バスやタクシーといった従来の移動方法とは異なる、ライドシェアというスタイルが注目され始めています。この記事では、ライドシェアとはなにかの説明から、海外でのライドシェア、日本でのライドシェアの現状について解説します。

ライドシェアについて知っておくことで、普段の交通手段として、また海外旅行の際などに役立つでしょう。

ライドシェアとは

ライドシェアとは自動車を相乗りすることで、ライドシェア、ライドシェアリングと呼ばれます。ライドシェアはアメリカを初めてする海外ではそれほど珍しいことではありません。しかし、日本ではライドシェアの歴史が古いこともあり、定義も曖昧になっています。複数人が同乗する相乗りや廃車サービスを含めてライドシェアと呼び、区別がわからない人も多いでしょう。

まずは、ライドシェアと呼ばれるものの種類を説明します。

ライドシェアの種類

カープール

一台の車に複数人が同乗する相乗りスタイルです。基本的にドライバーが利益を得ることはできず、無償もしくはガソリン代や高速代などの実費を受け取るに留まります。

バンプール

大型車両であるバンを利用し、7~15人程度の大人数を運ぶ相乗りです。

費用は乗客が分担しますが、中には社用車的な扱いやバスに代わる存在として企業や行政が直接運営する場合や、補助を出して負担軽減を図っている場合などもあります。

カジュアルカープール

カープールとヒッチハイクを掛け合わせたようなスタイルです。

一般ドライバーが通勤などの途中で、自家用車に道路沿いの乗り場に並ぶ人を同乗させる相乗りで、ドライバーと乗客はお互いに面識がないことが特徴になります。

TNCサービス

TNCは「Transportation Network Company」の略です。事業主体が自ら運送せずに、事業主体が運営するプラットフォームにおいて一般ドライバーと乗客を仲介し、一般ドライバーが自家用車を用いて有償の運送サービスを提供するものをいいます。

スマートフォンのアプリで予約から支払い、ドライバーの評価までを行い、アプリ一つあれば現金やクレジットカードをが手元にある必要がありません。TNCサービスが始まったのは2012年で歴史は長くありませんが、利用者が急増しており、今後最も着目されるライドシェアサービスだと言ってよいでしょう。

代表的なライドシェアサービス

Uber(ウーバー)

アメリカで始まったUberは、世界60カ国以上でサービスを展開するTNCサービス型ライドシェアサービスの代表的存在です。

日本でのUberは、2014年からタクシー配車サービスを行っています。
2015年2月には福岡市で、一般人が自家用車で運送サービスを行う「みんなのUber」をテスト開始しましたが、国土交通省から指導が入り、同年3月にはみんなのUberのサービスを中止しました。中止に至る経緯には、みんなのUberがいわゆる白タク行為にあたるということがあったようです。

notteco(ノッテコ)

nottecoは目的地が一致した人同士が相乗りするカープール型のライドシェアです。長距離移動を中心としたものになります。
利用方法は、ドライバーは予定が決まったら目的地や日時、座席数、相乗り料金などを登録しておきます。相乗りしたい人は、目的地や日時がマッチするドライバーを選び、連絡を取り合って相乗りの予定を決定します。
nottecoを利用することで、ドライバーはガソリン代や高速代の負担を減らすことができ、同乗者は車を所有していなくても遠方に出かけることができるというメリットがあります。また、nottecoは同じ趣味を持つ人たちと相乗りを楽しむツールとしても利用されています。イベントやコンサート会場まで同乗し、道中を楽しいものにするという使い方も多くなっているようです。

日本でライドシェアが普及しない理由

白タク問題

日本では、許可を得ない者が送迎サービスを提供し、対価としてお金を徴収することを事業として行うことを、道路運送法で禁じています。

道路運送法第4条
一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない。

無許可でタクシー業を行う車のことを俗に白タクといいます。これは国から許可を得たタクシーはナンバープレートが緑色ですが、一般車は白色のため白タクと呼ばれるようになりました。

ライドシェアがこの白タク行為にあたるという見解が、日本でのライドシェアの普及を妨げている理由にひとつです。

タクシー業界からの反発

ライドシェアにはタクシー業界からの反発もあります。タクシー会社の現行のハイヤーサービス、配車サービスと競合することや、無許可の一般ドライバーが運転をするライドシェアは安全性が担保されないという理由などを主張して、タクシー業界はライドシェアの許可に疑問を投げかけています。

ライドシェアが日本の国民性にマッチしない

日本でもカーシェアリングなど他人とシェアをする文化が広まってきてはいますが、相乗りの文化自体はまだなじみが薄く、警戒心を持つ人も少なくないでしょう。日本人が抵抗なくライドシェアを利用するには、もう少し時間がかかるかも知れません。

日本でのライドシェア普及を急ぐ声もある

一般社団法人 新経済連盟は、2018年5月に「ライドシェア新法」を提案しました。近年、訪日外国人観光客数は年々増加している一方でタクシー業界の人手不足は急速に深刻化しており、ライドシェア導入の必要性があると提言しています。

ライドシェアの安全対策

ライドシェアは安全面で不安があると感じる人もいることでしょう。前章で紹介した「Uber(ウーバー)」「notteco」の安全対策について、簡単に紹介します。

Uberの安全対策

Uberは2018年夏より米国で新たに始まった取り組みをサイト内で紹介しています。

  • 安全性向上に向けた新たな機能と投資
  • ドライビングスクリーニングの強化
  • 安全に関するアドバイザリーボードの拡大

参考:Uber newsroom 安全性向上への取り組み

nottecoの安全対策

nottecoでは、法規制・安全性・信頼性についてをサイト内で紹介しています。
ドライバーに支払う料金は実費のため白タク行為に該当しないこと、ドライバー、同乗者ともに本人確認書類の提出を義務付けていること、ソーシャルメディアとの連携により犯罪やトラブルの抑止効果を図っていることなどがうたわれています。

参考:nottecoNEWS よくある質問

ライドシェアについてのまとめ

  • ライドシェアとは自動車を相乗りすることをいいます。
  • ライドシェアには「カープール」「バンプール」「カジュアルカープール」「TNCサービス」の種類があります。
  • 代表的なライドシェアサービス次の通りです。
  • 「Uber(ウーバー)」TNCサービス型のライドシェア。世界的に事業を展開しているライドシェアサービスの代表的存在。日本ではタクシーの配車サービスを行っている。
  • 「notteco(ノッテコ)」目的地が一致した人同士が相乗りするカープール型のライドシェア。
  • 日本では、白タク問題、タクシー業界の反発、国民性などの理由で、ライドシェアがさほど普及していません。