現実的な対処方法を練っていく必要があるでしょう。

今回は建設業の人手不足を解消する方法として4つご紹介します。

若者が建設業に興味を持つきっかけを作る

今後の建設業を担っていくような若者が一人でも増えるように、若者が建設業に興味を持つきっかけを作るのは非常に重要なことです。

ある教育訓練センターでは、各県の建設業や工業高校と連携して生徒に「技能体験研修」を実施するという実例もあります。

これは厚生労働省の助成制度を活用し、教育訓練センターへ生徒を派遣しているのです。

こうした地道な取り組みが評価され、参加者が徐々に増加したり、自分の子供を建設業で働かせたいと考える保護者が増えているといわれています。

労働環境のイメージを改善する

そもそも建設業に応募しようとしないのは、建設業には労働環境が悪いというイメージがあるのも決して無関係ではないでしょう。

その為労働環境のイメージを改善することも重要になってきます。

実際、慢性的な人手不足を解消する為に多くの建設会社がイメージの改善に着手していきました。

例えば「3K」という言葉がありますが、これは「きつい」「きたない」「危険」を表す言葉です。

建設業はこの「3K」がいずれも該当するというイメージが若者にはあり、それが応募も敬遠する理由だとされています。

そこで施設を一新して快適な設備を利用できるようにしたり、業務を効率化することによってきつい仕事をなくすようにしていきました。

また積極的に若者が建設業と触れ合える場をセッティングする等、こうしたイメージを払拭する施策を続けていったのです。

その甲斐もあり、少しずつ建設業を志す若者も増加傾向にあるといわれています。

賃金や福利厚生などの待遇面を見直す

賃金や福利厚生といった待遇面を見直すのも、非常に重要なポイントです。

より多くの賃金が欲しい、あるいはなるべく充実した福利厚生のある会社で働きたいと考えるのは自然なことで、こうした待遇面を改善した会社も多く見られます。

具体的には社会保険への加入を必須にしたり、社員寮を建設し安心して働ける環境を作る等です。

ただし若者だけを優遇していては、優秀な技術者は内心良く思わないかもしれません。

そこで一定のスキルや能力があると認められた技術者には手当を支給する等、優良な技能者を厚遇する会社も少なからず出てきました。

ロボットを活用した省人化・省力化

上述の「3K」を解消する方法でもありますが、ロボットを活用した省人化や省力化も進められています。

ロボットを活用することできつい仕事や危険な業務を避けることができたり、また人がいなければできなかった内容も代替することができるというわけです。

このことにより、作業時間やコストの削減といった効果も期待できます。

ただしロボットを導入したとしても主体となるのはあくまでも人なので、引き続き人を採用して定着させる為の努力は欠かせません。

なお建設業の人手不足は国にとっても死活問題なので、国も様々な援助をすることで人手不足を解消すべく様々な施策を実施しています。

まとめ 建設業の人出不足についてのおさらい

  • 建設業の就業者数は年々減少の一途を辿っている一方で有効求人倍率は右肩上がりの為、建設業は深刻な人手不足に陥っているといえる。
  • 建設業が人出不足である理由として、少子高齢化による労働力不足や「建設業界で働きたい」と考える若者が減っていること、リーマンショックをきっかけに起こった「職人離れ」等が挙げられる。
  • 東京オリンピックやパラリンピック関連、リニア中央新幹線といった社会インフラ関連の工事が見込まれる等、今後ますます人手不足に拍車がかかっていくことが予想されている。
  • 建設業の人出不足を解消する方法として、若者が建設業に興味を持つきっかけを作ったり労働環境のイメージを改善したりすることが考えられる。

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