この記事では「司法書士」の仕事内容や、司法書士になるにはどうすればよいか、それに伴う試験の難易度、行政書士との違いなどを解説しています。

「司法書士」という職業名は広く知れ渡っていますが、資格が必要なこともあり具体的な仕事内容等は浸透していないといえるかもしれません。

それでは「司法書士」の年収や将来性等も踏まえて一つずつ確認してみましょう。

司法書士とは

「司法書士」とは司法書士法に基づく国家資格で、弁護士や弁理士のように職業請求権が認められている「八士業」の一つです。

国家資格は法律に基づいて各種分野における個人の能力や知識を判断し、特定の職業に従事することを証明します。

なおその他の「八士業」は税理士、行政書士、社会保険労務士、土地家屋調査士、海事代理士です。

司法書士の仕事内容

「司法書士」の仕事は、登記及び供託を代理で行ったり、裁判所や検察庁、法務局等に提出する書類の作成提出などを行うことです。

元々は弁護士が法律業務全般を担うところですが、弁護士の不足等でどうしても行き届かないところがありました。
そこで業務の中の一部を「司法書士」等が補完しているといわれています。

その中でも登記の代理や裁判書類作成提出が「司法書士」の主な業務というわけです。

また「認定司法書士」は上記の業務だけでなく、簡易裁判所で取り扱うことができる百四十万円までの民事訴訟や支払い督促、民事調停や裁判外の和解等も代理できます。

「認定司法書士」は法務大臣の認定が必要なので、特別に「法務大臣認定司法書士」と名乗るケースも見受けられますが同じ意味です。

そして「司法書士」には法曹資格がないこと等が理由で弁護士と異なり業務範囲に法律上の制約があり、限られた業務を行います。

「司法書士」と「行政書士」の違い

「司法書士」と混同されがちな職業として「行政書士」が挙げられます。

名前が似ているだけでなくどちらも「八士業」の一つということもあり、違いが分かりにくいと感じる人もいるかもしれません。

「司法書士」の仕事内容は先述の通りですが、「行政書士」は官公署に提出する書類の作成や代理での提出等を担います。

例えば建築業者が請け負ったことがない分野の工事を受注する際には、建築許可が必要です。
飲食業であれば、お店を出す為の営業許可が必要になってきます。

しかしこうした申請書類の作成には非常に煩雑な手間や広範な知識が必要な為、何度もやり直すことになったり業務の遅延に発展しかねません。

こういった手続きを迅速にするべく書類を作成したりできるのが「行政書士」というわけです。

また第三者に内容の証明をしてもらう内容証明の作成や、在留期間更新等の外国人に関する手続きも「行政書士」が行う点で「司法書士」とは別物だといえます。

司法書士になるには

「司法書士」になるには国家資格が必要等、様々な手順を踏まえることが求められます。

具体的にはどんなことが必要なのか、順を追って確認してみましょう。

①:司法書士試験に合格する

「司法書士」になるには国家資格が必要ですが、その国家資格を取る為には年に一度行われる司法書士試験に合格しなければなりません。

司法書士試験は筆記試験と口述試験があり、それぞれ入念な対策を行った上で受験することが求められます。

なお「司法書士」には年齢や性別、学歴や国籍といった制限がなく、未成年でも受験することができるのです。

大学在学中に合格した人もいれば、百歳を超えて朗報が届いた人もいる等、万人に対して機会が提供されているといえます。

ちなみに司法書士試験合格者は、ある程度の知識やキャリアが必要ということもあり三十代から四十代くらいが多いといわれています。

②:法務大臣の認可を受ける(認定司法書士)

晴れて司法書士試験に合格しても、それだけでは「司法書士」にはなれません。

試験合格後は管轄地域の司法書士会に入会したり、日本司法書士会連合会の司法書士名簿に登録したりといったことが必要です。

それだけではなく必要な研修や訓練を受ける必要がある等、非常に多くの手順を経ることが求められます。

また「認定司法書士」になるには更に法務大臣の認可を受ける必要があるということもあり、非常に長い道のりに感じられるかもしれません。

それだけ社会的な使命感や責務が求められているということの証左でもあり、だからこそ強い責任感や意志が必要だといえるでしょう。

司法書士試験の難易度はどれくらいか

肝心の司法書士試験の難易度ですが、難関の部類に入るといっても過言ではないでしょう。

というのは合格率が毎年三%程度と非常に低い水準で推移しており、何年も受験するという人も決して珍しくないからです。

独学であっても合格している人もいますが、何年も勉強を続けて合格を目指すくらいの気持ちがないと難しいかもしれません。

また多くの人は独学では難しいということもあり、資格取得の為の専門学校に通う等の対策をしているようです。

大学に籍を置きながら専門学校にも通うダブルスクールで勉強する人もいれば、社会人として働きながら夜間開講の授業を受ける人もいます。

なお司法書士試験の筆記試験は午前の部と午後の部に分かれており、午前の部はマークシートによる択一式です。
「憲法」や「民法」、「商法」や「刑法」の中から計三十五問出題されます。

