国民健康保険から社会保険の切り替え手続きについて具体的に解説

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就職や転職の際には、保険が切り替わることがあるでしょう。新しい会社がすべての切り替え手続きをしてくれると思っている人も多いです。しかし、国民健康保険から社会保険へ切り替わった際には、そうはいきません。

ここでは、国保から社保への切り替えは自分でしないといけないこと、国保からの脱退手続きについて、国保と社保を二重支払いしたケースについて、切り替え前の国保の有効期間などについて解説します。

しっかり手続きをして、後から面倒がないようになります。

国保から社保へは自分で切り替えする必要がある

会社に就職した時などには、新しい会社が社会健康保険の加入の手続きをしてくれます。

しかし、社保の前に国民健康保険に加入していた場合には、自分自身で国保を脱退する手続きをしなければいけません。新しい会社は、脱退手続きまではしてくれないです。

国保からの脱退手続きをしないでいると、国はあなたが社保に加入したことを知ることが出来ません。結果的には、国保の脱退手続きをしないと、国保と社保の二重支払いすることになってしまいます。

また、市町村役場から催促状がきたり、職員が訪問してきたりすることもあります。

国保と社保の違いについてはこちらの記事も参考にしてみてください。

国民健康保険と社会保険との違い 会社の入退社したときの切り替え手続き

国保からの脱退手続きの方法

国保の脱退手続きは、各市町村役場の窓口で行います。

必要な持ち物がいくつかあるため、忘れず持参するようにしましょう。

国保からの脱退手続きに必要な持ちもの

国保の脱退手続きは、正式には国保の喪失届出といいます。手続きには、以下の書類や持ち物が必要になります。

  • 加入した新しい社会保険の保険証(扶養家族分も含む)、もしくは、社保の保険証が届いてないなら社会保険の資格取得証明書
  • それまで使っていた国保の保険証(切り替えた全員分も含む)
  • 本人確認のできるもの(運転免許証など)
  • マイナンバーが分かる書類(マイナンバーカードなら、身分証明書にもマイナンバーがわかる書類としても使えます。)
  • 印鑑

手続きの期限

原則としては、新しい社保に加入した日から14日以内とされています。しかし、罰則はないので、もし14日を過ぎたとしても、なるべくは早めの手続きを心がけましょう。

期日を過ぎてしまうことが分かった時点で、市町村役場の担当窓口に一度電話で一報しておくのもいいでしょう。

郵送で手続き可能な場合も圧

市町村によっては、国保の喪失届出を郵送で済ますこともできます。

まずは郵送でも可能か、該当の市町村役場に直接電話で確認するか、ホームページを見てみましょう。ホームページによっては、必要な書類をダウンロードできる市町村もあります。必要な書類をわざわざ取りに行く必要がなくなるでしょう。

郵送で国保喪失届出の手続きをする場合には、必要書類のコピーなどが不足しないように注意しましょう。

手続きは本人意外にも世帯員もできる

市町村役場で手続きを進めるには、本人以外に世帯員も手続きをすることができます。世帯員とは、本人以外の国保に入っていて、かつ新しい会社の保険で不要に入る家族のことをさしてます。

ちなみに、社会保険では年収が130万円以内の家族や親族を扶養にするという制度がありますが、国民保険には不要の仕組みはありません。単純に家族の人数により、保険料の違いが出てきます。

本人でも世帯員でもない人が国保の脱退手続きを行う場合には、代理人となり手続きをすることができます。ただし、そのためには、代理人に対して世帯主からの委任状が必要になります。委任状は、委任する世帯主の意思が確認できる内容であれば、用紙、書式などの仕様は構いません。

委任状には以下のような記載が必要になるため、あらかじめ準備しておきましょう。

  • 委任する人の住所、直筆の氏名、押印(認印可)、生年月日
  • 代理人の住所、氏名
  • 委任する内容(ここでは国保の脱退手続き)

各市町村役場のホームページにひな型があることもありますので確認してみるのもおすすめです。代理人が手続きに行く際には、委任状だけではなく、代理人本人の免許証など身分証明書を忘れずに持っていくようにしましょう。

国保と社保を二重支払いした場合は保険料の還付が受けられる

国保の脱退手続きが遅くなってしまったら、国保と社保を二重に支払った期間があるでしょう。その際には、国保の保険料の還付を受けることができます。

国保の脱退手続きとともに、還付のための手続きをすることになるでしょう。扶養家族がいる場合には、扶養家族分の還付も受けることができます。

家族の中に、そのまま国民保険に残る人がいるなら、後日新しい保険料の請求書が送られてきます。そして、二重支払いで発生した還付金は、世帯主が登録した銀行口座に後日振り込まれます。振込の時期は、市町村役場によって違うので、手続きの際に確認するのがいいでしょう。

国保が使えるのは入社日の前日まで

国保から社保への切り替えは、日にち的には入社日になります。ですから、国保が使えるのは、入社日の前日までになります。

しかし、保険料に関しては、国保、社保とも日割りはありません。

例えば、5月15日から就職して社保に切り替えるとします。すると、国保が使えるのは、5月14日までになります。保険料は日割りがないので、5月の保険料は社保、4月分までが国保の保険料の支払いとなります。

入社日以降に病院へ行くなら、国保の保険証は使わないようにしましょう。

また、保険証が届く前に通院したら、かかった病院に相談してみましょう。

入社日以降に国保を使って診察を受け、その後国保と社保で医療費の精算をすることもできますが、建て替えが必要だったり、申請が面倒になってしまったりします。病院の指示に従う方がいいでしょう。

国保から社保に切り替える際のおさらい

国保から社保に切り替える際のおさらいは以下の通りとなります。

  • 会社に就職した時などには、新しい会社が社会健康保険の加入の手続きをしてくれる。しかし、社保の前に国民健康保険に加入していた場合には、自分自身で国保を脱退する手続きをしなければいけない
  • 国保からの脱退手続きは、各市町村役場の窓口で行う
  • 手続きをする際の持ちものは、加入した新しい社会保険の保険証(扶養家族分も含む)、もしくは、社保の保険証が届いてないなら社会保険の資格取得証明書、それまで使っていた国保の保険証(切り替えた全員分も含む)、本人確認のできるもの(運転免許証など)、マイナンバーが分かる書類(マイナンバーカードなら、身分証明書にもマイナンバーがわかる書類としても使用可能)、印鑑になる
  • 国保の脱退手続きの期限は、原則では新しい社保に加入した日から14日以内とされている、もし14日を過ぎたとしても、なるべくは早めの手続きを心がける
  • 国保の脱退手続きは、郵送でも可能な場合がある、市町村役場の担当窓口に、電話またはホームぺージで確認してみるとよい
  • 手続きは本人のほか、世帯員も手続きをすることができる、また、本人でも世帯員でもない人が、代理人となり手続きをすることもできる、その際には、委任状、代理人本人の免許証など身分証明書が必要になる
  • 国保と社保を二重支払いした場合には、保険料の還付を受けることができる、国保の脱退手続きの際に、まとめて還付の手続きをすれば、世帯主の銀行口座に還付金が振り込まれる
  • 国保から社保への切り替え前は、入社日までは国保が使える、それ以降、社保の保険証を受け取る前に病院にかかった場合には、国保の保険証は使わないで、まずはかかった病院に相談してみるとよい
  • 切り替え期間中に国保で医療費を支払うこともできるが、のちの還付のために国保、社保両方で手続きをしなければいけなかったり、立替金が発生することもあって、より面倒なことになってしまう