この記事ではお歳暮の贈る時期や相手について解説いたします。

日頃お世話になっている人や取引先にお歳暮を贈ったり、あるいはいただくという機会があるかもしれませんが、その際のマナーがよく分からないという意見も少なからず見受けられます。

そこで今回はお歳暮とお中元の違いや贈る時期を過ぎてしまった場合の対応方法、お歳暮の相場も含めて取り上げました。

いざ贈ったりいただいたりした際に慌てることがないよう、一つずつ確認していきましょう。

お歳暮とは

お歳暮は日頃お世話になっている人や取引先等に対して1年の締めくくりにお礼の気持ちとして贈るものです。

そのお歳暮の起源は江戸時代にまで遡るといわれています。

毎年盆と暮れの時期に、長屋の大家さんや取引先に対し日頃の感謝と末長い付き合いをお願いするという意味を込めて、店子や商人が贈り物を持参していました。

それが商習慣と結びつき、次第に現在のような形になったといいます。

お歳暮の中身としては蟹やフグといった海産物や、お正月には大人数で食べることができるようなハム等の肉類が人気です。

その他にはビールや定番ドリンク、フルーツもお歳暮では一定の人気があるとされています。

またこれら以外には焼き菓子等の洋菓子や各地のご当地グルメの取り寄せ等が定番の贈り物だといえるでしょう。

夏に贈るものは「お中元」

「お中元」はお世話になった人に日頃の感謝を込めて贈る夏のご挨拶です。

そもそも「お中元」とは道教の習俗の1つで、旧暦7月15日のことを指しています。

この日に行われていた祭りに仏教の「盂蘭盆会」(うらぼんえ)が合わさって祖先の霊を供養する日になりました。

そして江戸時代以降は盆の礼として親類やお世話になった人へ贈り物をする習慣へと発展し、現在の形になったといわれています。

その為夏に贈るものは「お中元」だというわけです。

お歳暮を贈る時期

お歳暮を贈る時期を間違えると、マナーを分かっていない人だと思われかねません。

それだけではなく、贈り相手を慌てさせたり混乱させたりしてしまう可能性まであります。

実際にそのようなことが起こらないよう、贈る時期についても確認しておきましょう。

本来は「12月13日~12月20日まで」に贈る

お歳暮は本来12月13日〜12月20日までに贈るとされています。

ただしこれが絶対的なルールや決まりというわけではなく、実際には地域によって多少異なるということが多いです。

その為例えば関東から関西に転勤になった場合、関東にいた時の感覚でいるとお歳暮を贈る時期を誤ってしまうかもしれません。

逆に今まで関西で暮らしていた人が関東に移った場合も同様で、事前によく確認しておくことが重要です。

11月中に発送する場合もある

お歳暮は11月中に発送する場合もあります。

12月は何かと忙しい時期ということもあり、例えば11月の内からお歳暮の準備を進めておき、11月末には発送する人や会社も増えてきました。

宅配業者にとっても12月は繁忙期の一つだとされており、クリスマスプレゼントのタイミングにも重なるので早めの方が都合が良いというわけです。

またお歳暮ギフトを取り扱うデパートや百貨店では早期割引を実施していることの影響も少なからずあるかもしれません。

このように文化や風習は時代の変遷によってその形も変えていくということが多々ある為、今現在はどうなっているのかをその都度確認しておくのが無難だといえるでしょう。

関東と関西で時期が若干異なる

関東は11月下旬~12月20日前後、関西は12月13日~20日前後というように時期が若干異なります。

その一方で関東では12月初旬~12月31日まで、関西では正月事始めの12月13日~12月31日までに届けば問題ないという意見もあるので、明確に決まっているものではありません。

関東も関西も12月31日までに届けば問題ないとされていますが、夫婦どちらかの実家や海外で年越しをするといったケースもあるでしょう。

そういった場合、お歳暮が届く時期があまりにも遅くなると迷惑になる可能性もあります。

したがって地方を問わず12月20日頃までに届くように手配する方が、上記のような事態を考えると無難です。

ただし贈る品物が正月に使用する為の生鮮食品の場合は、あまり早く到着しても傷んでしまうということもあるので遅く届けた方が良いでしょう。

なおお歳暮だけでなく「お中元」も関東と関西とでは贈る時期が異なります。

これまでは関東は7月上旬〜15日頃、関西では7月中旬〜8月15日頃が良いとされてきました。

しかし宅配業者の業務過多や、「お中元」を販売するデパートや百貨店の販売戦略といった背景もあり多少時期も変動することがあります。

その為送り先の人や取引先に合わせて贈る時期を決めたり、あるいはあまり深く考えずに今まで通りに発送するといったやり方も良いかもしれません。

もし贈る時期について少しでも心配があるなら、会社の身近な先輩やデパートの担当者に確認すると無難だといえるでしょう。

お歳暮を贈る時期を過ぎてしまった時はどうする?

