この記事はワークショップの起源や種類、メリットやワークショップ進めるにあたり重要なことについて解説します。
ワークショップとはどんなもので、セミナーとはどこが違い、どのように活用すれば良いのかを知ることができるでしょう。

ワークショップとはなにか

ワークショップの語源は英語の「workshop」です。
workshopということばには本来の意味である「作業場・工房」の他に「研究集会」や「参加者に自主的に活動させる方式の講習会」という意味があります。

本記事で解説するワークショップは「参加者に自主的に活動させる方式の講習会」と言われているもの。
ワークショップは受動的に講義を聴くスタイルではなく、参加者が実際に自らが参加、体験して活動することが大きな特徴です。
ワークショップについてさらに詳しく解説します。

ワークショップの起源

ワークショプの起源は、20世紀初頭のハーバード大学でジョージ・P・ベーカーが担当していた戯曲創作の授業といわれています。
20世紀中盤にはアメリア演劇界において、表現者や鑑賞者といった従来の枠組みを超えて全員参加できる新しい形態を創造するための試みとしてワークショップが行なわれるようになりました。

その後世界中でワークショップが盛んに行なわれるようになり、日本においても演劇や美術の分野でワークショップが行なわれ始めました。
現在では芸術分野に限らず、学校教育や企業研修、街づくりなど様々な分野でワークショップは行なわれています。

セミナーとの違い

セミナーは、講師が講義をして参加者はその話を聴くことをメインとしています。
逆にワークショップは参加・体験型であることが特徴です。

セミナーが参加者が受動的であるのに対して、ワークショップは参加者が能動的であることが大きな違いと言えるでしょう。

ワークショップの種類

現在日本で行なわれている主なワークショップの種類と特徴について説明します。

  • 教育・研修のワークショップ

    参加型のグループ学習などのワークショップを行なう企業が教育や研修分野で増えています。
    ロールプレイや講師と参加者が意見交換をしたりして、実践的な体験をすることで知識や技術を学びます。

  • ビジネスワークショップ

    企業が新しいプロジェクトを進めたり、ビジネス戦略を練るときなどにワークショップの手法が使われることがあります。
    それぞれの参加者が持ち寄ったアイデアについて全員で積極的に議論することで刺激し合い、新たなアイデアを生み出して創造的な成果物が出来上がることが期待されます。

  • 芸術分野のワークショップ

    美術館や博物館でアーティストと一緒に参加者が製作体験を行なったりします。
    また演劇やバレエなどのダンスにおいても、参加者とともに体験して楽しんだりするワークショップが幅広く行なわれています。

  • まちづくりワークショップ

    行政や民間非営利団体(NPO)などが主催して、地域住民と共に地域をどう活性化するかについてアイデアを話し合ったりします。
    また他の地域の人たちに、地域を知ってもらうためのまち歩きワークショップなどもあります。

ワークショップのメリット

ワークショップに参加するメリットは、自らが参加することによって実感が沸いたり当事者意識が生まれるということでしょう。
一方的に講義を受けるのではなく全員で話し合いながら決定をすることで、自分たちで決めたという達成感や満足感が得られます。

当事者意識や達成感・満足感といったものは、話を聴くだけの受動型のセミナーでは得られないものです。
また参加者同士だけでなく主催者側ともコミュニケーションが取れることもメリットのひとつかもしれません。

ワークショップの進め方

ワークショップを進めるにあたり、いくつかの重要なポイントがあります。

進行役のファシリテーターの存在

ファシリテーターとは進行役のこと。議長とは違って決定権を持ちません。

中立的な立場で場を仕切って参加者たちをうまくまとめ、ワークショップが円滑に進むようにする役割を持っています。
ファシリテーターの技量によってワークショップの充実度や満足度が異なるといわれるくらい大切な存在なのです。

リーダーシップがあり質問に的確に答えられる人、観察力やとっさのハプニングに対応できる適応力がある人が適任者と言えるでしょう。
本来の目的から議論が逸れてしまった場合、うまく軌道修正することもファシリテーターの大切な役割です。

目的や成果物、時間配分の設計

ファシリテーターが中心となり、目的や成果物、時間配分をしっかり設計することが大切です。

事前にしっかりと計画を練ることで、ファシリテーターは余裕を持ってスムーズに進行できるのです。
当日の当日のミスやハプニングにも柔軟にかつ適切に対応できるのも事前の準備があればこそ、対応ができるでしょう。

効率良く進めるためのツールの準備

ワークショップを進めるにあたり、必要なツールはそれぞれワークショップごとに違います。
そのワークショップに適切なツールをしっかり準備しておくようにすることが大切です。

例えば、意見を書き込むホワイトボードや全員が情報を共有できるPC。
成果を発表する場合はプロジェクターやスクリーンがあるとよいですし、人数が多いようならマイクも必要でしょう。

事前に何が必要なのかよく調べ、しっかり準備をすることがワークショップが成功するか否かを決定付けます。
また、開催場所の選定もとても大切です。

広すぎず狭すぎず、参加者が気負いすぎることなく参加や発言できる空間作りを行なう必要があります。
ワークショップの内容や人数に合わせて、最適な場所を捜しましょう。

まちづくりのワークショップ

まちづくりのワークショップとは地域に関わる様々な立場の人が参加して、地域のまちづくりの方向性や課題について話し合ったりするものです。
地域を活性化させたい、地域の未来を考えたいという気持ちのもと参加者が集まるわけですが、他のワークショップとは違ってなかなか上手くいかない場合も。

一般的なワークショップへの参加者は基本的に主催者側のねらいを理解し共感している人が主体的に申込むことがほとんどなので、満足して終えることがほとんどでしょう。
しかしまちづくりのワークショップは地域への思いが強すぎるがゆえに意見を押し付けたり、自治体側へ不満をぶつけることを目的になってしまう人が出てくるケースがあります。
そのため前向きな議論をしたい人のモチベーションは下がり、全体的に不満が残るワークショップになってしまうことも珍しくないようです。

まとめ この記事のおさらい

  • ワークショップの意味は「参加者に自主的に活動させる方式の講習会」で、20世紀のアメリカ演劇界が起源。
  • セミナーは参加者が講師の話を聴く受動型なのに対して、ワークショップは参加者が自ら参加や体験ができる能動型である。
  • ワークショップの種類は、教育・研修、ビジネス、芸術分野、まちづくりなどがある。
  • ワークショップのメリットは、自らが参加することによって当事者意識が生まれたり自分たちで決めたという達成感や満足感が得られること。
  • ワークショップを進めるにあたっては、ファシリテーターと呼ばれる進行役の選定と事前の準備がとても大切。
  • まちづくりのワークショップは、地域への思いが強い人が多くて他のワークショップに比べると上手くいかない場合もある。