結婚退社をした女性が、退職後すぐに夫の扶養へ入るを行うとき、失業保険はもらえるのか気になる人も多いでしょう。

この記事では失業保険と扶養の関係について、以下の点を中心に解説します。

この記事の内容
・失業保険とはなにか?
・失業保険受給中は扶養に入れるのか。

そもそも失業保険とはなにか?

失業保険とは、会社を辞めて次の就職先が決まるまで一定期間もらえる手当のことです。しかし注意点として、次の就職先を真剣に探している場合のみという条件があげられます。

たとえば、結婚を機に仕事を辞めて配偶者控除の対象になる予定の場合、結果的に失業保険を受け取ることができません。退職後、しばらく休養しようと思っている場合も同じく失業保険を受け取ることができません。離職して家族の扶養になろうと考えている場合も同様です。

失業保険の額によっては扶養に入れない

扶養に入るには、年間130万円未満の収入であることが条件です。失業保険も収入として計算されるため、扶養に入れるかどうかは、受け取る失業保険の額によって決まります。

失業保険の場合、年間を通してどれぐらいの収入が見込めるかの概算をしなくてはなりません。失業保険の場合は、1年を360日として計算します。

扶養の要件である年間130万円を1年で割ると、1日あたりに受け取る金額が出すことができます。

130万円÷360日=3,611円

上記の計算から、1日あたり3,611円を超えなければ扶養に入ることができるとわかります。

基本手当の日額が3,612円以上で、すでに扶養に入っている場合は扶養から外れる手続きをしなくてはなりません。

扶養に入るべきタイミング

失業保険と扶養は併用できる場合とできない場合があるため、どのタイミングで扶養に入るのがよいか考えることが大切です。

基本は失業保険の受給期間が終わってから

扶養に入っていない場合は、国民年金保険料や国民健康保険料を月々納めなければなりません。

退職するまでフルタイムで働いていた場合、失業保険の手当が厚いため、国民年金保険料や国民健康保険料の月々の支払い額よりも多くもらうことができます。それぞれの保険料を支払ってでも失業保険を受け取る方がよいことがわかります。

フルタイムで働いていなかった場合

フルタイムで働いてなかった場合、失業保険の給付金額は高くないため、国民年金保険料と国民健康保険料の合計金額の方が失業保険を上回る可能性があります。

失業保険を受け取らず、すぐに扶養に入ったほうが効率的でしょう。

給付期限3ヶ月の場合

離職理由が自己都合の場合、失業保険は3カ月間の給付制限があります。(厳密には、退職後ハローワークで失業保険の手続きをしてから7日間は待機期間があります。)給付期限3ヶ月の場合は、失業保険が支給されないため、扶養に入ることが出来ます。

退職後の手続き

失業保険をもらうまでは扶養に入る。

失業保険をもらっている期間が扶養から外れる(国民健康保険、国民年金に加入する。)

失業保険の受給が終わったら、再び扶養に入る。

手続き上は上記のように扶養に入ったり外れたりできます。しかし、手続きをしてから適用されるまでタイムラグがあるため、企業によっては対応してくれないところもあります。事前に確認しておくことが大切です。

失業保険受給中も扶養に入っていたら

基本手当日額が3,612円以上なのに扶養から外れず、失業保険も受給していた場合は以下のようになります。

国民健康保険料と国民年金保険料を遡って納付する

扶養に入っていなかった場合は、国民健康保険料と国民年金保険料を自ら支払わなければなりません。扶養に入ってていたため、本来納めなければならない2つの保険料を支払っていなかったためです。

失業保険の手当てを貰いながら扶養に入っていた期間分の国民健康保険料と、国民年金保険料を遡って納付しなければなりません。

納付者が行うことではありませんが、年金事務所では登録されている年金記録の修正が行われます。

失業保険を日額3,612円以上もらっている間は本来扶養に入れないため、第3号被保険者から第1号被保険者に修正されます。

病院費用の保険負担分の返金を求められる

国民健康保険や扶養に入っていれば、医療費は3割負担です。失業保険の手当てを貰いながら扶養に入っていた場合、本来は扶養に入れない期間であるため、国民健康保険を払っていなければなりません。

しかし、失業保険の手当てをもらいながら扶養に入っていた期間に病院にかかった場合、保険料も支払われていないため、保険負担分7割を自分で負担しなければなりません。

健康保険組合などから、保険負担分の7割の返金を求められます。

夫の会社に迷惑をかける

失業保険受給中に扶養に入っていた場合、扶養手続きをした夫の会社に迷惑がかかります。会社は健康保険組合などから厳しい注意を受け、会社だけではなく夫も会社から注意を受けます。

夫の会社の保険担当が妻を扶養にする場合、事前に失業保険の申請の有無を確認します。失業保険をもらっている場合、雇用保険受給資格者証(基本手当日額と期間が記載されている証明書)のコピーを提出することが多いため、間違いは起きにくいです。

現代では、制度が取り入れられ、国民一人一人の保険料や失業保険などの情報が管理しやすくなりました。手続き上間違いがあった場合は発見しやすくなり、失業保険受給中に扶養に入る手続きができないこともあるでしょう。手続きの際は問題がなくても、後々になって事態が発覚する確率は昔に比べて高くなっています。

しかし、発覚したときに面倒なことになってしまうため、失業保険受給中の扶養の有無は自分自身でもしっかり確認しておくことが大切です。

 

失業保険についてのまとめ

  • 失業保険は、退職後、次の就職が決まるまでの一定期間もらえる手当です。
  • 失業保険がもらえるのは、次の就職先を本気で探している場合であり、専業主婦やしばらく休養取る人などは該当しません。
  • 失業保険も収入とみなされます。
  • 失業保険を受け取る金額が1日あたり3,611円以下であれば夫の扶養に入ることができます。
  • 夫の扶養に入れる条件ではないのに扶養に入っていた場合、夫の会社に迷惑をかけるので注意が必要です。
  • 失業保険受給中に条件を満たしていないのに扶養に入っていたら、保険料を遡って納付しなければなりません。