彫心鏤骨(ちょうしんるこつ)の意味とは

彫心とは、心に彫りつけるようにその事柄に熱中することで、鏤骨は骨に刻みこむくらい気持ちを集中させることです。

彫心鏤骨の元来の意味は、非常に注意を払って詩文を完成度高く練り上げることで似たような言葉としては文章などを手直しする時に使う「推敲」がありますが、彫心鏤骨の場合は「全身全霊を込める。」という意味合いを含んでいます。

一つの作品に対して何年もかけて取り組む場合など、この言葉がピッタリです。

彫心鏤骨のビジネスシーンでの意味

この言葉は現在でも小説や詩、あるいは映画などの芸術作品に使われることが多くなっています。

例えば完璧主義者で知られる黒澤明やスタンリー・キューブリックといった巨匠監督の映画について、評論家が「彫心鏤骨の作品」と書いたりしています。

ビジネスにおいては、個人個人の仕事についてこの言葉を使うことはまれです。ただ長期にわたる大きなプロジェクトにおいては、その企画書や仕上がった仕事に対して、この言葉を使う場合もあります。いずれにせよ「血と汗と涙を結集した」というような意味合いが込められることが多くなっているようです。

彫心鏤骨の使い方と例文

私は字を削り句を削り、一念に彫心鏤骨の極を尽した。
出典:北原白秋『雀の卵』

 

近代の仏詩は高踏派の名篇に於て発展の極に達し、彫心鏤骨の技巧実に燦爛の美を恣にす。
出典:上田敏『海潮音』

 

紅葉は『七生文章に盡さん』と其後臨終の際に曰った通り、彫心鏤骨の文章を書いたのは尊い。
出典:土井晩翠『新詩発生時代の思い出』