越鳥南枝(えっちょうなんし)の意味とは

越鳥南枝には、「故郷を懐かしみ忘れがたく思う気持ち」という意味があります。

中国の南北朝時代に編纂された『文選』古詩十九首の一節から出たもので、「越鳥は南枝に巣くう」を略したものです。事情あって 別れた男女の間の切ない心情を歌った詩の一節から出た言葉で、越鳥南枝とは「故郷をなつかしむ気持ちが強いこと」をいいます。

「越鳥」は中国の南方にある越の国(ベトナム)から渡ってきた鳥をさします。「南枝」は南に向かって伸びている木の枝をさしています。中国の南方の越国(ベトナム)から来た渡り鳥は、日当たりのよい樹木の南側に巣をつくるという故郷を懐かしむことを意味する故事が由来です。

類義語としては、胡馬北風(こばほくふう)、狐死首丘(こししゅきゅう、)蓴羹鱸膾(じゅんこうろかい)。池魚故淵(ちぎょこえん)などがあります。

越鳥南枝のビジネスシーンでの使い方

越鳥南枝という言葉はビジネス用語ではありません。しかし、単身赴任で故郷に妻子を残した人が地元を想う心情表現には用いることのできる四字熟語です。

また、東日本大震災で未だ故郷に帰れない原発避難者の心はまさに「越鳥南枝」といえるでしょう。

越鳥南枝の使い方と例文

北欧の国に赴任してから十年、越鳥南枝の思い如何ともし難く、近く帰国してみたいと思っております。
ベトナム出身のA氏は、故郷の料理をご馳走してくれながら、越鳥南枝の熱い胸の内を語ってくれた。
越鳥南枝に巣くうといってね、分かりやすく言うと彼女はホームシックにかかっているようだ。
今年のように雨が少ないと、越鳥南枝の思いにかられ田舎の作物のできぐあいが心配になります。