会社員であれば、なにげなくもらっている給与ですが、給与明細からくみ取れる内容を見過ごしている人も少なくありません。

この記事では、給与や給与所得とはなにか、給与計算の方法、給与所得控除とはなにかなどを解説します。この記事を読むことで、給与についてしっかり理解することができます。

そもそも給与とはなにか?

給与とは、給与収入を略して使われているのが一般的です。会社で働く会社員などが労働の見返りとして、 事業主から支払われるすべての金額を給与といいます。

給与収入とは年収のことで、源泉徴収前の給与やボーナス(賞与)などをすべて合計した額面の数字のことをさしています。お金としての給与収入だけでなく、会社から受け取ったものなども含まれます。

給与収入にみなされるものには、無償または低価格で受け取った会社の商品や、無償または低価格で借りた会社所有の土地や建物、無利息あるいは低金利で会社から借りたお金も給与収入に含まれます。

社内の一部で配布された記念品であれば、現物給与扱いにされ、記念品の購入金額が給与に加算されることもあるでしょう。購入金額は課税対象でもあるため、給与明細に明記されます。

給料と給与は大きく意味が違う

給与と似た言葉である給料は、意味が大きく異なります。給与は支払われるすべての金額をさしてますが、給料は正規の勤務時間に対する報酬、基本給のことをさしています。

給与明細には3つの要素がある

給与収入を知ることができる明細は、主に勤怠・支給・控除の3つから成り立っています。

勤怠とは、労働日数や時間、有給休暇、時間外労働時間などが記載されます。自分自身の給与明細を見るときには、時間労働時間が実績通りに時間数が書かれているかチェックするとよいでしょう。

支給の項目には、基本給や資格手当など毎月決まった額以外に入る支給額を記載しています。代表的なものには、時間外労働手当や出張手当などがあるでしょう。

みなし残業を導入している会社では、みなし残業の時間以上に働いた場合には、その以上の分が支払われなければいけません。みなし残業が20時間と設定されていて、該当の月は25時間働いた場合には、5時間分の残業手当が支払われます。

一般的な控除の項目には。所得税や住民税などの税金、保険料などがあります。保険料は40歳未満なら健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料があります。40歳以上の人には上記3つに介護保険料が加わるでしょう。

給与所得とは給与収入から経費を引いた額

給与所得とは、給与収入から経費と見なされるものを差し引いた金額です。会社員でも経費として差し引かれる分は認められていますが、金額は法律で決められています。

給与所得控除とは会社員でも認められている経費

先に紹介した会社員でも認められている経費は給与所得控除といわれ、金額は給与所得控除額と表記されます。

実際に使ったかどうかは別に、必ず控除されるのが給与所得控除の特徴です。

平成30年度の給与所得控除額は、以下のように法律で定められています。

給与所得控除額
給与などの収入額が162.5万円以下の場合には65万円
162.5万円超180万円以下の場合には収入金額x40%
180万円超360万円以下の場合は収入金額x20%+18万円
360万円超660万円以下では収入金額x20%+54万円
660万円超1,000万円以下の場合には収入金額x10%+120万円
1,000万円超の場合の給与所得控除は220万円が上限額です。

すでに決定されている事項では、平成32年度分以後は、控除額が850万円以下のすべての収入金額で10万円引き下げられます。収入金額が850万円超では、控除の上限額が195万円でしょう。

給料明細にない特定支出控除

知らない会社員も少なくないものに、自身で手続きをしないといけない特定支出控除というものがあります。特定支出控除とは、会社が業務に必要とは認めたけれども、支払ってはくれない会社員の費用の控除をさしています。

対象になる費用には、会社が通常必要と認めるが支払われていない通勤費、転居費、研修費、資格取得費、単身赴任先などからの帰宅旅費、図書費、衣服費、交際費など職務遂行に直接必要な勤務必要経費などがあるでしょう。

特定支出控除は、給与所得控除の半額を超えた金額が対象です。例として、年収500万円の人の場合、給与所得控除は154万円分であるため、年間の上記の経費が77万円をこえると、超えた分を特定支出控除として受けることができます。

給与所得控除後の金額から、特定支出の額の合計額 - 給与所得控除額の1/2という計算が成り立ちます。

上記の要件をクリアして特定支出控除を受けるには、確定申告が必要になるので忘れないように活用する事が大切です。

給与計算の方法

毎月支払われる実際の給与の計算は、基本の支給額である(基本給と残業代、通勤手当などの各種手当てなど)から控除される(社会保険料・雇用保険料・所得税・住民税など)が引かれた金額です。

給与計算をするときには、集合規則や給与規定などで給与の基本情報を抑えておく必要があります。労働日数や時間に関すること、給与の決定方法や昇給についてなどの情報が必要です。

それぞれの従業員についても、勤続年数や職種や役職・等級などについても知っておかなければなりません。それぞれの雇用形態によって、法律で定められた保険に入っているかも確認しましょう。

給与所得控除の最低額は65万円

給与所得控除の最低金額は、65万円です。

パートなどで収入金額が103万円(給与所得控除の65万円+所得税の基礎控除額38万円)以下、かつ他に収入がない場合、所得税はかかりません。

おすすめの給与計算ソフト

毎年税制などに変更があり複雑なのが給与計算です。しかし、間違いなく計算しなければトラブルのもとになるでしょう。おすすめは、クラウド給与計算ソフトです。

導入が比較的簡単で初期費用無料あるいは低価格、またアップデートなどの手間がかからないのがポイントでしょう。

小さな会社であれば、初期費用0円のクラウドソフトでも便利に使えます。

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「MFクラウド給与」は、カスタマイズしやすいシステムですぐに使いたい人におすすめです。月額2,500円+6人目以降の従業員x300円で使えるでしょう。

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「freee(フリー)」は、クラウド給与計算ソフトのシェアNo1にもなったことがある知名度の高いソフトです。一番のポイントは、簡単さです。月額1,980円+4人目から300円で利用できます。

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給与についてのまとめ

  • 給与とは、給与収入の略で、会社で働く会社員などが労働の見返りとして、 事業主から支払われるすべての金額のことをいいます。
  • 給料は、正規の勤務時間に対する報酬や、基本給をさしています。
  • 給与明細は、主に勤怠・支給・控除の3つから成り立っています。
  • 給与所得とは、給与収入から経費と見なされるものを差し引いた金額です。差し引かれる額は、給与所得控除額と言われ、法律で定められています。
  • 給料明細にない特定支出控除とは、会社が業務に必要とは認めたけれども、支払ってはくれない会社員の費用の控除のことをさしています。
  • 給与計算の方法は、基本の支給額である(基本給と残業代、通勤手当などの各種手当て)から控除される(社会保険料・雇用保険料・所得税・住民税など)を引いて計算します。