また午後の部は択一式のマークシートと記述式から成り、マークシートでは「民事訴訟法」や「不動産登記法」等から計三十五問です。
記述式は「商業登記法書式」や「不動産登記法書式」から一問ずつ出題されています。

そして口述試験は筆記試験合格者のみを対象に毎年十月に行われ、出題範囲は「商業登記法」や「不動産登記法」、「司法書士法」の三科目です。

司法書士試験の概要や基準点・難易度・合格率・勉強法等について解説

司法書士の年収

「司法書士」はその試験の難易度から希少性があることもあり、高めに設定されているといわれています。

具体的には一千万円を超える人もいますが、平均では六百三十万円程ともいわれており、やはり一般的な平均よりも高いといえるでしょう。

実際のところは経営の才もある人が平均をつり上げているという声もありますが、それでも十分な金額であることが分かります。

サラリーマンであれば勤続年数が長くなる程年収も上がっていく傾向にありますが、「司法書士」はその年の売上に左右されるのが特徴です。

またその案件の多さから、地方よりも都市部の方が収入が多くなる傾向にあるといわれています。

そして「司法書士」は大きく二つに分けることができ、それは独立型と勤務型です。
独立型は特定の事務所に所属することなく自身で開業することであり、勤務型はどこかしらの事務所に籍を置きます。

独立型はコネ作りが必要になってくる等立ち上げ当初は収入が安定しないことがあるかもしれませんが、うまく軌道に乗れば収入を大きく伸ばすことができるのがメリットです。

対して勤務型は独立型程の収入は難しいものの、独立型よりも安定して毎月の収入を確保することができます。

慣れない内は勤務型で経験を積みながら人脈を広げていき、ある程度目処がついたら独立型に移行するというのも良いかもしれません。

司法書士の勤務体系と休日

「司法書士」は法務局や裁判所等との関連性が高いということもあり、それらに営業時間を合わせて平日の九時から十七時程度に設定されていることが多いです。

極端に朝が早くなったり、仕事が深夜にまで及ぶというのは稀だといっても良いかもしれません。

休日に関しても勤務時間と同じ理由で暦通りという場合が多いようです。

ただしそれは一般的な話で、より売上を伸ばす為に多くの案件を抱え込んだり依頼主の都合を優先した場合はその限りではありません。

また独立型であれば業務量は自分次第ということもあり、案件の受注を調整して勤務時間を決めることができるので勤務型と比べて融通がききやすいといえるでしょう。

ゴールデンウィークや年末年始等はまとまった休みを取りやすいものの、「司法書士」の資格がないとできない業務もある為産休等は取りにくい傾向があるといわれています。

司法書士の将来性

難易度が高く並々ならぬ努力が必要な「司法書士」ですが、その将来性については様々な意見があります。

国家資格がないと就けない仕事だからこそ安定して仕事があるという声もあれば、人口減少等に伴い案件も減っていくという考えもあるのです。

また地方か都市部かによって案件の量が変わってくるということもありますし、自分がどれだけコネを作ることができるかにもよるでしょう。

その為一概に将来性があるともないとも言い切れませんが、どれだけ安定して案件を獲得できるかにかかってくるかが重要です。

司法書士がおもに勤める場所

「司法書士」がおもに勤める場所は司法書士事務所です。

独立型であれば自分で開業した事務所で、勤務型であれば自分が雇用されている事務所が該当します。

独立型はどこに事務所を構えるかによって案件の受注が増減する可能性もあり、場所選びには慎重になるかもしれません。

一方勤務型もどこの事務所に所属するかは一考の余地があるといえるでしょう。それは所属によって収入が左右され得るからです。

都市部であっても司法書士事務所が密集している地域もあるでしょうし、逆に地方であっても立地が良ければ依頼が集まりやすいかもしれません。

いずれにせよ勤める場所選びは重要だという意見もある一方で、どこで働くか自体は自分で決めることができます。

まとめ この記事のおさらい

  • 「司法書士」とは司法書士法に基づく国家資格で、弁護士や弁理士のように職業請求権が認められている「八士業」の一つ。
  • 「司法書士」の仕事は、登記及び供託を代理で行ったり、裁判所や検察庁、法務局等に提出する書類の作成提出などを行うこと等が挙げられる。
  • 「行政書士」は官公署に提出する書類の作成や代理での提出等を担っている。
  • 「司法書士」になるには難関な筆記試験と口述試験から成る司法書士試験に合格し、研修を受ける等する必要がある。

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