12月は仕事量が急激に増えたり、様々なイベントが行われる等何かと忙しい時期です。

その為どうしてもお歳暮を後回しにしてしまい、いつの間にか贈る時期を過ぎてしまっていたということもあり得るでしょう。

また配送業者やお歳暮の業者にとっても多忙な時期ということもあり、自分が希望した時期に届けてもらうことができなかったということもあるかもしれません。

この項目では、そういった場合にどうしたら良いのかをご紹介します。

お歳暮の代わりに「御年賀」として贈る

手配の遅れや配送の遅延といった事情により年内に届かない場合は、関東地方では1月7日(松の内)までに、関西地方では1月15日までに表書きを「御年賀」として贈るのがマナーです。

もし贈りたいと思っていた時期に届けることができなくても、上記のような対応をすれば問題ないとされています。

また「お中元」も、本来贈るべきタイミングで贈れなかった場合に同じような対応をするので、知っておいた方が良いかもしれません。

「お中元」は関東が7月上旬〜15日頃、関西では7月中旬〜8月15日頃に贈るとされていますが、これを過ぎる場合表書きを変えるのです。

立秋(8月8日か9日)までは「暑中御見舞」に、立秋以降は「残暑御見舞」に変えれば失礼はありません。

また贈り先が目上の方の場合は、それぞれ「暑中御伺い」「残暑御伺い」とするのは気をつけておきたいポイントです。

7月上旬から8月15日頃が「お中元」の期間ですが、立秋などを過ぎたらこのように「残暑御見舞」「残暑御伺い」として贈るということは合わせて覚えておくと良いかもしれません。

「御年賀」も過ぎてしまった時は「寒中御見舞」として贈る

関東地方では1月7日(松の内)までに、関西地方では1月15日までに表書きを「御年賀」として贈りますが、それより遅くなってしまうということがあるかもしれません。

そういった場合には更に別の贈り方があるので、この機会に確認しておきましょう。

基本的には立春(2月4日頃)までの間なら「寒中御見舞」として贈りますが、その場合は先方にお歳暮として贈れなかったことをお詫びします。

また本来であれば年明けに贈るつもりであった旨を手紙か電話で一言伝えるのもマナーの一つです。

何より送り先の地域の習慣に合わせて贈るのも重要なマナーなので、贈る時期を間違えないように気をつけましょう。

お歳暮を贈る相手

お歳暮は、誰に贈るべきという決まりごとがあるわけではありません。

年末のご挨拶の一環として、日頃お世話になっている人や今後も付き合いを続けていきたい取引先に贈るといったケースがよく見受けられます。

また本来の趣旨が「お世話になった感謝のご挨拶」なので、会社の上司や取引先、離れて暮らしている両親や義両親、そして親戚や親しい友人や恩師に贈るのが一般的です。

自身の挙式で仲人を依頼した場合には、礼儀として挙式から3年間は仲人をしてもらった人にお歳暮を贈ることがマナーだとされています。

しかし現代ではコンプライアンス上の問題から、上司や取引先にお歳暮を贈ることを会社の規則で禁止している例もあるので、トラブルに発展することがないよう事前に社内の規定を確認しておきましょう。

取引先によってはお歳暮を受け取ることを控えるよう促す規定もあるので、その点にも注意が必要です。

相手が喪中でもお歳暮は贈って良いのか

お歳暮は感謝やお礼の意味を持つ贈り物であり、お祝い事とはされていません。

お祝い事は喪中では避けますが、お歳暮は上記の理由の為贈っても問題ないとされています。

それは自身が喪中の場合も、先方が喪中の場合であっても同様です。

お歳暮の相場

お歳暮の金額の目安は3000円~5000円程度が一般的とされていますが、特にお世話になった人には1万円以上のものを贈ることもあります。

とはいえあまり高価なものはかえって相手に気を使わせてしまうことにもなりかねません。

そのように考えると、お互いに負担にならない程度の金額が適切だといえるでしょう。

まとめ お歳暮についてのおさらい

  • お歳暮は日頃お世話になっている人や取引先等に対して1年の締めくくりにお礼の気持ちとして贈るもので、その期限は江戸時代にまで遡るといわれている。
  • 「お中元」はお世話になった人に日頃の感謝を込めご挨拶として贈るもので、夏に贈るものだとされている。
  • お歳暮は本来12月13日〜12月20日までに贈るとされているが、地域や風習によって多少前後することがある。
  • お歳暮を贈る時期を過ぎてしまった場合、「御年賀」や「寒中御見舞」として贈れば問題ないとされている。
  • お歳暮は日頃お世話になっている人や今後も付き合いを続けていきたい取引先に贈ることが多く、相手が喪中でも贈って問題ない。
  • お歳暮の金額の目安は3000円~5000円程度が一般的とされているが、特にお世話になった人には1万円以上のものを贈ることもある。