馬耳東風(ばじとうふう)の一般的な意味

馬耳東風は「ばじとうふう」と読みます。馬耳東風の「東風」は東から吹く暖かい風で「春風」の意味です。馬耳東風の「馬耳」は文字通り「馬の耳」のことです。

馬耳東風とは、人の意見や批判などを心にとめず、聞き流すことという意味です。

この言葉の由来は、李白の詩『答王十二寒夜独酌有懐』から来ています。人は春風(東風)が吹けば寒い冬が去って暖かくなると思い喜びますが、馬は耳をなでる春風に何も感じないという意味で、他人の意見を聞き入れず、心に留めようともしないことのたとえとして「馬耳東風」と言ったことです。

馬耳東風のビジネスシーンでの意味

馬耳東風はビジネスで特によく使われるというわけではありません。しかし、ビジネスにおいて人からの忠告に耳を傾けるということは、とても大切なことです。

顧客からの意見にはもちろんのこと、上司や同僚からの批判にもしっかりと耳を傾けるとよいでしょう。

プライドや精神的な防衛本能から、感情的に相手の否定的意見をシャットダウンしたくなるかもしれません。

しかし、そういった批判が生まれた状況を冷静に分析し、自分の修正すべき点を洗い出すことで、自らの成長につなげることができます。

ビジネスにおいては、自らを常に成長させようとすることが大切なのです。

馬耳東風の使い方と例文

ふみ子は顔を上げ、唇を固くむすんで沈黙をまもりつづけた。 肯定するでもなく否定するでもなく、まるで馬耳東風とでもいうふうな無表情である。
出典:鮎川哲也『朱の絶筆』
わたしの話にも馬耳東風で、今でもわたしをただの絞首台行きの悪人としか見ていないからですか?
出典:フィルポッツ/井内雄四郎訳『闇からの声』
いつものらりくらりしていて、瓢箪鯰で、つかまえどころがありません。 こちらから何を言っても、すべて馬耳東風ですからね。
出典:豊島与志雄『山吹の花』
コリニー提督は、ギーズ公のこの痛烈な皮肉を馬耳東風と聞きながした。
出典:アレクサンドル・デュマ/鹿島茂『編訳 王妃マルゴ(上)』