情緒纏綿(じょうちょてんめん)の意味とは

情緒というのは、簡単に言うと、奥行きのある感情のことです。纏綿は、絡みつくこと、複雑に入り組んでいることです。それが精神面にはたらくと、心にまとわりついて離れない様子を表します。

情緒纏綿は『情緒が深く細やかなさま』、『感情や思いが心から離れない』という意味を持っています。

この四字熟語を聞いて思い浮かべる言葉として、情緒的、ムードのある、趣のある、センチな、などがあります。特に『美しい』、『趣のある』といった意味で使われることが多いです。

四字熟語で表したもの以外に、『纏綿たる情緒』という言葉も存在します。また、情緒纏綿を『じょうしょてんめん』と読む場合もあります。

情緒纏綿のビジネスシーンでの意味

情緒纏綿は、ビジネスシーンより小説といった文学の方面で使うことが多いです。

でも、『情緒纏綿な温泉街』など、美しい街並みや観光地のPRや宣伝には使えるかもしれません。しかし、テレビや冷蔵庫といった製品の宣伝には向いていません。人が見たり聞いたりして、心を揺さぶられるようなものが対象でないと、使いにくい言葉です。

人について言いたい場合は、『情緒纏綿な佇まい』など、その人の性格より、振る舞いについて褒める意味で使えます。

情緒纏綿の使い方と例文

彼方なる柴折戸より美しき少年の姿立出で来れるが如き、いづれも情緒纏綿として尽きざるものなり。
出典:永井荷風『江戸芸術論』
博士が封を切って中を読んでみると、巻紙の上には情緒纏綿たる美辞が連なって居り、
出典:海野十三『戦時旅行鞄 ― 金博士シリーズ・6 ― 』
それでも、会いたかった見たかった……情緒纏綿たる光景なので
出典:林不忘『魔像:新版大岡政談』
その姿かたちはこの世の人間と少しもかわらないばかりか、情緒纏綿たる絶世の美女であることが多い。
出典:駒田信二『中国怪奇物語(幽霊編)』