日本は長寿国と言われ、平均寿命は年々高くなってきています。近年は、いくつまで生きられるかという寿命とは別に、いくつまで健康で活動的に暮らせるかという「健康寿命」が話題になることが多くなりました。

この記事では、健康寿命と平均寿命の違い、現在の健康寿命は何歳なのかなどについて解説します。また、健康寿命の都道府県別ランキングも紹介します。
平均寿命と健康寿命を正しく理解することで、老後のライフプランを設計するうえでの手助けにもなります。

健康寿命と平均寿命

平均寿命とは

平均寿命とは、0歳の子供が平均してあと何年生きられるかを示す「平均余命」のことをいいます。

平均余命とは、ある年の男女別にみた年齢別死亡率が将来もそのまま続くと仮定して、各年齢に達した人たちがその後平均して何年生きられるかを示したもので、厚生労働省が5年に1度、「都道府県別生命表」として公表しています。

健康寿命とは

健康寿命とは、平均寿命とは別に、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間、つまりは心身ともに健康で生活できる余命をあらわすものです。平均寿命から、病気や痴呆などで介護を要する期間が健康寿命となります。

2000年にWHO(世界保健機関)が健康寿命を提唱して以来、寿命を延ばすだけではなく、健康で生活でする期間をいかに延ばしていくかということが注目されています。
平均寿命から健康寿命を差し引いたものが、健康に生活することができない期間になります。健康寿命を延ばしこの期間を短くすることが、健やかな生活を長く維持することにつながります。
一般的にこの期間には医療費や介護費などが必要となりますので、健康寿命を知ることは、どの程度の備えが必要かを考える目安にもなるでしょう。

平均寿命と健康寿命の差

厚生労働省は2018年3月9日に、2016年の健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳だったと公表しました。
2001年からの平均寿命と健康寿命の推移は次の通りです。

■男性
2001年:[平均寿命]78.07歳 [健康寿命]69.40歳
2004年:[平均寿命]78.64歳 [健康寿命]69.47歳
2007年:[平均寿命]79.19歳 [健康寿命]70.33歳
2010年:[平均寿命]79.55歳 [健康寿命]70.42歳
2013年:[平均寿命]80.21歳 [健康寿命]71.19歳
2016年:[平均寿命]80.98歳 [健康寿命]72.14歳

■女性
2001年:[平均寿命]84.93歳 [健康寿命]72.65歳
2004年:[平均寿命]85.59歳 [健康寿命]72.69歳
2007年:[平均寿命]85.99歳 [健康寿命]73.36歳
2010年:[平均寿命]86.30歳 [健康寿命]73.62歳
2013年:[平均寿命]86.61歳 [健康寿命]74.21歳
2016年:[平均寿命]87.14歳 [健康寿命]74.79歳

■平均寿命と健康寿命の差・男性
2001年:8.67年
2004年:9.17年
2007年:8.86年
2010年:9.13年
2013年:9.02年
2016年:8.84年
■平均寿命と健康寿命の差・女性
2001年:12.28年
2004年:12.90年
2007年:12.63年
2010年:12.68年
2013年:12.40年
2016年:12.34年

参考及び引用:厚生労働省:健康寿命【pdf】

平均寿命、健康寿命は、男性、女性ともに年々延びています。
男女別では、平均寿命、健康寿命はどの年においても男性よりも女性のほうが長く、平均寿命と健康寿命の差も同様に、女性のほうが長い結果となっています。

厚生労働省が告示した「健康日本21(第二次)」で、国民の健康の増進の推進に関する基本的な方向のひとつとして「健康寿命の延伸と健康格差の縮小」が目標とされています。
平均寿命と健康寿命の差は、2010年以降においては男性、女性ともに縮小傾向にあります。

※健康日本21(第二次)とは
平成25年度から10年間の計画であり、その基本となる方針や理念、具体的な目標などについては、健康増進法第7条に基づき厚生労働大臣が定めることとされている「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」の中に盛り込むこととし、平成24年7月10日付けで、この基本方針の全部改正を行い、厚生労働大臣が告示したものです。

健康寿命の都道府県別ランキング

2016年の健康寿命の都道府県別ランキングは次の通りです。

左が男性で右が女性です。
1  山梨 73.21 愛知 76.32
2  埼玉 73.10 三重 76.30
3  愛知 73.0  山梨 76.22
4  岐阜 72.89 富山 75.77
5  石川 72.67 島根 75.74
6  静岡 72.63 栃木 75.73
7  山形 72.61 岐阜 75.65
8  富山 72.58 茨城 75.52
9  茨城 72.50 鹿児島 75.51
10 新潟 72.45 沖縄 75.46
10 福井 72.45 新潟 75.44
12 宮城 72.39 大分 75.38
13 千葉 72.37 静岡 75.37
13 香川 72.37 福井 75.26
15 鹿児島 72.31 群馬 75.20
16 神奈川 72.30 石川 75.18
16 滋賀 72.30 山口 75.18
18 山口 72.18 千葉 75.17
19 栃木 72.12 高知 75.17
20 長野 72.11 青森 75.14
21 兵庫 72.08 岡山 75.09
22 群馬 72.07 佐賀 75.07
23 宮崎 72.05 山形 75.06
24 東京 72.00 福島 75.05
25 北海道 71.98 宮崎 74.93
25 沖縄 71.98 香川 74.83
27 広島 71.97 長野 74.72
28 岩手 71.85 長崎 74.71
28 京都 71.85 埼玉 74.67
30 長崎 71.83 福岡 74.66
31 三重 71.79 神奈川 74.63
32 島根 71.71 愛媛 74.59
33 鳥取 71.69 秋田 74.53
34 青森 71.64 岩手 74.46
35 佐賀 71.60 大阪 74.46
36 福島 71.54 宮城 74.43
36 岡山 71.54 和歌山 74.42
36 大分 71.54 東京 74.24
39 大阪 71.50 兵庫 74.23
40 福岡 71.49 鳥取 74.14
41 奈良 71.39 奈良 74.10
42 高知 71.37 滋賀 74.07
43 和歌山 71.36 徳島 74.04
44 徳島 71.34 京都 73.97
45 愛媛 71.33 北海道 73.77
46 秋田 71.21 広島 73.62
47 熊本 -   熊本 -

※2016年の健康情報は、国民生活基礎調査が熊本地震により熊本県を調査していないため、熊本県を除いています。

最長と最短の差は、男性で2.0年、女性で2.7年となっています。健康寿命は、健康への気配りや働き方、人との関わり、食生活などさまざまな要因が関係すると考えられており、都道府県別の差はなにが要因となっているのか、はっきりしたことはわかっていません。

健康寿命についてのまとめ

  • 健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことを指します。
  • 平均寿命から健康寿命を差し引いたものが健康に生活することができない期間になります。
  • 平均寿命と健康寿命の差は、2010年以降においては男性、女性ともに縮小傾向にあります。
  • 2016年の情報では、健康寿命が一番長い都道府県は、男性は山梨県、女性は愛知県、短いのは、男性が秋田県、女性が広島県で、最長と最短の差は、男性で2.0年、女性で2.7年あります。