ボーナスの時期を前に、額面を組合や会社の提示から確認して、使い方などの計画を練っている人もいるでしょう。しかし、ボーナスは額面通りに振り込まれるものではなく、予想以上に額面から差し引かれる場合があります。

ここでは、ボーナスの額面と手取りの差の理由、ボーナスから引かれる分についての詳しい計算方法などを解説します。この記事を読んで置くことで、ボーナスが実際に振り込まれたときに、額面との差額にショックを受けなくてすみます。

ボーナスの額面と手取り

ボーナスは税法上給与所得であるため、額面から引かれる分があり、額面と手取りの額には違いがあります。

月額給与が25万円で、ボーナスが2か月分×夏冬だとしたら、ボーナスの額面が50万円になりますが、手取りがもっと少なくなります。また、月額の給与に関係なくボーナスが設定されることもあるでしょう。

ボーナスはどこの会社でも必ず支払われるものではなく、経営状態や社会環境などによって金額も変わるものです。年収に加算して計算されますが、ボーナスはなく年収を12で割って、月の給与のみのこともあります。

ボーナスの額面から引かれる金額

ボーナスの手取りは、額面から大きく分けて「社会保険料」と「所得税(源泉所得税)」を引いた金額です。

「社会保険料」の中には、雇用保険料・健康保険料・介護保険料(40歳以上の方)・厚生年金保険料が含まれるでしょう。以下ではそれぞれ細かく計算の方法について解説します。

ボーナスの額面からは社会保険料が引かれる

健康保険料・厚生年金保険料の計算は、ボーナスの額面から1000円未満を切り捨て、保険料率を掛けて計算しますが、保険料率は、都道府県で違います。

たとえば、全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合、東京都なら健康保険料率9.91%、40歳以上で介護保険料も含まれるなら11.56%、一般の厚生年金保険料では18.182%です。

注意すべき点は、保険料は会社と労働者が半々で負担することでしょう。上記の割合で計算した1/2の金額がボーナスから差し引かれることになります。

雇用保険の保険料率は、平成29年4月からは0.3%と国会で決まりました。雇用保険料の計算では、額面にそのまま保険料率をかけて、保険料を計算するのが社会保険料と違うため注意しましょう。

たとえば、ボーナスの額面が50万円、介護保険対象者(40歳以上)であれば、税率の計算式は(11.56%+18.182%)×1/2+0.3%=15.171%です。

全国保険健康協会 平成29年度保険料額表(平成29年4月から8月分まで)

ボーナスの額面から所得税(源泉所得税)が引かれる

一般的に、ボーナスからも所得税が引かれるといわれています。しかし、厳密にいえばボーナスからは住民税は差し引かれないため、源泉所得税が差し引かれることになります。

税率は、国税局の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から導き出します。ボーナスの額面と扶親家族の人数から税率が違ってくるでしょう。

前月の社会保険料控除後の給与が20万円で扶養親族等の数が1人の場合には、「賞与の金額に乗ずべき率」が2.042%になります。

ボーナスから差し引く所得税(源泉所得税)の基準は前月の社会保険料控除後の給与になるため、残業が多かったり、出張が立て込んだりして、いつもより多めの場合には税率が上がることも考えられます。

しかし、一般的な会社に勤めている場合は年末調整があります。毎年12か月の給与を最後の12月の給与までで集計して、調整が入るものです。

もし、ボーナス月の前月が、残業などでいつもより多いのが分かれば、年末調整で差し引かれた分が戻ってくる(還付)されます。しかし、前月の給与が少なかったとすれば、徴収されることもあるでしょう。

例をまとめてボーナスの手取りを計算すると以下の通りとなります。

ボーナスの額面が50万円、介護保険対象者(40歳以上)であれば、税率の計算式は(11.56%+18.182%)×1/2+0.3%=15.171%です。50万円×15.171%=75,855円がボーナスから差し引かれる保険料です。

続いて所得税の計算です。前月の社会保険料控除後の給与が20万円で扶養親族等の数が1人の場合には、「賞与の金額に乗ずべき率」が2.042%になるため、(50万円-75,855円)×2.042%=8,661円が所得税額になります。

上記の計算からボーナスの手取りは、50万円-75,855円-8,661円で41万5,484円となるでしょう。

一般的にボーナスでは、額面から20%程度は引かれると思っておくのが目安です。また、計算するのが面倒であれば、必要項目を入力すればボーナスの額面から簡単に手取り金額がわかるサイトもあるため、手取りの目安を知るために活用してみるのもおすすめです。

ただし、年度により税率は変わるため、新しく更新されているサイトを探しましょう。

国税庁 平成30年分 源泉徴収税額表

ボーナスの手取り額についてのまとめ

  • ボーナスは賞与ともいわれ、税法上は給与所得になります。額面から引かれる分があり、額面と手取りは違います。
  • ボーナスの手取りは、額面から大きく分けて「社会保険料」と「所得税(源泉所得税)」を引いた金額になります。
  • 社会保険料には、健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・40歳以上には介護保険料が含まれます。健康保険料・厚生年金保険料の計算は、ボーナスの額面から1000円未満を切り捨て、それに保険料率を掛けて計算しますが、都道府県で税率が違います。
  • 全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合、東京都なら健康保険料率9.91%、40歳以上で介護保険料も含まれるなら11.56%、一般の厚生年金保険料では18.182%となります。保険料は会社と労働者が半々で負担することで、上記の割合で計算した1/2の金額がボーナスから差し引かれることになります。雇用保険の保険料率は、平成29年4月からは0.3%です。額面にそのまま保険料率をかけて、保険料を計算します。
  • 厳密に言うと、ボーナスから差し引かれるのは、住民税はないので、源泉所得税が差し引かれることになります。
  • 源泉所得税の基準は、前月の社会保険料控除後の給与になります。税率は、国税局の「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」から導き出します。
  • ボーナスの額面が50万円、介護保険対象者(40歳以上)、前月の社会保険料控除後の給与が20万円で扶養親族等の数が1人の場合には、社会保険料の税率の計算式は(11.56%+18.182%)×1/2+0.3%=15.171%となります。50万円×15.171%=75,855円になるでしょう。所得税は「賞与の金額に乗ずべき率」が2.042%になるため、(50万円-75,855円)×2.042%=8,661円が所得税額になります。ゆえに、ボーナスの手取りは、50万円-75,855円-8,661円で41万5,484円となるでしょう。
  • 一般的にボーナスでは、額面から20%程度は引かれると思っておくのが目安になるでしょう。